つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ 小平霊園

2021-06-29 12:02:49 | 楽しい仲間
                  小平霊園 課題【遊園地・広場・路地】 2021年6月25

           コロナ禍の中、不要不急の外出は避けなければいけないが、出歩いている人は結構多い。
          勿論仕事や学校は仕方がないが、日中の流れはそんな風には見えない。
          地元のグループは活動をお休みをしていたが、長いご無沙汰も淋しい。
          出来る範囲の顔合わせをしようと、電車に乗らなくても行ける都営の小平霊園に決めた。
          有名人のお墓も沢山あり、お参りかたがた集まった。
          正門を入ると、広い芝生にベンチがあり、大きな樹の下は気持ちのいい風が吹いている。
          
          久し振りに会う友人達は、マスクをしていても明るい顔が分かる。
          毎月霊園の野草を観察しているSさんが、何方のお墓をお参りしようかとマップを広げ、意見をまとめてくれる。
          ここは戦後にできた霊園だからか、標識が分かりやすい。
          遊歩道の横の広い空き地は、黄色の花が日に輝くように咲いている。
          可愛い花なのにブタナと言うのだそう。

          正門からは遠い、作家の有吉佐和子さんのお墓に行く。
          有吉さんのお墓は、つつましやかな和風のお墓だった。
          作風もだが、ショートカットの髪、きちんとしたたたずまい、そのものだった。

          地元に住んでおられた、園芸家の柳宗民さんのお墓は五輪塔。
          日本民藝活動家の柳宗悦や長男の工業デザイナー、柳宗理の名前も見える。
          NHKの「今日の園芸」に出演されていたが、市の公民館の講座も持っておられ、私も受けた。
          二時間の講義中ずっと立ちっぱなしでお話しされるエネルギーは忘れられない。
          色々な事を教えていただいた。
          例えば一年草の苗を買う時、来年も咲きますか?なんて野暮なことは言わない。
          生ゴミを根元に入れてはいけない。発酵が済んでいないのはガスが出て木を弱らせるから。
          それから花を楽しんだらきちんとご褒美の肥料を忘れずに上げなさい等、私の中でちゃんと生きている。

          皆と別れる時が来た。
          「じゃ~ね」、「また」。
          集まった時より大きな声が飛びかう。
          バス停へ歩いて行く人を自転車で追い越す。
 


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朝顔日記 2021.6.22

2021-06-22 16:34:44 | 楽しい仲間

6月6日、ここに(玄関前)持って来た朝顔の鉢から
蔓がが出てきました。
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エッセイ 躑躅

2021-06-17 07:12:44 | 楽しい仲間
               エッセイ 躑躅   課題【火・水・土】2017.2.24     

          工藤さんは、表の街道から裏の街道まで細長い大きな土地を、分家と分け合って植木を育てていた。
          静かな道で、少し遠回りしてでもそこの道を通るのが好きだった。
          時々おばあさんが、植木の側の大きな石に腰を掛けていた。
          何となく挨拶をした事がきっかけで話をするようになり、息子の工藤さんを知った。

          春、躑躅の蕾みが膨らむ頃、工藤さんの畑に行った。
          沢山の種類の中でも、特に霧島躑躅の見事な株立ちは立派でため息がでた。
          こんな植木が植えられる庭があったらどんなに素敵だろうと工藤さんに話した。
          私の家は狭い敷地に、目いっぱいに建物が建ち、庭とは呼べない猫の額ほどの小さな庭だ。
          以前はブロック塀だったがそれを取り払って生垣にした。
          目隠しを目的にしたから成長の速い木を植えた。
          「少し小さいのだったら植えられる、もうすぐ花が咲き始めるから見てから決めればいいよ」と言ってくれた。

