湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

エレベーターの保守点検に思う

2015-10-01 19:03:35 | Weblog
エレベーターの保守管理には、かなりの費用がかかります
私が初めてエレベーター設置のマンションを建てた時
その、あまりの高額に驚き、文句を言ったのを思い出します

建築業者の返答は
エレベーターメーカーの子会社に保守点検を任せないと
補修部品を供給されないというものでした

「それは独禁法違反だ!」

私は、はっきり、そう言いました
周りで聞いている連中は、ぽかんとして
私の言うことの意味が分からないようでした

私は不本意ではありましたが
初めてのことですし、安全には代えられませんので
メーカー子会社の保守点検業者に保守点検を依頼しました

エレベーターの管理は、法律的な拘束も厳しく
定期的に点検報告を出さなければなりません
そうした作業も保守点検業者がしてくれるので
実際のところ、素人は、彼らに仕事を頼むしかないのです

もし、法律により、強制的にエレベーター改修を命じたとすると
損をするのは建物のオーナーであり、得をするのはエレベーターメーカーです
安全を名目にメーカーを儲けさせ、ビルオーナーに損をさせる政策は
政治的には、極めて通りやすい政策です
でも、それでまた、事故が発生したら
誰が責任を取るのでしょうか?

ディーゼルエンジン規制がそうでした
それまで合法であったものを、いきなり非合法にし
無理矢理買い換えさせ、メーカーに莫大な利益をもたらせました
しかし、高額の重機など、零細企業では、おいそれと買い換えは出来ません
そのため、廃業に追いやられた中小企業もあったのです

あの後、提案者である石原都知事の息子が、選挙で落選しました
私の知人の中小企業経営者は

「ざまあ見ろ!」

と。言っていました

それまで合法であったものを、事後法で否定するようなことは
近代的な法治国家では、すべきことではありません
どうしても必要な場合は、きちんとした損失補償をすべきです
コメント
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