先日、高名な心理学の教授に訊いた:
身体的拘束は、最も強く人の精神をコントロールする
へえ。
分かる。拘禁された状態にあると、正常な認識が持てない。実は私にも似たような経験がある。逮捕勾留はされたことないけど、昔の別れた彼女のご両親の家で、ちょっと責められたような経験があって…
何人にも、囲まれたようにして責められると、自分の記憶・認識に自信が持てなくなっちゃってた。そんな自分に気がついた。
逮捕・拘禁・拉致・監禁なんて、もうこれの10倍100倍の影響があるだろう。
だから、我が日本国憲法は、その38条2項において、
強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
と、キッつく、拘禁後の自白に、一律的に、証拠能力を否定している。
監禁された後の自白には、自白の意味がない。
これが、近代刑事司法の、常識。
ってか、近代司法の発展は、要するに、「身体的拘束をいかに解くか」にあったといっても過言ではない。
って文脈で私が想起するのはいつも小林多喜二の虐殺画像、特にその太もも部分(こちら)である。このいたたまれない姿を見た、多喜二の母親の胸中、果たして如何。
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家庭連合信者の、拉致監禁後の裁判で、この憲法38条2項が、どれくらい有効に使われたのかは知らない。おそらくあまり考慮されなかったと思われる。
近代刑事司法の歴史は、身体的拘束からの解放である。
それなのに、霊感弁連の大御所、郷路征記先生は、30年間ずっと、「信者を親が拉致監禁すること」を正当化し続けている。
こちら(刑法35条の正当行為だと、、)
こういう弁護士先生がいらっしゃる。
数ヶ月前、弁護士ドットコムの業界雑誌が、郷路征記先生を、人権派のパイオニアのように取り上げていた。
弁護士ドットコムさん、「信者を拉致監禁することを、30年間、正当行為として正当化する先生」を、人権派の鑑のように取り上げたことは、ちょっと、汚点ではなかったでしょうか。
弁護士ドットコムさんがこの郷路征記先生特集を組んだときには、この悪評高い『統一教会 マインド・コントロールのすべて』って本(昨年11月刊)は、すでに刊行されてましたから、、