東京下町・新小岩駅の不動産屋二代目のつぶやき

東京の下町・葛飾区新小岩で今年創業49年を迎えました不動産屋の二代目が気ままに書き綴った独り言ブログです。ブツブツ・・・

晴れ男、九州へ~⑤文学の街

2008年06月24日 09時28分42秒 | 街の話
目が覚めるともう早いもので最終日の朝である。この日も晴れだ。テレビでは30℃を超すと言っている

この日、友人達はそれぞれ仕事なので、昼過ぎの再合流までひとりで熊本散策をする。熊本城目の前のホテルをチェックアウトし、その足で「夏目漱石石内坪井旧居」へ向かった。熊本城のお堀である坪井川に沿って歩き、「わが輩通り」を通り、熊本中央高校を横目に歩くと民家に埋もれるようにポツンと現れた旧居。看板が無ければ通り過ぎてしまうような佇まい。受付で何とも愛想の良いご婦人に出迎えられる。この日私が最初の見学者だった。

漱石は明治29(1896)年に五高(現熊本大学)の英語教師として熊本にやって来た。彼は熊本内で六回もの引越をし、その中で一番長く住んでいたのは、五番目のこの「内坪井旧居」で、明治32(1899)年にここで長女筆子も誕生した。ちなみに庭園内にはこの筆子が産湯を使った井戸や寺田寅彦ゆかりの馬丁小屋が残されている。(敷地1434㎡ 建物232㎡)

隣の幼稚園から園児達の声が聞こえる。暑い熊本だが、広い庭から流れてくる風は気持ちが良く、まるで時間が止まったようだった。「撮影可」の大らかな看板も素敵だ。畳に座って漱石も見たであろう庭を同じ視線で眺める。気分は文豪である。(画像には建物内に置かれていた漱石人形が映るように撮影してみた。遊びに行くとこんな感じだったのだろう)

その後、繁華街に戻り、漱石と同じく第五中の教師として明治24(1891)年に熊本にやって来た小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが最初に暮らした「熊本旧居」を見学しているともう待ち合わせの時間になってしまい、慌しく建物を後にした。

文学の町、学問の町、熊本の一面である。

有限会社やな瀬不動産
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