情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

【植草さんを守るプロジェクト】知られざる真実-勾留地にて…これが取調の実態だ

2009-07-22 22:04:06 | 適正手続(裁判員・可視化など)
植草一秀さんを守りたい!「みんなでブログ・デモ行進」のお知らせ。 ブログで同日一斉に発信!
http://www.asyura2.com/09/nametoroku5/msg/208.html

自由参加です。

【 日時 】
7月22日(新月、皆既日食)
8月6日 (満月)
その後は毎月の新月、満月
「月例カレンダー参照」
http://koyomi.vis.ne.jp/directjp.cgi?http://koyomi.vis.ne.jp/moonage.htm
※無事な姿が見られるまで続行(状況次第)


【 場所 】
各自ブログ

【 ブログ内容 】
植草一秀さんに関すること
植草一秀さんに実刑判決、収監の記事を目にしてから皆さまと同様に不安と怒りにかられ、ブログを見るたびに気持ちが揺れ動き、何をどうしたらいいのか、ただ右往左往しておりました。
少し冷静になり考えたとき、応援している皆さまが同じ思いではないだろうか?
冤罪である植草一秀さんを守りたい、救いたい、危険な目にあってほしくないという思いは一緒だと。
皆さまのこの思いがつながったら、なにか変えることができるのではないかと考え、今回 同日一斉ブログ発信、ご参加のお知らせをお伝えすることにいたしました。
一斉にブログ発信することによって、「植草一秀さんの現在の状況」 を一人でも多くの方にお伝えし、偏向報道等により植草さんに対する誤った情報を正しい方向に導きくことができれば、と思っております。
皆さまには突然のお知らせとなってしまい申し訳ございません。
あと22日まで2日しかありませんが、ご参加よろしくお願いいたします。
ちなみに新月、満月は毎月やってきます。次は8月6日の満月です。


■■以下、上記プロジェクトに賛同して、2007年8月6日の記事を再掲します■■


【取り調べ検事は「否認を続ければ裁判で私生活を攻撃して家族を徹底的に苦しめてやる」との発言を繰り返した】、【取り調べをした警察官は「否認を続ければ長期の勾留となり小菅に移送される」、「否認して裁判になれば必ずマスコミの餌食になる」と繰り返した】、【「こんな所にいないですぐ仕事をして欲しいんだ」、「日本はいま大事な時期だから、こんなことに時間かけてはだめだ。大事な仕事を早くして欲しいんですよ」と繰り返し、犯罪を認めることを迫り続けた】…新刊「知られざる真実-勾留地にて-」で、ミラーマンと揶揄された植草一秀氏が2回目に逮捕されたときの状況について述べた記述である。

 2004年に逮捕されたいわゆる手鏡事件(1回目の逮捕)で、彼を有罪とした証拠は、目撃した警察官の証言だけだった。もし、防犯ビデオに残された映像があったら、彼の無罪は立証できたかも知れない。いや、逆にいえば、もし、彼が犯行を行っていたとしたら、防犯ビデオの映像さえあれば、警察官の証言など不要であった。なぜ、起訴した検察側は、防犯ビデオを証拠として提出しなかったのか…。

 私自身の経験でも、無罪ではないかと思う事件で、決定的な客観証拠となるはずのものが提出されないことは多い。しっかりと写っている防犯ビデオなどは、きっちりと証拠として提出されることが多いのに、なぜ、検察・警察に不都合なビデオはまったく提出されないのか。

 いいですか。ここがポイントです。一般的に考えれば、起訴された被告人の供述を一部裏付け、一部は裏付けないような証拠価値として中途半端なビデオが提出されてもいいはずです。そうでしょう。実際に事件を行ってはいるものの無理に否認している被告人がいたとして、そういう被告人たちはいつも100%嘘をいうとは限らない。だから、裁判所で微妙な判断をしなければならないようなビデオが提出されることもあるはずだ…しかし、そんな中途半端な証拠が提出されたことは聞かない。

 検察官は100%有罪の確信(ここにはでっち上げの場合も含む。つまり有罪にできるという確信)がなければ、起訴しない。したがって、中途半端な証拠が提出されることはないのだ。

 中途半端な証拠がある場合、検察官は、起訴をしない途を選択するか、もしくは、証拠を提出しない途を選択する。つまり、その証拠がなくても有罪にできるか?…と検討し、有罪にできるとの確信があれば起訴するし、確信がなければ起訴しないわけだ。

