情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

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ICRPの勧告する放射線防護を無視させたのは原子力安全委員会の誤った説明が原因だと確信!

2011-10-03 23:30:17 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 3・11事故後の4月11日、100mSv(ミリシーベルト)/年までは健康に被害がないという説明をして(10月1日付本ブログ参照)、多くの市民が被ばくするリスクを拡大した原子力安全委員会(事務局)が、ICRPの勧告する被ばく線量に応じた防護を実現することを事実上妨害していたことが、10月3日の記者会見で明らかになった。原子力安全委員会(事務局)は、「低線量被ばくのリスクからがん死の増加人数を計算することは適切ではない」旨説明を繰り返しており、わざわざ、「低線量被ばくのリスクからがん死の増加人数を計算することについて」(※1)という文書を公表してその説明が正しいと主張した。そこで、その文書がいう「低線量」とは具体的には、「very low」のことではないか、とさらに追及したところ、「very low」とは、約1mSvのことで、0.5mSv〜5mSvのことだと説明した。ところが、実は、ICRPの文書では「very low」とは、0.1mSv〜1mSvとされていたのだ(後述)。つまり、1mSv/年以上の被ばくをするところでは、癌で死亡すると推測される人数など放射線の害悪を計算した上、それを周辺住民に正確に説明した上で、避難を継続することも含め、いかなる防護が必要かを住民とともに検討する必要がある。それがICRPの勧告した内容だ。それがなされたことはあるのか?…ない。一方的に校庭の被ばく限度を20mSv/年とし、一方的に避難区域を定め解除してきた。これらの住民切捨て政策がなぜ、平然と行われるのか、不思議に思ってきたが、この原子力安全委員会の誤った説明が共有されていたからだということがわかった。このブログを読み、納得できた皆さん、ぜひ、原子力安全委員会及び官邸に抗議をしてください。


 (※1 http://www.nsc.go.jp/info/bassi_0908.pdf )


 今日の会見では、まず、久々に会見に参加した細野大臣に、ICRPが勧告した被ばく線量に応じた防護をしたことがあるのか、と質問をした。驚いたことに、細野大臣及び園田政務官はこの質問に答えず、事務方が、線量のバンド(1〜20mSvとか20〜100mSv)を決めて対応してきたという説明をした。

 このやりとりから、政治家に、ICRPの勧告内容、特に必要な放射線防護(住民参加などの手続き面を含む)について、正確な説明がなされていないことが明らかになった。ICRPは、被ばくによる損害を予測した上で、損害とそこに居住するメリット、被ばくを防ぐためにとりうる手段などを総合的に住民も交えて検討したうえで、どのような防護(避難を含む)をするかを決める旨勧告している。その勧告内容を政治家が理解していないのだ。これは官僚に問題がある。

 そのことが明らかになったのは、原子力被災者生活支援チームに、100mSv/年の場合1000人につき5.5人が癌で死ぬというリスクがあるという説明をしたのか、と聞いたときだ。同チームは、「低線量では、何人につき何人が志望するというような計算をするのは適切ではない」と答えたのだ。この回答は、まさに、原子力安全委員会の事務局(官僚)が5月以降繰り返し続けた答えだ(※2)。

 (※2 原子力安全委員会も、いまとなっては、100mSv/年レベルの被ばくについてまで、そのような計算をしてはならないとは言わないだろうが、5月の段階では20mSv/年の線量ではそのような計算をすることは不適切だという説明をした)

 つまり、官僚は、ICRPが勧告する放射線防護(住民参加などを含む)を行わない理屈として、原子力安全委員会の説明、つまり損害想定をするのは適切ではないという説明を持ち出すことで、合意ができているというわけだ。政治家には伝えないままに…。

 では、ここで、ICRPがいう「very low」が0.1〜1mSv/年であることを説明しておこう。原子力安全委員会は、ICRPのパブリケーション99に基づき、「very low」とは、5mSv〜0.5mSvだと以前、説明した(今日はなんと1mSvの台、つまり、1〜9.9999…mSvのことだと範囲を高めた)。

 このパブリケーション99そのものは、インターネット上では読めないが、そのドラフト(下書き)がICRPのサイトで読める(※3)。

 (※3 http://www.icrp.org/docs/Low-dose_TG_rept_for_web.pdf )


 そこには、「very low」について、2つの説明がなされている。

 ひとつは、次のような説明だ。



 「low」「very low」「extreamly low」をそれぞれ、「10mSv」「1mSv」「0.1mSv」の「on the order of」としている。「on the order of ○○」とは、普通「約○○」という意味なので、約1mSvということになる。そこで、原子力安全委員会は、「very low」について、0.5〜5mSvの範囲という説明をした。

