川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

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天子の徳は「薄氷を踏むが如き」姿勢から生まれる

2024年06月04日 | 経営・インテグリティ・エンゲージメント
最近読んだ出久根達郎『百貌百言』(←名著)に、昭和天皇が、侍従から「陛下は人徳がおありに、、」と言われて、「いや、ただ薄氷を踏むように生きているだけだ」って仰った、というエピソードが出てきた。

 

ググっても出てこない。あまり有名なエピソードではない。

人徳は、生まれついたものでも、豪傑然・大人然とした鷹揚な姿勢から生まれるのでもない。

薄氷を踏むが如く、慎重に、特には臆病に、気を使って、気を張り詰めているからこそ、生まれ出るもの。

インテグリティに似ている。インテグリティってのは、不完全な人間が、謙虚に向上心を持って、完全を目指すそのプロセス。

常に完成はない。一ミリでも上へ。

その謙虚で慎重な姿勢を、昔から、「薄氷を踏む」と評してきた。

〜〜〜以下引用〜〜〜
魏徴は『詩経』にある、

「戦戦兢兢として、深淵に臨むが如く、薄氷を履むが如し」

という気持ちでないと国は治められないと言っている
〜〜〜引用終わり〜〜〜

 こちら(谷沢永一・魏徴)

 ※ リンク張れませんが、「天皇 人徳 薄氷を履む」あたりでググると、他に、関西大学の、和歌みたいな文献がヒットする。
  和歌の世界でも、「天皇が薄氷を履むように生きてきた」のは知られているよう。

インテグリティも、徳も、薄氷を踏むように、丁寧に生きることから生まれる。その一挙手一投足に、精神を注ぎ込むことから生まれる。

ちょっとまだ抽象的ですが、取り急ぎ。おって具体例を考えて書きます。
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