つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ 少女

2020-11-29 10:58:00 | 楽しい仲間
               エッセイ 少女   課題【男・女】    2010・12・24

            私が通った小学校は家から遠かった。
            雨が降るとあちこちに水溜りができ、お天気が続くと砂埃の舞う砂利道を、
            同じクラスの敏子さん和子さんと、いつも一緒に帰った。
            ランドセルを揺する癖のある敏子さんはよくしゃべった。
            「又、お母さんが「少女」を送ってくれるって」
            「少女」とはその頃人気の少女雑誌。
            クラスで買ってもらえるのは、敏子さんぐらいだった。
            敏子さんのお母さんは、東京で働いていてお祖父ちゃんと暮していた。
            田舎の小学生にとって「少女」は、まぶしく憧れるものがいっぱいだった。
            松島とも子や美空ひばりがどんな洋服を着ているのか、封切られる映画は何か
            流行している歌など、知りたいことが沢山載っていた。
            3人とも美空ひばりに夢中で、美空ひばりの歌や映画の話をいつも話題にした。
            特に可哀そうな話が好きで、「りんご追分」や「越後獅子」の歌を歌い、
            「かわいそうだったよね」と、急にその場面を思い出し、涙ぐみながら歩いた。
            和子さんは、小さい時から家の近い敏子さんと遊んでいた。
            だから、敏子さんの言うなりのようになっていた。
            私はどちらかと言うと、いやな事ははっきり言う癖がある。
            時々、敏子さんの話す事が気に入らないと、「ちがうよ」と言い返して黙り込む。
            すると敏子さんは「お母さんが少女を」と言い出す。
            雑誌が届くと敏子さんはクラスの人気者になる。
            休み時間には、皆が「少女」を覗き込み、
            「うあ~」とか「すごいね」とか歓声が上がる。
            私は輪の外で知らん振りをしている。
            帰り道、「少女」の話が出ると、どうしても見たい気持ちを抑えられなくなる。
            敏子さんの関心を引こうと媚びた話し方をした。
            敏子さんを思い出すとき、自分勝手なほろ苦い思い出も付いてくる。

           先生の講評・・・少女の心をたどる細やかな心理描写。


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昭和記念公園

2020-11-14 06:26:49 | 楽しい仲間

昭和記念公園へ行ってきました。
西立川駅下車、ゆっくりゆっくり歩き、
何回
「うわ~きれいー」と言ったでしょう。
紅葉やイチョウ、残りのコスモス。
コロナ禍の中、立川駅までお行儀のいいお散歩でした。
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エッセイ 夏過ぎて

2020-11-07 14:27:06 | 楽しい仲間
              エッセイ 夏過ぎて 課題【妄想・実相】   2014.10.24

            やる気になれば、すぐに出来る様なことが二つあったが、なかなか思うようにならなかった。
            一つはすだれの交換、もう一つは古いつつじの移動だ。
            向きが悪く、他の木にまたがっている。
                         「こうだったらいいのにな」と、枝を切りながらいつも頭の隅で歌う。
            私は、夏が終わる頃になると体調を崩す。
            そろそろちゃんとしなければと思うのだが、少し無理をすると、扁桃腺が腫れ微熱が出る。
            窓ガラスは汚れたし、すだれも日焼けしている。
            庭には枯葉と草が生え、向きの悪いつつじも邪魔をして、いかにも構わないのが分かる。
            休日、夫が「すだれが汚いね」と言う。
            小さな庭だから、道を通る人から家の中が見え、大きなすだれが必要なのだ。
            夫は古いすだれを嫌う。
            ホームセンターに行くと、時期がずれているので半額だと言う。
            徳をしたような気分で自転車に積んで帰った。
            夫は面倒くさがりで買い物には付き合うが、他の事は何かと逃げる。
            だが、「熱が出る」という切り札の前に、重い腰を上げた。
            高い所なので脚立を出し、すだれを掛ける位置や長さの不慣れな作業に、何度も溜め息をついて
            私を当てにしている。
            私は手伝わずにパソコンを打っていた。
            次の日もいいお天気。
            つつじの移動を思い立ち、気持ちが流行る。
            汚れてもいい靴と手袋をしてスコップを用意した。
            夫は出てこない。
            かなりいい感じに掘れたのに真ん中の根っこが手ごわい。
            手伝う気のない夫が、サンダルで出てきた。
            少し木を揺らして「無理、頼んだ方がいいよ」という。
            「もう少しなんだけどな」と未練がましくしゃがみこんでいると、「又熱が出るよ」と近くの便利屋に頼んでくれた。
            顔馴染みの便利屋さんはしっかり植え替えてくれた。
            私がやらなくても、「こうなったらいいのにな」と願っていた、両方ができちゃった。

            つつじのつぶやき・・・・6年前と同じ光景が先月もありました。


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庭の菊

2020-11-02 09:48:24 | 楽しい仲間

亡くなった母が好きだった? 菊。
多分好きだったろうと思う。
この花を見ると母を思うから。

随分前、実家から株を分けてもらい我が家にも。
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