19日間も逗留した主人夫妻の孫娘が帰り、漸く吾輩にも落ち着いた暮しが戻ってきた。吾輩だけではない。主人も細君もガックシ!疲れ切っている。その主人一家の集合写真だが、吾輩、控え目ながら不快感を示すべく主人の腕の中でソッポを向いている
先日、細君が「吾輩も猫である」なる文庫本(新潮社)を読んでいた。主人が!ではない。細君が!である。このブログのことは細君も何とはなしに承知しており、しかも苦々しく思っているフシがあるのに・・・ニャぜ? 興味が湧いたのでこっそり読んでみた。
この書、今をときめく!錚々たる顔ぶれの競作?のようだ。いずれも雑誌「小説新潮」の昨年8~9月号に掲載された短編がまとめられている。帯の惹句がなんとも気になる。『猫好きの人気作家8名が漱石に挑む!究極の猫アンソロジー』ときたもんだ。
まずはシマ川ジロウ、否、赤川次郎「いつか、猫になった日」。『どうやら私は猫!と呼ばれるものであるらしい』と書き出す。売れっ子の小説家ってド~シテこうひねくれた文章表現をするのか? その猫が人間の娘に『可愛いわね。よろしく』と言われ、『苦笑いした』そうな・・・。猫の吾輩として訊きたい! 「猫の苦笑いってどんなん?」
次に新井素子「妾は、猫で御座います」。「妾」を「ワタクシ」と読ませたいらしくルビをふっている。このお妾猫ときたら「バクテリオ・ファージ・T4」なるややこしい名前。しかも主人は「陽子さん」という小説家、要するに新井素子さん。中身に乏しいが、『お宅様の猫が何か・・・した場合。それは人を守る為です』は、名文句!である。
三番手は石田衣良「ココアとスミレ」。某おぼっちゃん総理と同じ大学をご卒業の小説家だ。まさか「刎頚の友」ではあるまい・・・。ココアもスミレも牝猫で、ココア『人間たちって本当に不思議ね』、スミレ『ええ・・・馬鹿みたい』なんて会話をする。生意気ついでに『猫にとって総ての瞬間は欠けることのない完璧な時間なのだ』。やめてぇ~っ!
変見マリ 否! 辺見マリ「経験」
萩原浩「吾輩は猫であるけれど」は、漫画である。表紙カバーの絵がそれ!かと思ったら、表紙は「深谷かほる」の由。「かほる」かぁ・・・(って別に意味はない!)。猫族としては、感情は尻尾にて表現するものと心得、表情には出さないよう心がけている。こんな単純な、否! シンプルな線描にして 斯くも表情、雰囲気を出せるとは・・・油断ならぬ!
次に先の直木賞に輝いた恩田陸「惻隠」。国会で?は「忖度(そんたく)」が流行語になったが、「惻隠」もまた忖度に雰囲気のよく似たびみょ~な!言葉、心理表現である。それにしては書き出しの『ワタクシは猫であります。えぇ確かに。はい、この肉球にかけて』はもう一つ、否! もう三つかなぁ・・・。ま、それ以上!は「惻隠の情」にて書くまい。
他に原田マハ、村山由佳、山内マリコ。ぜんぶ紹介したいが、このへんにしておく。全部!紹介すると著作権とやらの関係でいろいろあるらしい・・・ってほどではないが、吾輩も少々秋田犬、否、飽きたニャアってことで・・・。吾輩、別に新潮社のマワシモノではないが、これも一つの縁!ということで、「あとは新潮文庫を読まれたし」としておく。
【過去ログ目次一覧】
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~140 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f
吾輩も猫である141~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/b7b2d192a4131e73906057aa293895ef
かんわきゅうだい(57~) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/20297d22fcd28bacdddc1cf81778d34b
かんわきゅうだい(~56) http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
新聞・TV・映画etc. http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a7126ea61f3deb897e01ced6b3955ace
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
ご紹介の猫アンソロジー!
猫ネコづくしの一冊ですね。
「来て嬉しい 帰ってうれし 孫の顔」
そんな有名な川柳がありますが、
その通りだなぁ…と、いつもいつも思います(笑)
嬉しいけどパワーを全部持っていかれますよね
シマくんは、安らぎと静けさを求めて、
家の中で新たな居場所を見つけられたでしょうか?
シマくんを無理やり抱きしめる?デ某さんと
デ某さんにしがみつく?シマくん。
楽しいおふたりのご様子と、
幸せいっぱいのご家族の笑顔に(加工されているけど私には見えます!)