 では、「無罪・有罪を立証すると思われるはずだと思われる証拠がない」という報告が警察から上がってきた場合、検察官はどうするか?これも同じことだ。ないなりに、有罪にできる確信があるならば起訴するし、確信がないならば起訴しない。

 いいですか、本来、決定的な証拠となるべきものがあるはずなのに警察官がないと報告した場合、検察官は、強く「冤罪」を疑わなければならないのにそういう構造にはなっていない…。

 では、国策捜査の場合、つまり、検察官が本来、無罪もしくは起訴するほどのことではないと知りつつも、何らかの理由で起訴しなければならない場合、検察官は、無罪を立証する証拠があったとしたら、どうするだろうか…。あなたがその立場にいたら、どうしますか?私がその立場なら、その証拠を法廷に提出しない方法を選択するだろう。そして、私は、きっとこう自分を納得させる。

 「こいつが犯人であることはほかの証拠から間違いない。たまたまこの証拠はこいつが犯人ではないかのようにも伺わせるが、この証拠が正しいとしても、●●というように考えれば、犯人であることとこの証拠は矛盾しない。●●であることを裁判官に理解させるのはやっかいだから、この証拠を出すのはやめておこう。もともと、この証拠がなかったと考えれば、別に問題はない。証拠がないことはよくあることだ」

 植草氏は、2004年4月11日、逮捕された日から3日後、防犯ビデオのことに気付いた。彼は、裁判官、弁護士、取調警察官、担当検事に、防犯ビデオで無罪と立証できるはずだと訴え続けた。

 ところが、4月20日ころ、取調警察官が、品川駅の防犯カメラ映像の保存期間を超えて記録が残っていないと告げたという。最初の訴えから10日も経過してから「保存期間を超えた」と説明したのはなぜなのか…。

 この第一事件で、警察官が植草氏を本当に犯罪を実行したと考えるならば、必ず、防犯ビデオをチェックしているはずだ。それこそが、本件での有罪立証の「決定的証拠」だからだ。それにもかかわらず、本件で防犯ビデオが提出されていないのはなぜなのか?

 逆にもし、警察官が防犯ビデオを最初からチェックしていないとすれば、警察官が無罪であることを知りつつ、防犯ビデオが抹消されるのを待っていたということになるはずだ。

 つまり、いずれにせよ、防犯ビデオが提出されていないことだけをもっても、植草氏は無罪とされるべきだったのだ。

 残念ながら、植草氏は、控訴審で争うことを断念した。いや、彼の表現に従うならば、「拒絶」した。

 この「控訴拒絶」に関するわずか「15行」の記載で、「知られざる真実-勾留地にて-」は結ばれている。彼は言う。

「時間を費やして積み上げた膨大な証拠は完全に無視された。警官証言は二転三転し、証言の矛盾は明らかだった。しかし、判決は素通りした」

「最初から判決は決まっていたのだと思った。私は有罪判決が下れば控訴する予定だったが、判決の詳細を知り、方針を変更した。このような裁判なら、裁判を継続するのは時間と労力の無駄だ。結論は最初に決定されている。事件も作られたものだと思った。メディアは権力と連携して攻撃を続ける。報道被害から身を守ることも考えなければならない」

「控訴『断念』ではなく、控訴を『拒絶』した」…

 彼がわざわざ、わずか15行の「控訴拒絶」の項目を一番最後に書いたのは、決定的な意味があると思う。

 私たち刑事裁判に携わる者は、彼のこの痛烈なメッセージを受け止め、彼のような目に遭う人が出てこないように、

①起訴されるまでの逮捕・勾留期間合計23日間という起訴前の長期身柄期間を短縮する
②取調過程を完全に録画する
③捜査側手持ち証拠を全面開示する(もし、開示していないことが判明したら、それだけで手続は終了し、無罪とする)

ことを実現させるよう全力を挙げなければならない。

そして、これら3つのことは、真実を解明するにあたって、何ら、妨げになることではない。これらの実現に反対する警察・検察側こそが真実解明を妨げているといってよいのだ。これら3つのことが定められることで、かえって、警察・検察が変な国策捜査に関与させられることを防ぎ、真っ当な正義感を貫くことができるはずだ。

ぜひ、植草氏の著作を一読されることをお薦めします。




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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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