透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

梯子の設置 櫓内か櫓外か

2024-02-22 | A 火の見櫓っておもしろい

 県歌「信濃の国」の歌詞に「松本 伊那 佐久 善光寺 四つの平は肥沃の地」とあるが、この四つの平に対応するように長野県は中信、南信、東信、北信という四つの地域に分けられる。火の見櫓はそれぞれの地域によって姿かたちに特徴があることが分かっている。

ある程度背の高い火の見櫓には踊り場が設置されることが多いが(中には踊り場が設置されていないものもある(写真①))、以前から地上から踊り場までの梯子が中信地域では櫓の内側に設置されていることが多く(写真②)、南信地域では櫓の外側に設置されていることが多い(写真③)という印象を持っていた。

だが、単なる印象では説得力がない。そこで、手元にある両地域のデータを調べてみた。統計的に処理した客観的なデータは説得力を持つ。


写真① 飯田市龍江 踊り場を設置していない火の見櫓 地上から見張り台まで櫓の外側に梯子が設置されている。


写真② 安曇野市穂高 地上から踊り場まで梯子が櫓の内側に設置されている。


写真③ 伊那市上新田 地上から踊り場まで梯子が櫓の外側に設置されている。

手元にある中信、南信地域の火の見櫓の全形写真の中から踊り場のあるものを選び出し、前述のことについて調べてみた。その結果は次の通り。

中信地域 踊り場付き火の見櫓 201基 外付け梯子 59基 設置比率 約30%
南信地域 同上                      289基 同上     211基   設置比率 約73% 

この結果をざっくりと外付け梯子  中信3割南信7割と押さえる。  


    
 


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