北朝鮮を形容する言葉を探してみると沢山思いつく。しかし、今一言でいうと「悪魔の国」という言葉に尽きる。近代社会においてあらゆる悪徳なことをしているからだ。殺人、誘拐、強盗、テロ、など挙げて行けば幾らでも挙げられる。それほど多くの悪辣なことをしている国なのだ。それも国家ぐるみで行っている所が恐ろしさを感じる。今の指導者だけでなく、その前の指導者、そしてまたその前の指導者、と北朝鮮の建国以来すべての指導者が悪魔の指導者にあげることが出来るのだ。
なぜそうなってしまったのか、というより最初からそうなっているからではないか。スタートから悪魔の国を建設する、という信念を持っていた。従って、何時からなった、のではなく最初から悪魔の国家だったという事なのだ。今の指導者が一番悪魔的だという事は何とも言えないところだ。何故なら、過去の指導者も悪魔だったのだから似たようなものだ。この北朝鮮の横暴について中国はどう考えていたのか。
北朝鮮の貿易の90%を中国が占めているのだから、中国がしっかりとしていればこのような最も悪質な悪魔に変身することはなかったのではないか。もっとも悪魔に悪質か善良かという区分は難しい。北朝鮮は少なくとも悪魔の国家だったのだ。中国だけに責任を押し付けることは難しいかもしれないが、しかし、中国がその一端を担っていたことは確かだ。悪魔の国を形成させたのは共産主義なのだから。
共産党一党独裁国家が如何に恐ろしい結果を生むか、というのは北朝鮮を模範にできる。同じ共産党一党独裁国家である中国も悪魔の国に近いかもしれない。違うとしたら、中国が政治と経済を分離している事くらいかもしれない。政治の中身は北朝鮮と独行独行であるかもしれない。その北朝鮮の扱いが東アジアでは大問題なのだ。恐らくアメリカ人の多くとヨーロッパ人の殆どは北朝鮮の脅威を感じていないだろう。
しかし、北朝鮮が核兵器と大陸間弾道ミサイルを手にしたら、アメリカやヨーロッパも安閑としていられなくなる。自分たちの所にも弾道ミサイルが飛んでくるかもしれないからだ。嘗て、ナチス・ヒトラーが余り重要視されていなかったために、あのような大胆なことをしてしまったのである。北朝鮮も小さな国、などと侮っていると大変なことになってしまう。まさか自分たちには無関係だ、という勘違いが生まれてしまうのだ。