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一億総中流が崩壊する格差社会ニッポン!

2006年09月12日 | Weblog
■年間の餓死者76名!
 去る9日夜のテレビ朝日は、「緊急特番!!仰天格差社会ニッポン!」と題する特集番組の放送を行っていました。
 番組は、①あなたも中流から転落する、②ハローワークで職探し、③借金返済に命を削る父親、④ニート、⑤10年後の生活、などのテーマでそれぞれ分かりやすく紹介していました。民放番組の常でタレントが出演し、案内や中継を行うという興醒めする構成ですが、内容はなかなか深刻です。
 番組の導入部で現在の日本は、①貧困率がアメリカに次いで世界第二位(OECD加盟国中)、②5年間(2000年から2005)年の餓死者が378名、③正社員の生涯収入2億1500万円、非正社員の生涯収入5200万円、と紹介しています(貧困率:18歳から65歳までで、可処分所得の中央値より半分以下の所得しかない人口の割合のこと)。
 ついで一億総中流といわれた日本で近年、年収格差が広がり、年収300万円から1000万円までの中流層が減少し、リストラなどで下流層へ転落していく人が増大している、と報じていました。
 それにしても飽食の時代と言われている現在、年間平均76名の人が餓死しているとは、信じられない気持ちです。
■中高年フリーターが46万人
 番組はまた、現在、35歳以上の中高年フリーター数が46万人、これが2021年には200万人を超えると予想し、10年後、20年後の日本社会の厳しさを描いています。
 たしかに5年間の小泉首相の構造改革で、日本社会の格差が拡大したことは事実でしょう。フリーターなどの非正規労働者の増大、ニートの存在、生活に不安を抱く高齢者の増加。一方で、IT長者の輩出などを見ると確かに日本で格差が拡大しているようです。
 週刊経済誌も、相次いで格差問題や給与についての特集を行っています。自民党総裁選に出馬している3候補も格差問題に言及しており、最有力候補の安倍官房長官は「再チャレンジ」を公約に掲げています。
 リストラなどで一度、闘いに敗れたら最後、再び正社員に復帰することは困難、と言うのが日本の現状。このため再チャレンジの機会を与えられることは、結構なことだと思います。特に35歳以上の中高年齢者に、リターンマッチの場が与えられることは良いことです。
 それにしても今の中高年、常にエンプロイアビリティ(雇用される能力)を高めつつ生きていかなければならないのですから、大変ですね。
                                   以上