Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

徒然:疋田陰流

2022-09-27 | Weblog
ストレスの怖さを身に沁みて感じ始めている。
・2年ぶりに楽器を調整した。調整といっても職人さんがコンコンガコンとしただけだが、恐ろしいほどに弾きやすくなった。本番前にやるべきだった。
・国葬:あれだけ騒いだのにあっという間に終わった。そんなものだ。誰であれ葬式は残された人間のエゴでやるものだ。やるならやるで、ただやったというアリバイだけでなく、実りあるものにしてほしかった。
・崇拝:会ったこともない他人を崇拝するのはバカげてる。お前もWilhelmたちを崇拝しているじゃないか?と言われるかもしれないが、好きなだけで崇拝はしていない。Furtwanglerなんて、日ごろの行動にはちょっとアレなところが沢山あったし、最晩年は見事なまでに「老害」となっていた。しかしFurtwanglerの音楽は文句なく素晴らしいし、特に戦時中はユダヤ人を救うなど社会的にも人間的にも善行を多々行った。だからといって、その人の存在をまるで神であるかのように崇拝し、残した文言や小話を聖書化して、それに従ったりそれを後ろ盾に自分のフィールドに結界を貼るのは、今流行りの「カルト宗教」と同じである。いつ何時、誰に対しても「批判精神」を忘れてはいけない。「批判精神を忘れるべからず」ORE教に加えよう。
・スマホは本当にバカ生産マシーンだな・・・と読書をするとつくづく思う。
・奇書「柳生石舟斎」を斜め読みした。柳生武芸帖の続編であり完結編であった。最後の闘いの主役が柳生ではなく、柳生の最大の敵である山田浮月斎(疋田陰流)であったのが痺れた。前編「柳生武芸帖」も浮月斎の会話シーンから始まったので、後編の「柳生石舟斎」も浮月斎で締めたのだろう。相手は「柳生石舟斎」で初登場し、宮家であることから柳生一族も手を出せなかった鳴門古典太という剣豪。柳生十兵衛さえも攻めあぐねた難敵を山田浮月斎は「人はこうやって斬るものだ」と陰流の秘剣で一蹴するのだった。そして読み通してみて、この「柳生石舟斎」が長らく世に刊行できなかった理由もよくわかった。端的に言えば、被差別層の人々が物語の主軸となっているためである。作者の主張は、日本伝来の技と術は被差別の人々によって作られたものであり、それを上級階層が搾取して自分たちの文化に仕立て上げたにすぎず日本文化の源流は被差別の人々にあるというものである。柳生一族は石舟斎の代からそのような被差別の人々の指導的存在であり、剣術も忍術も刀も武具も、そして数多の剣豪も全てそこが出自であるとという内容だ。カムイ伝に似ているなと感じた(作られた時代背景もあるのだろう)。いまだにアンタッチャブル的な話だが、真実はそこにあるのだろう・・と直感的に感じた。時間をかけてゆっくり読み、日本人としてじっくり考えていきたい。

ブロックヘッド

2022-09-13 | Weblog
 ダグラムよりブロックヘッド(Xネブラ対応型)です。ガンダムのドムに相当するロボットです。子供時代、近所のおもちゃ屋の最上段の棚にミリタリ調のボックスアートのブロックヘッド(おそらくタカラの製品)が飾られていて、そのあきらかにガンプラとは違う大きく分厚い箱に強い羨望を禁じえませんでした。もちろん手に入らず、替りに小さな超合金を買ってもらい大事にしていました。それ以来40年近く、いつの日かブロックヘッドのプラモをこの手に・・・と思い、ここまで生きてきました
 最近のダグラムの模型はマックスファクトリーという会社から販売されているのですが、バンダイと違う設計思想でパーツ分けも独得です、このブロックヘッドも胸部のパーツ数が多く、実際にずしりと重いです。しかし設置性は抜群です。お値段もガンプラの倍近くします。造形的にほぼ完ぺきで、ガンプラでみられる「勝手なデザイン変更」がなく、原作を忠実に再現、かつかっこよく再現してくれています。特にまるまるとしてパンパンな太ももがたまりません。
 塗装はいつも通りファレホの筆塗りです。下地は水性のグレーサフ。色数が少ないので楽勝と思っていましたが、いつも通りに苦戦しました。本体色は「カーキ」と設定されているけど、黒に黄をまぜて作るカーキはどうしても緑寄りとなってしまい、なかなか落ち着きませんでした。塗って眺めては「これでいいんじゃない?」「いやこれを飾っとくのは納得いかんだろう」「ミリタリー風味ということで緑カーキもいいじゃん」「調色をあきらめたことを絶対に後悔するぞ」という心の声の葛藤が続きました。結局、デザートイエローに黒を足してカーキ風味を出し、そこへゴールドイエローと微量のブラウンで明るさを調整して希望の色に到達しました。太ももや腕部の薄いカーキは、イエローとブラウンの代わりにホワイトで調整しています。鼻とパイプはダークグリーン、武器の灰色はお得意のインターブルー、頭部カメラのクリアパーツはガンダムカラー(ペン型のやつ)で塗りました。最初は「汚し」を入れてウェザリングの初体験をしようと考えていたけど、太ももの美しさを観て考えを変えました。トップコートもいつも通りつや消しフラットです。ファレホとの相性は完璧。

サフだけでも十分にカッコいい。

カーキは実際はもう少し濃いです。

時代劇

2022-09-06 | Weblog
最近youtubeで時代劇の公式配信が増えている。といっても、全話ではなく触りの1,2話だが入手不可能なものも多いのでありがたい。「柳生あばれ旅」、「柳生一族の陰謀(テレビ版)」等の千葉真一=十兵衛の傑作も視聴できた。さらには「妖術武芸長」という知らない作品もあった。1969年だそうだ。時代劇というよりは特撮作品に近い乗りだ。恐ろしく面白い!(全話みたいぞ)こういうのを現在放送したらテレビ視聴率も上がるのではないか。まあこういう作品は現代では色々と問題があって(言葉狩りとか差別とか)作れないのだろうが。公式ではないが、萬屋錦之介の「破れ奉行」も全話あがっている。この話は水路の覆い深町が舞台で主人公は深川奉行。クライマックスでは悪漢の住処へクルーザー級の速度がでる「くじら船」で突入し、最初の一撃は「銛」で串刺しと決まっている。その後は、ご拝領の葵の御紋入りの刀で敵を滅多切りにする。ヨロキン独得の活舌も全開だ。破れ奉行は大江戸捜査網(隠密同心)に並ぶ傑作だと思っている。時代劇に限らず、ドラマも漫画もアニメも音楽も文学も昭和は本当に面白い作品に溢れていた。新しいものなどには目もくれず、掘り返して楽しんいこう。