幸せを分けていただきました
ありがとうございます〜
え?違った?だって~まねされちゃったんでしょう?
「吾輩も猫である」
私も書いてみたくなりました
こんばんは!コメントありがとうございました
> 猫アンソロジー! 猫ネコづくしの一冊ですね。
こんなアンソロジーがあるなんて アンシンジラブル!でした。
> 「来て嬉しい 帰ってうれし 孫の顔」
この川柳・・・ほんと!言い得て妙ですよねぇ
それにしても長~い19日でした
> 嬉しいけどパワーを全部持っていかれますよね
もうほとんど ガス欠状態です
> シマくんは、安らぎと静けさを求めて新たな居場所を見つけられたでしょうか?
孫娘が帰るとシマも「ヤレヤレ・・・ヤーレン!ソーレン!」でした
> シマくんを無理やり抱きしめる?デ某さんと
> デ某さんにしがみつく?シマくん
隣に孫娘がいると まだキンチョ~するシマです
孫娘は「大きくなったら犬猫病院の院長さんになる」と言うてるんですけどねぇ。
> 幸せいっぱいのご家族の笑顔(加工されているけど私には見えます!)
えっ! 透視とか?
詳しくは書いていませんが、5人それぞれに大変な夏!でした。
まずは一山乗り越え 安堵の笑顔かなぁ
> 幸せを分けていただき・・・ありがとうございます〜
こちらこそmokaさんにはいつも癒しをいただいています
ありがとうございます
コメントいつもありがとうございます
「
> 吾輩も猫である」は商標登録してなかったの?
> だって~まねされちゃったんでしょう?
それがねぇ・・・ブログ始める時、私のオリジナルと思って調べたら
漱石はんが書かれた頃から既に「吾輩も」「吾輩こそ」などいっぱい!!
改めて漱石はんの着眼に敬意を表しています。
> 「吾輩も猫である」 私も書いてみたくなりました
もはや盗作でも真似でもありまセーヌ河
ぜひ!書かれては如何でしょうか?
お顔は見えないけれど、親子とすぐわかると思いました!
お顔はさぞかしそっくりなのでしょうね。
マンガのニャンコの表情が可愛すぎです☆
猫も犬も無縁ゆえ、猫好きさんの気持ちや
猫のいる生活は想像も出来ませんが、
動物の毛アレルギーがなかったとしても、きっと動物は苦手です。
これって人生を幾分か損しているのかなぁ、なんていう気になりますわここに来ると。
荻原浩さんって漫画も描くんですか~。プププ。
風のフェリシアさん
コメントありがとうございました
> デ某さんと息子さん、体格が凄く似ていますね!
私より筋肉質で、私より少~し脳味噌が重く
その分、背が私より5cm低いことを口惜しく思っているようです
> お顔は見えないけれど、親子とすぐわかると思いました!
> お顔はさぞかしそっくりなのでしょうね。
生まれた時から一貫して「お母さんにそっくり」と言われています
私に似ていればもっとモテたでしょうに・・・
長くDNA研究に取り組んでいましたが、
遺伝子なんてあてにならない!と気づき医師に転身したのかも・・・
> マンガのニャンコの表情が可愛すぎです☆
マンガのニャンコ以上に、ちょっとおフザケが過ぎた萩原浩さんのセンスが可愛いです
コメントありがとうございました
> 猫も犬も無縁ゆえ、
> 猫好きさんの気持ちや猫のいる生活は想像も出来ません
無縁と遊縁の境界は紙一重でしょうね
ウチのシマは『そもそも人間様のご結婚かて如何なる縁なるや?』とホザいています(笑)
> 動物の毛アレルギーがなかったとしても、きっと動物は苦手です。
そうだったんですか?
動物の毛のアレルギーは、メンタルと言うよりフィズカルな原因でしょうから
解決策はなきにしも非ずかもしれません。
ま、別に解決しなくても構わない!かな?(笑)
> これって人生を幾分か損しているのかなぁ、なんていう気になりますわ ここに来ると。
びみょ~なところですね
お酒が飲める人と飲めない人・・・どちらが損か?と同様に・・・
> 荻原浩さんって漫画も描くんですか~。プププ。
器用貧乏・・・余芸、否! 余計な才を発揮して損されるかもしれません。
そのうち『萩原浩さんて小説も書くんですか?』なんてpukarikoさんから言われたり・・・