情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

ミーハー、ご容赦~沖縄密約文書公開請求訴訟での吉野証言の意義

2009-12-01 23:50:34 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 今日、沖縄密約に署名した当時の外務省アメリカ局長吉野文六さんの証人尋問を担当した。吉野さんは、すでに陳述書に記載していたとおり、土地の原状回復費用400万ドルと米国放送局VOA移転費の1600万ドルの合意文書について、自らイニシャルを署名したことを認めたほか、両文書ともコピーをとっていること、VOAに関する文書については移転するまでの5年間は、外務省に保管されていたはずであろうことなどを証言した。この証言で、いったん、外務省にいわゆる密約文書が存在していたことがはっきりしたことになる。

 国側は、自民党政権当時の完全否認から方針を転換し、外務省の調査結果を待って答弁するという姿勢を示し始めた。吉野証言がこの方向をさらに後押しすることを期待したい。

 尋問終了後、吉野さんの証言について、澤地久枝さんが、耳が遠くなった91歳の老人に証言台に立たせた国は酷いと感想を述べていた。確かに、米国で密約文書が公開されており、日本にあったことははっきりしているのだから、民主党政府が文書の存否について調査した結果をただちに発表すれば、吉野さんの証言は不要だったかもしれない。40年近くも前のことを証言台に立たせて証言させたことに少しは痛みを感じてほしいもんだ。

 そして、その痛みの和らぐ前に、吉野さんも話した通り、外交上の秘密についても一定期間が経過したら原則として公開する仕組みを確立してほしい。というか、確立させるよう我々が迫らないといけないんだけど…。

 冒頭のニュース画像は、一生に一度あるかどうかの法廷イラストなので、記念に掲載。ミーハーご容赦。

 

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★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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