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秋田から発信されるアグレッシブインラインスケートのブログです!!

そして誰もいなくなった・・・

2019年04月28日 | 日記

ボクが死ぬまでに一度は行ってみたいパークがある。
富山県にある桜ケ池公園スケートパークだ。
桜ケ池公園スケートパークはかなり古い時代に作られたパークで、多くのスケーターが集まった全国的にも有名なパークだ。
インラインスケーターも多くいて、凄腕スケーターもわんさかいたという。
いわばスケートパークの聖地だ。って言うのは大袈裟かな?

でも本当に死ぬまでには行きたいと思っていて、それでいてずっと行けなかったんだよな。
まず距離。距離がデカい。ナビで調べるとおよそ560km。時間にして車で約12時間。移動だけで丸一日費やす事になる。
つまり往復2日。滑って一日。帰投後の休養に一日。4日は費やす事になる。
従来のゴルデウイクだとほぼ全日消費する事になるし、ドボンはお盆なのに何事か!って怒られるし、正月は雪積もってるし、
かなりムリゲーだったのだ。ゴルデウイクだって全部使えるわけじゃなかったし。
だが今年は国の圧力により、多くの会社が10連休になった。これはもうイクシカナイ!最初で最後のチャンスかもしれない!!
そんなわけで長年の夢を叶える事にしたのだ。


富山までは 山形→新潟→富山 という沿岸のルートを経由して行く事になる。
新潟には昔ケソタんによく連れていってもらってたから知ってる。新潟に入るまでは4時間。
そっからが超!長かった。まあ南郷パークに2往復できる距離だからな。
さすがに新潟を横断する距離はデカい。
まあそれでも思ったよりは疲れなくてわりと淡々と13時間運転する事ができた。もっと疲れると思ってたんだけどな。
ただアクセルを何百回と上下させるためか、カカトが靴擦れしたけどね。10時間越えの運転なんて初めてだったし、こうなるんだ・・・


午前7時に出発したって事は到着は当然午後8時。夜になる。
当日のうちにパークの場所を下見に行こうとしたら、その場所は街灯がほとんどない真っ暗な場所でパークどこにあるかわからずずっと彷徨ってたな。
ここか?ここか?どこだ?って探し回ってたらなんつーか死角みたいなとこにパークがあったり。
やっぱ昼と夜とでは全然景色が違うんだよな。あと自分が思い込みみたいなイメージがあって、そのイメージとの差が視界を狂わせてたり。
キャンプ場とも聞いてたんでもっと賑やかというか、アウトドア的なとこだと思ってたんだよな。実際はスゲー静か。夜は静寂レベル。
同じとこグルグル回る過程でなんかオサレな建物に見覚えのあるロゴと名前が。
「P.A.WORKS」と書かれた看板にん?と、どっかで見たような・・・
アニメ制作会社の名前だ。同じ名前の別会社か?とも思ったが、調べてみると確かにP.A.WORKSというアニメ会社は富山に本社があるという。
ボク的にPAワークスのアニメはスゲーお気に入りというわけではないが、しかしなにげなく止まったとこに知ってるものが偶然にあるってのはスゲー驚きだ。
まさかこんなヘンピ(失礼)な所にアニメ会社があるなんて!!
確かにここの作るアニメは富山を舞台にしてる事が多かったしな。
ちなみにボクは「サクラクエスト」と「クロムクロ」っていうアニメが好きでした。今季は「フェアリーゴーン」が絶賛放映中!!


スゲー前置きが長くなったがやっとスケートネタに入る。
桜ケ池パークは桜ケ池公園の敷地内にあるパークで、つまりあくまでもパークは公園の一部に過ぎないって事。
そしてその公園が凄い。今まで見てきたどの公園よりも広い!!遊具も近代的でオサレでいっぱいあってデカい。
そしてタダだし利益が出るわけでもないこの公園に凄い維持費もかけてるし、富山って恐ろしい。なんでこんなに金掛けられるの??

