水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

漢文最終チェック〈漢詩〉

2021年01月12日 | 国語のお勉強(漢文)
漢文最終チェック〈漢詩〉

1 形式

a 絶句……四句から成る詩 五言絶句or七言絶句
 起句→承句→転句→結句

b 律詩……八句から成る詩 五言律詩or七言律詩
         2句ずつのひとまとまり……聯(れん)
          首聯→頷聯→頸聯→尾聯 ※覚えなくていい
c 古詩……十句以上の偶数句(主に4の倍数)で成る詩


2 意味(リズム)の切れ目 
  五言詩 … 2+3  
  七言詩 … 2+2+3
     → スラッシュ(/)で切って読む

3 押韻 … 一定の句末の語の響きをそろえること
        五言詩 … 偶数句末
        七言詩 … 第一句末+偶数句末 ※一句目はないこともある
    → つまり2句ずつが意味的にもひとまとまりだということ
    → 空欄補充はまず押韻が最優先
    → 古詩の場合は途中で韻が変わる

4 対句 … 意味・構造面から、セットになっている二句のこと

5 内容のまとまり

 絶句 12句……叙景(風景) 
    34句……叙情(心情) となる場合が多い(もとは律詩の一部)

 律詩 12、34、56句……叙景(風景)
    78句……叙情(心情) となる場合が多い

6 テーマ
 表面上 旅情・懐旧・友情・自然・戦争etc
  ↓
 意識下 思うようにならない人生・自分の不遇を嘆く・世の中への不満
    ※ 直接書いてなくても、旅、異郷に地にいる原因は基本的に左遷
    ※ 本質は評論と同じ。古代中国の知識人による、体制批判がベースにある
    ※ 漢詩では男女の色恋は詠われない(日本の和歌はそれのみ・うまくいかない恋を嘆く)
       → 誰かを「思う」場合、対象は友人か家族
    ※ 美しい自然・悠久の自然は、はかない人事・人為と対比されている
※ 具体物には意味がある → 象徴
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