情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

宮城刑務所に入る際には友人の住所を裏付ける住民票などを持参しよう~更生させるつもりはあるのか?

2009-11-25 21:06:18 | 適正手続(裁判員・可視化など)
 とにかく、ひどい話だ。宮城刑務所が面会や手紙の発信(いわゆる外部交通)について、とんでもない制限を加えているという。面会したい人について、事前に氏名などを裏付ける住民票や免許証などのコピーをつけてリストアップしなければならず、リストアップされていない人とは面会できないのだという。事前に免許証などのコピーを提出しろって言われても、じゃぁ、そのコピーをいつ、だれからもらうのか…。

 刑務所っていうのは、社会復帰できるようにする場所でしょう。こうやって隔離ばかりしていたら、社会復帰できるはずがない。「刑務所に入っているおじさんから手紙が来たよ」「どれどれ、彼も頑張ってるみたいだね」なんて、会話が外の世界で普通になされるようにならないと、社会復帰したくても受け入れ先がなく、結局、刑務所で知り合った受刑仲間だけが友人になり、結局、再犯をしてしまう…そりゃ、仕方ないよ。

 監獄人権センター通信61号によると、宮城刑務所の外部交通に関する独自の規制は次のようなものだという。

①「面会・発受信相手先」を親族30名以内、親族外30名以内に限って、住所・氏名・生年月日を明記して届け出させる。

②「面会・発受信相手先」として届け出た相手について、住所・氏名・生年月日を証明する「疎明資料」(住民票、運転免許証、健康保険証のコピーなど)を予め受刑者から提出させる。

③親族についてはこの他に親族関係を証明する「疎明資料」を提出させる。

④届け出ていない相手については、面会は原則として許可しない。

⑤届け出ていない相手への発信は事前に提出してそのつど許可を受ける。

⑥届け出ていない相手からの受信は審査に時間がかかる。


 ねっ、事前に住民票などのコピーをもらっておかないと、面会に来てもらうことすらできないわけだ。

 その住民票をもらおうと思って手紙を出そうとしても、許可を受けなければならないから、許可の運用によっては、手紙すら出せないかもしれない。そうなると、結局、面会は不可能ということになる。

 できるだけ多くの家族、友人、知人と面会したり、文通をしたりすることでこそ、出所後の基盤ができるはずだ。それを限定すれば、出所後の基盤を失い、更生する機会を失ってしまうだろう。

 確かに、刑事収容者処遇規則上、面会や手紙の相手の氏名などを証明する資料の提出を求めることができるとは決められているが、一律に求めることができるのではない。「必要性があると認めるとき」に限定されている。

 宮城刑務所のこの制限は、日本の刑務所が社会復帰を実現するためのものではないことを表す端的な例だと思いませんか。

 なんとかしなきゃっと思ったあなた、受刑者との文通運動に参加してみませんか?

 監獄人権センターでは、受刑者からの相談にアドバイスする活動のほかに、ボランティアと被拘禁者(受刑者と裁判中の人)との文通を仲介するシェイク・ハンズ・プロジェクトを実施しているという。トラブル防止のため、必ず監獄人権センターを通して文通をしているので、安心して参加できるらしい。

→ http://www.caresapo.jp/fukushi/blog/akiyama/2009/08/post_15.html
→ http://www.tokyovolunteer.com/program/detail.php?id=20  


※参考条文:刑事収容者処遇規則

(面会の相手方の届出)
第六十六条  刑事施設の長は、受刑者及び死刑確定者に対し、面会の申出をすることが予想される者について、次に掲げる事項を届け出るよう求めることができる。
一  氏名、生年月日、住所及び職業
二  自己との関係
三  予想される面会の目的
四  その他刑事施設の長が必要と認める事項
2  刑事施設の長は、前項の場合において、必要があると認めるときは、受刑者及び死刑確定者に対し、同項各号に掲げる事項を証明する書類その他の物件の提出又は提示を求めることができる。

(面会の申出書の提出)
第六十七条  刑事施設の長は、被収容者との面会の申出をする者に対し、次の各号(受刑者及び死刑確定者以外の被収容者との面会の場合にあっては、第一号及び第二号に限る。次項において同じ。)に掲げる事項を記載した申出書の提出を求めることができる。
一  氏名、生年月日、住所及び職業
二  面会を希望する被収容者の氏名及びその者との関係
三  面会の目的
2  刑事施設の長は、前項の場合において、必要があると認めるときは、被収容者との面会の申出をする者に対し、同項各号に掲げる事項を証明する書類その他の物件の提出又は提示を求めることができる。



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