学校の野外活動で、計画が杜撰で安全確認も不十分。
生徒や指導者が雪崩で何人も死んだ事件の最終判決がニュースになった。
それを聞いて思い出した。
43年ほど前、アフリカでのこと。
生徒達10人ほどを引き連れてブンダ山に登った。
アフリカの子供達は山は見るもので、登るものではない。
登っても利益を得られないからだと思う。
明日の日曜日、ブンダ山に登る人は集まれと集合を掛けた。
10人くらいの男子生徒だけが集まった。
私は食べ物を詰めたリュックを背負い、山に向かった。
未舗装の道路を西に向かって歩き、ブンダ山の真南から登り始めた。
ところが、南面は見た目よりかなり急な山だった。
山頂を目の前にして岩山は壁になった。
無理をして登ってきたので下りるに降りられない。
座ることも出来ない壁面で暫く休んだ後、意を決して登り始めた。
「ゆっくりで良いから一歩ずつ、気をつけて登れ」
模範を示し一歩ずつ、岩にへばりつきながらなんとか登り切った。
子供達、と言っても14歳から23歳くらいまでの生徒。
全員が登頂に成功した。
山頂で食べたパンやおにぎりは美味かった。
私は帰りの道をどうするか食事をしながら悩んでいた。
安全な道を探すしか無い。
遠回りにはなるが、西側に進めば緩やかな下りになる。
私たち一行は意図も容易く下山できた。
寄宿学校の夕飯には余裕で間に合った。
私は、ほっとして教員住宅に戻った。
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