          四月末、畑は躑躅が満開だった。
          どれでも好きな物をと言うが、植えられるのは限られている、大きいのは駄目だ。
          予算もある、だけど今回は思いきるつもりだった。
          私は花畑に迷い込んだ蝶のような気分で歩き回った。
          真っ赤な花びら、小さい葉っぱ、霧島躑躅はやっぱりいい。
          工藤さんは、石に腰を掛け大きな声で、
          「どうだい、いいのがあったかい、好きなのを持っていきなよ」と言ってくれる。
          今ある植木を抜いてから植え込むので、中位の霧島躑躅を三本決めた。
          花のあるうちにと、すぐに植え込みに来てくれた。
          職人さんを指図しながら、今迄あった樹といい塩梅に並び替えた。
          今、その中の一本が、葉の付きが悪く元気がない。
          元は玄関があったところに土を戻して植え込んだから、土壌が良くないのかもしれない。
          
          工藤さんに相談したいが、しばらく前に亡くなり職人さんもいなくなった。
          土がすぐに乾いてしまうから、今日も水をやる。

          先生の講評・・・淡々としながらみずみずしい花の歳時記が続くかと思ったら、最後にドキリとさせられた。
                    年々歳々○○が久しぶりに思い浮かぶ。対比が良い。
                      (○〇の部分、達筆過ぎて読めません)


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               朝顔日記

2021-06-06 13:21:06 | 楽しい仲間
2021.6.6(日)


先月ホームセンターへ行った時、
思い付きで、日本朝顔の種が入った袋を買いました。
狭い庭に浅くばらまいておいたら、立派な「芽」が出ていました。
今日鉢に植え変え、玄関の前に置きました。
これから、観察し、朝顔日記を書こうと思います。
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エッセイ ウソばっかり

2021-06-01 11:17:23 | 楽しい仲間
               ウソばっかり 【本当・嘘】 2017.5.12   

          子育てをしていた時期、夫は休みの日以外、家族と夕食が一緒だったことは数える程しかなかった。
          勿論仕事、飲み会も仕事のうちだと。
          ある時は、「今新宿、これから帰る」と電話があり、12時過ぎに素面で帰ってくる、そんな日が長い間続いた。
          げっそりした顔を見てると、私は夕食は皆でとは望めなかった。

          子供達が大人になった頃、やっと一緒に食事が出来る様になった。
          食卓にはビールが上り、皆のコップを二男が用意する。
          長男が夫に「早く座ってよ」などと言って栓を抜く。
          全員集合になった。
          夫は、食事に関しておおらか、嫌いなものがない。
          出されたものは全部箸をつける。子供達にもそれを教えてきた。
          ある時など、二男が「これ苦手」と言うと
          長男が 「水を飲みながら食べちゃえよ」と、夫と同じ口調で言っていた。

          私も食べたくない物は幾つかある。
          夫や子供の手前、でも、それは言えなかった。
          随分後に、味噌汁に入っていた葱をお皿の隅につまみ出したら、二男が「何やっているの」と嫌な顔をした。
          「お母さんはね、本当は葱が好きじゃなかったの」と言ったら吃驚した顔をした。

          昔から思うと考えられないことだが、夫の帰宅が早い。
          まだ夕食の献立も考えていない時は、どこかに寄り道でもして来ればいいのに、などと贅沢なことを思う。
          「どうしたの、こんなに早く」と聞くと「早く帰って君の顔が見たいから」と言う。
          ウソばっかり、本当は早くご飯が食べたいのだ。
          その証拠に「あ~お腹空いた」という。
          又、「今日は何を食べさせてくれるの」と言う。
          「いつものあれよ」と言うと、「何でもおいしく作るから楽しみ」とお世辞をいう。
          ウソばっかり。
          この前は肉じゃがが焦げ臭かったし、ホウレンソウのお浸しはくたくただったじゃない。
          ニコニコしている顔もウソ?。

          先生の講評・・・・・・食卓という焦点に繰り広げられる家族変遷のドラマ。
                      モーレツ時代の夫の対比が面白い。残照の前の人生がある。


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