パークも当然大きい。セクションがいっぱい!!我々の地区みたいな作ってやったぜ!みたいなこじんまりしたパークではない。
これでもか!という程現代でも見劣りしないセクションが敷地いっぱいに置いてある。これが20年前程に作られたとは・・・
正直これは勝てないな・・・って思った。
スケートパークがほとんど無かった時代に、いきなりここまで超大規模なパークをどーん!って作ってしまうって、
富山県って相当思い切った行政なんだと思う。経済力もあるのかもしれないが、ここまでやってしまう力があるって、やっぱ東北にはないバイタリティがあるんだと思うんだよね。
まあ灯台下暗しで、山形にも寒河江パークという全国規模のパークはあるんだけども・・・作った時期が違うからね。


まずは体を慣らしておかねばならぬ。
ってのもやはり秋田最強の(最弱でもある)イソライソスケッタであるボクは秋田代表として恥ずかしくない滑りをする必要がある。
そう、やはり怖いのは富山スケーターだ。昔の富山スケーターの動画を見ても、かつての写真を見ても、どう見ても超上級レベル。
ボクなんぞが勝とうなどと恐れ多くてとても言えない相手だ。だからこそせめて自分ができる最大限のパフォーマンスを見せねば。
誰もいない朝早くからパークに慣れておかなくては。
当たり前だが、カーブ一つ取ってもそれぞれ違う特徴がある。クセを知って早く慣れておかねば。


やはり全鉄製の桜ケ池パークは音がいい。最近の公共パークはコーピングがステンレスばっかでストレス溜まるんだよな。
ここはゴリゴリの鉄でワックス塗ると超マッハで音もぎゃー!!
まあボクのスケートがビス出しの鉄スペシャルってのもあるんだが。
昼頃になってきて大体体が慣れてきた。
ってもそれでもアウェーのパークではあるし、自在に使えるとは言い難いがあとは地元スケーターが集まった時のテンションで乗り切ればいいだろう。


昼過ぎだ。スケボダはちらほら来てるのにイソライソスケッタは未だに現れない。
まあ地元だしエンジン掛かるのが遅いのかもしれないし。
午後3時になったけどまあもうすぐ来るよね・・・?

結論から言うと最後まで富山スケッタ達は現れませんでした。
スケボーの超上手い人に話を聞いてみても「ここインラインスケート一番多いですよ!」と言う。
パークをよく見学に来てるというおじさんに話を聞いてみても「いつも5人ぐらいいる・・」と言う。
聞かなきゃ良かった・・・・orz
元々イソライソスケッタなんてどこも絶滅してると思えばまあいつもの事さ、で諦める事ができたのに。

そもそもスケボーもそう多くはない。超上手い人一人に中高生ぐらいの5人にあと数人が入れ替わりで。
正直スケボーがウジャウジャで覚悟決めなきゃいけないと思ってたんだが、そうでもない。
しまいにゃ子供達がクォーターを滑り台にして遊ぶというどこのパークでもありがちなオチに。下界でいくらでも遊具があるのに!!
うう結局どこも同じじゃないか・・・

こうなったらガツガツ滑るしかない。遠出した元を取るにはこれしかないじゃないか!!
桜ケ池パークは写真や映像で見るよりデカい。超!デカい!ってわけではないが、少なくてもイメージよりは大きく見える事だろう。
だからファンボックスも想像より大きい。
なんというかRの頂点に来た時点でエネルギーを使い切ってしまう。だからまともに飛べない。
正直ファンボックスはそれなりに飛べると思ってた。最大の誤算だ。
飛べない理由は明白だ。「スピードが足りない」これに尽きる。
とにかく何するにしてもスピード不足。スピードさえあれば高く飛べるはずなのに!!

そのスピードの理由はエントリークォーターの高さだ。普通のパークからすれば高いが、このファンボックスを飛ぶには高さが足りないと思う。
そして助走距離。短い。南郷パークからすれば半分以下だ。
つまり今までで一番デカいファンボックスなのに、エントリー台は南郷の2/3程の高さで助走距離は半分。
自分のいつもの環境より明らかに厳しい。条件的に半分以下のハンデだ。
じゃあこのパークが悪いのかと言うとおそらくそうではない。これが普通なんだと思う。
南郷パークの製作者・ハブたんによると「楽に飛びたいから」と高いエントリーバンクを作ったらしい。
ボクの地元の横手パークでも別にスピードは必要は無い。横手にしろ南郷にしろ、スピードを出すのを抑えていた程だ。
つまり今までいかにぬるま湯に浸かっていたかがわかる。
かつてあった秋田市の産業会館跡地でも限られた距離でいかに高く飛ぼうかと必死になっていた。
これだ、この感覚を忘れていたのだ。必死になって降りて必死になってスケーティングした。これを忘れてたのだ。
実際筋力も衰えてたと思う。どんなに必死になってスケーティングしても高さはそう変わらなかった。
産館を現役で滑ってた頃ならばある程度は戦えたかもしれないが、今日いきなりこの筋力体力ではどうあがいても無理だったと思う。