 ところが、別の場所には、冒頭の画像のような説明がしてある。もう一度ここに引用します。





 ここには、明確に、「low」「very low」「extreamly low」を「〜10mSv」「〜1mSV」「〜0.1mSv」と説明してある。しかも、「on a logarithmic scale」(「対数目盛によると」)と明確に書いてあり(対数目盛とは桁数を目盛りにしたもの)、「〜1mSv」が0.●mSvの桁を指すことは明らかだ。ここでの単位はGy(グレイ)となっているが、Gy(グレイ)とSv(シーベルト)は通常同じと考えてよい。同じ文書の同じ表現で違う説明するはずはない。そこで、ICRPは、正確には、「very low」を「〜1mSV」、つまり、1mSv未満と考えていることがわかる(しかも、疫学的なデータが「low」の範囲の一定部分まで=数mSv以上までは役に立つとの説明がなされている)。

 というわけで、事故によって年間1mSv(ミリシーベルト)以上の被ばくを受ける地域では、その地域の住民のうち何人が癌で死亡すると想定されるかという損害算定をしたうえで、それを地域住民に開示して、放射線防護について住民とともに検討する必要がある。

 つまり、東京についてもそのような想定をしたうえで、防護を住民とともに検討することが必要だということになる。低線量域においては、1Sv(1000mSv)/年あたり5.5%が被ばくの影響による癌で死ぬというリスクがあるとICRPは説明している。1mSv/年だと0.0055%ということになる。そこで、たとえば、東京都民1000万人が年間1mSvの被ばくをした場合、1000万人×0.0055%=550人が放射線被ばくの影響による癌で死ぬという想定がされる。

 子供の場合は、感受性が高いので、割合は、2〜3倍になる。したがって、たとえば、福島の小学生(約10万人)が10mSv/年の被ばくをした場合、10万人×0.055%×2〜3倍=110〜165人/年が被ばくによる癌で死亡すると想定される。

 この想定をきちんと住民に説明した上で、被ばくしたところで生活することのメリットとデメリットを住民を交えて検討する必要がある。

 それを妨害している原子力安全委員会の説明をこのまま放置させておくわけにはいかない。多くの方に、この情報を伝え、原子力安全委員会及び官邸に抗議を!このままでは、ICRPの勧告を無視した住民切捨て策が継続することになる。福島の、そしてその周辺の1mSv/年以上の汚染地域に住む子供たちの命と健康を守るために、ぜひ、行動を!


【「very low dose」が1mSv程度以下であると明確に説明している例】

 ◎「最新の放射線防護の考え方」(ICRP委員でもある甲斐倫明さん作成の資料)の18頁

「大集団での小さい被ばくの積算によるがん死亡計算は避けるべき (very low dose : 1mSv程度以下)」
http://www.nsc.go.jp/senmon/shidai/bougoWG/2/siryo3.pdf



【1mSvでの死亡者数を実際に算定している例】
 ◎日本原子力学会が作成した「低レベル放射線の健康影響」という文書の2ページ目に「例えばICRPの公衆の 1 年間の線量限度である 1mSvを10 万人の集団が受けた場合、生涯で約 5 人ががんで死亡すると推定されることを示している。」と1mSv/年で算定している。
 http://www.aesj.or.jp/info/ps/AESJ-PS004r1.pdf

 ◎英独仏の規制当局などが作成した「長期汚染地域の住民のための放射線防護の実用的手引き」の42頁を読めば、1mSvでの死亡者数を算出している。
 http://www.rbc.kyoto-u.ac.jp/Information/bougo-tebiki.pdf

 






●日本、特に東北・関東の保護者必読の書●

「ICRP Publ. 111 日本語版・JRIA暫定翻訳版」(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html)

「緊急時被ばく状況における人々に対する防護のための委員会勧告の適用(仮題)=109」
(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15290,76,1,html)

アメリカ科学アカデミーの文献「BEIR-VII」(Biological Effects of Ionizing Radiation-VII、電離放射線の生物学的影響に関する第7報告)
http://archives.shiminkagaku.org/archives/radi-beir%20public%20new.pdf



◆東電本社の記者会見は、午前11時〜正午から始まる単独会見、午後5時ごろからの統合本部会見の2回となっている。インターネットで生中継と録画配信されている◆

 → ニコ生 http://live.nicovideo.jp/ 

   岩上さんのサイト http://ow.ly/4wCEr



◆東電会見に出席し続けている木野龍逸さんへの支援金の振込先口座は下記のとおりです。

 郵便局の振替口座
 口座番号は、00100−5−362362
 口座名称は、木野龍逸支援の会(キノリュウイチシエンノカイ)


 なお、銀行からの場合、
 ゆうちょ銀行
 〇一九店
 当座預金
 0362362
 にお願いします(できれば郵便局の振替でお願いします)。



◆以下参考◆


原子炉建屋とタービン建屋の図。クリックで拡大できます。

   ↓

 


【日弁連の東日本大震災・原発事故災害復興支援活動】
→ http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/higashinihon_daishinsai.html





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Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.

Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko


At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8



 ●今回の原発事故から、原子力村の実態、大手マスメディア経営陣がそれに取り込まれている実態が明らかとなりました。この実態を打破するための仕組みを紹介した拙著を紹介させていただきます。もし、このブログをお読みの方でまだ、これらの本に目を通されていない方は、最寄りの図書館にリクエストしてお読みください。外国でどのような対策が実行されているかがお分かりいただけると思います。今後、3・11の再来を防ぐための具体的な方法のいくつかだと確信しています。








★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
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