現在、警察が事件事故を報道する際、当事者(加害者、被害者)を匿名で発表するケースが増えているという。青森県警は、2003年4月、交通事故について、過失割合の少ない第二当事者(被害者など)について、匿名で発表するとの方針を打ち出した。
メディアがプライバシーに配慮して、匿名で発表することは必要だと思うが、警察がメディアに匿名で発表するということは、警察の情報をメディアがチェックすることができなくなるっていう意味で非常に問題が大きい。
有名なところでは桶川事件女子大生殺人事件。この事件では、警察が自らの不祥事を隠蔽するため、毎日遺族宅に滞在し、メディアが遺族と接触するのを防いだという。もし、そのまま、メディアが遺族に接触できないままだと、あの事件は、遊び慣れた女子大生の軽率な行為に問題があったということで片づけられたかもしれない。それを暴いたのは一雑誌記者だった。
そもそも、青森県警は、2000年9月、青森署員が酒気帯び運転で電柱に衝突する事故を起こした際、この署員を逮捕しないまま、「任意捜査(逮捕しない場合)は匿名が原則。警察官も例外ではない」と言って、この署員の使命の公表を拒んだことがあるという。
この匿名発表は、全国各地で広がっており、警視庁でもそういう傾向があるという。
そんな流れの中で、人権擁護法案や憲法改正国民投票法案などメディアを規制する法律が提案されようとしている。
監視されるべき国・行政側は、できるだけ情報をださないようにしつつ、他方で監視する側(メディア)を監視する権限を持とうとしている…。
ライブドアとフジテレビの問題よりも深刻だぞぉ!!
以上、河北新報社2004年6月3日、毎日新聞2003年6月3日など参照。
メディアがプライバシーに配慮して、匿名で発表することは必要だと思うが、警察がメディアに匿名で発表するということは、警察の情報をメディアがチェックすることができなくなるっていう意味で非常に問題が大きい。
有名なところでは桶川事件女子大生殺人事件。この事件では、警察が自らの不祥事を隠蔽するため、毎日遺族宅に滞在し、メディアが遺族と接触するのを防いだという。もし、そのまま、メディアが遺族に接触できないままだと、あの事件は、遊び慣れた女子大生の軽率な行為に問題があったということで片づけられたかもしれない。それを暴いたのは一雑誌記者だった。
そもそも、青森県警は、2000年9月、青森署員が酒気帯び運転で電柱に衝突する事故を起こした際、この署員を逮捕しないまま、「任意捜査(逮捕しない場合)は匿名が原則。警察官も例外ではない」と言って、この署員の使命の公表を拒んだことがあるという。
この匿名発表は、全国各地で広がっており、警視庁でもそういう傾向があるという。
そんな流れの中で、人権擁護法案や憲法改正国民投票法案などメディアを規制する法律が提案されようとしている。
監視されるべき国・行政側は、できるだけ情報をださないようにしつつ、他方で監視する側(メディア)を監視する権限を持とうとしている…。
ライブドアとフジテレビの問題よりも深刻だぞぉ!!
以上、河北新報社2004年6月3日、毎日新聞2003年6月3日など参照。
trackback有難うございました。被害者は匿名でもいいと思いますが、加害者まで匿名と云うのは変ですね。dawnより
もちろん、報道する際は、匿名でかまいません。むしろ匿名であるべきだと思います。
しかし、警察の発表時点で匿名だと、被害者の被害の経緯や実態を検証することができなくなりますから…
ただ、あえて言うと、被害者に一定の不利益が生じる可能性があっても、情報を警察が独占することは非常に危険だと思うのです。
調書を偽造したり、領収書を偽造したりする方々ですから…。
メディアの公共性というなら、人権擁護法案こそ大問題ですね。政治家・国家権力に対する取材や報道を、人権をタテマエにして規制しうるわけですから。
警察による情報独占をおしすすめる方向、おっしゃるとおり危険だと思います。
もちろん、得意不得意はあるから、あるテーマにピンとくるかどうかは人それぞれだと思うけれど、少なくとも、私の記者時代には、メディアの究極の目的は権力を監視するためであるというのは共通認識だったように思う。
逮捕原稿より、市政の不正原稿に惹かれる人が多かったはず…とまではいえないかな。