そんな意味で自分の甘さを知れたので来た意味はある。
ある。が、じゃあどこで鍛えればいいのよ?とも思う。ぶっちゃけこおいう場所じゃないと本気でスピード出そうと頑張れないし。


バートも一応やる。桜ケ池パークは初めてのパークではあるが、どこか既視感もある。
これもかつてあった青森県営スケートパークにあったセクションに近いのだ。特にバートはほとんどコピーと言える程そっくり!!
おそらく同じ業者が作ったのではないだろうか?鉄骨の作りもそっくりだし作った時期も大体同じだったと思う。
しかし必死に漕ぐがいい所に来たとこで尽きるんだよな。体力が。
ううん。青森に行った時はなんとか上に上がれたんだが・・・・
体力も落ちたかな・・・え?歳が?今なんつった!?

桜ケ池パークはセクションもいっぱいあって高さ形状もどれも一級レベル。
だが別段珍しいわけではないし、どのセクションも経験した事はある。
産業会館跡地のファンボックス・クォーター。酒田パークのミニラン。青森県スケのハーフパイプ。
桜ケ池パークでなければ経験できないものでもないのだ。
バートだってここで練習しても披露する場所が無い。
来てやっと気づいたかもしれない。本当にやりたいのはパークではなく、ローカルのスケーターとの交流だったのだ。
パークに練習しにきたのではない。ある種地元スケーターとの「本番」をしに来たのだ。
5時にもなるとあれだけ賑やかだった公園からどんどん人が消えていき、6時にもなると静寂が訪れた。
まるで消灯時間が決まってるかのようにスケーターが、親子が、公園から遠ざかって行ったのだ。


ちょっとそこんとこのイメージが希薄だったかもしれない。行けばローカルに自然に会えるだろうし楽しく滑れると思ってた。
そこんとこが楽観的すぎたとも言えるし甘かった。
そもそも文句が言える立場ではないのだ。約束もせず勝手に来て勝手にいない、とか残念がるとかいかに身勝手か。
一応ホームページとかようつべを探したりはしたんだよ。でもホームページやブログも見つからなかったし動画も古いものばかりだったし。
昔なら「トリック☆スター」っていう富山の代表的ホームページがあったんだがとうの昔に消え失せて、今その名称で検索すると別の物が出てくる。
フェイスブックならスケーター見つかったかもしれないがボクはコミュニティ系はどうも苦手で・・・
ケソタんに連絡して富山スケーターに都合を付けてもらう、って手もあったなとか後で思った。ケソタん顔広いだろうし。
仮にその手段を来る前に思い付いたとしても、ボクが「自分の都合に相手を合わせさせる」ってのも嫌う部分もあるから、それを実行したか怪しい所だ。


ゴルデウイクであるにも関わらずスケタがいなかったのは色々憶測ができる。
まず10連休であった事。10連休もあればいつもと違った行動もする。だってボクも10連休だから富山に行こうと決めたわけだし。
事実ボクもこの10連休で一度も地元で滑らなかった!!富山スケーターだって遠くに行ってみようと思って行動してたかもしれない。
あるいは帰省したスケーター達とストリートにでも行ってたのかもしれない。


正直言えば気持ち的に「くそ!割に合わない!」ってのが本音だ。
しかし納得させるしかない。行きたかった所に行けたし、別にスケート以外にも楽しい所はあったのだ。思い出してみるとふわっとした思い出もある。やっぱ旅だからね。
まあこれぐらいの方がいいのかもしれないしボクらしいかもしれない。リベンジしたいと後ろ髪引かれるのもまた行く理由ができたのではないか?




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