情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

宮下公園のナイキ化反対運動がいま熱い…そして、大企業の活動に対する反対運動を報じないメディア

2010-03-26 05:57:36 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 渋谷駅に一番近い公園「宮下公園」が封鎖され、「宮下ナイキパーク」という名のスポーツ公園に改修されようとしていること、そして、インターネットメディア「OurPlanetTV」(アワープラネットTV)が、この改修について、民主的な手続きを経ずに、渋谷区とナイキジャパンの癒着によって計画が進められていた事実を突き止めて報道したこと、公園入り口を封鎖しようとする渋谷区と反対する市民が熱い戦いを繰り広げていることをご存知でしたか?ご存じない?そうでしょう、だって、マスメディアが報道しませんからね~。今日26日午後6時から渋谷勤労福祉会館でピーター・バラカンさんたちが参加したイベントが行われますので(末尾参照)、ぜひ、ご参加ください。


 宮下公園については、2008年8月、渋谷区はスポーツメーカーのナイキ・ジャパンとネーミングライツ契約を結び、2010年4月に「宮下ナイキパーク」と名前が変わり、公園はナイキ側の負担で全面改修されスポーツ公園に変わる予定だという。
 
 渋谷区は、議会の答弁の中で、宮下公園のスポーツ公園化は、区民の要望を受けたものと説明。要望書の提出を受けて、ネーミングライツの選定委員会を設置し、ナイキ・ジャパンを選んだとの説明をしてきた。

 これに対し、この計画に反対する人は単にナイキという名前が冠せられることを問題としているのではない。スポーツ公園として有料化されることによって、スポーツ愛好家以外には利用できない空間となること、集会などの表現の場が奪われること、そういうことを問題にしている。(http://minnanokouenn.blogspot.com/2008/07/blog-post.html)

 しかも、アワープラネットTVの取材によって、1000筆集まったとされる署名はNIKEと関係の深いスケートボードメーカーが集めたことが判明。また、要望書もロッククライミングについては区議会議員自身が作成し提出していたことが分かったという。

 さらに、この計画は既に2006年にナイキが渋谷区に寄贈したジョーダンコート設置にまでさかのぼっていたのだという。

 アワープラネットTVは、宮下公園の改修計画の背景にどのような事情があったのか、これまで、ほとんど明らかになってこなかった宮下公園ナイキ化計画のプロセスについて、自らのサイトで報道している。

 続きは、ぜひ、サイトをご覧いただきたい→http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/351

 
 渋谷区側は、反対運動を押しつぶそうと実力行使に出始めている。区土木部公園課は、3月16日午前9時頃、宮下公園の出入り口を封鎖するための作業に入り、公園の一ヶ所を封鎖したが、アーティストや野宿者支援団体のメンバーら約30人が激しく抗議するとともに、事前に封鎖の貼り紙などをしていなかったため、通勤途中の人が次々と往来し、区側も封鎖を断念し、封鎖作業は見送られたという。

 
 この公共財の企業への切り売りに対しては、ネットなどを通じて、関心が高まっている。

『完全自殺マニュアル』で有名な鶴見済さんも、3月24日に開催された工事説明会に参加した。

 鶴見さんは、突然ナイキが欠席したこと、渋谷区の対応がお役所的であったことに驚き、

【工事説明会なんてものに行ったのは生まれて初めてだったが、こういうものだったのかと、ある意味感慨深かった。少なくとも、ナイキや渋谷区の姿勢はこれでハッキリしたと思う。
こんなことが長い間国中で行なわれるうちに、我々はきっと民主主義を諦めてしまっていたのだ。
宮下公園の件は、色々な意味で絶好の機会だ。この機会に、この国に溢れかえっている土木建設工事が果たして民主的に計画されて、進められているのかどうか、そもそもそんなものが必要なのかどうかも考えたい。】

との感想をブログに書いている(http://tsurumitext.seesaa.net/article/144593875.html)。

 そう、こういうことは宮下公園だけでなく、沖縄の基地にも通じる。普天間の代替施設としては150メートルほどのヘリパッドでよかったのに、建設会社の利権で、きれいな沖縄の海に2000メートル級の埋め立て飛行場をつくるという計画にまで拡大した。その費用は関心のない人の給料からも支払わされている税金から賄われる。

 そして、肝心のマスメディアが事実にくらいつかず、報道しようとしない。そのため問題点が浮かび上がることなく、「いいんじゃない」「それくらい我慢すれば」「俺はそんな立場に身を置くことはないな」で済まされてしまう。

 本日、下記のイベントがあるので、帰宅途中にでもぜひ、立ち寄ってほしい。

☆「宮下公園」から世界を見つめる~民主主義の貧困~☆
■日時:3月26日(金)18時~21時
■場所:渋谷勤労福祉会館(第1洋室)
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/kinro.html
■司会:白石草(OurPlanet-TV)
■ゲスト:ピーターバラカン(ブロードキャスター)
竹信三恵子(朝日新聞経済部編集委員)
植松青児(みんなの宮下公園を守る会)
佐野和俊(渋谷にスケートパークをつくってもらおう会)
■特別ゲスト:ジャストタイムズ渋谷、渋谷オンブズマン
■料金:1000円
日本の中で最も賑やかな消費都市・渋谷。企業からの法人税収入も多く、全国でもっとも豊かな自治体のひとつである。にもかかわらず、渋谷公会堂はCCレモンホールへと名前を変え、トイレの名前さえ売りに出す。「学級崩壊」と揶揄される議会は機能不全に陥っており、不透明な計画が着々と進む。今回、宮下公園のスケートパーク化を求めている側と反対側の双方が初めて顔をあわせ、政治は誰のためのものなのか、公園とはどうあるべきかを考える。

■席に限りがあるので、なるべく名前などを事前に連絡してほしいとのことだが、資料がなくても構わないという方は立ち見覚悟でぜひ、見に行ってほしい。

詳細は→http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/412


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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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