tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

季節も景気も秋?

2008年09月25日 12時38分27秒 | 経済
季節も景気も秋?
 彼岸が過ぎてもことのほか強い日差しで日中は暑くなりますが、やはり秋です。夏の花はだんだん元気がなくなり秋の花が元気です。おりしも、アメリカ経済の挫折で、世界中の景気に不安感があふれています。景気も秋なのでしょうか。

 第二次大戦後、世界に君臨してきたアメリカ経済が行き詰まっているのです。中国が世界の工場と言うのなら、アメリカは世界の消費地として、世界の生産物をその胃袋に流し込み、日本も中国も、その他のアジア諸国も、アメリカの消費を当てにして生産を続けてきました。

 アメリカの消費を支えたのは、海外から流入するマネーでした。海外にTB(国債)を売り、それだけでは足りずに、多様な金融工学で世界からマネーを集めました。住宅バブルを演出し、その債権を証券化して世界に売った「サブプライムローンを組み込んだ多様な証券」もその一環でした。

 しかし今回の失敗で、アメリカの証券が信用を失ったのは、やはり致命傷 だったようです。アメリカ政府と連銀は、巨大なマネーをつぎ込んで、この信用の危機を救おうとし、ヨーロッパや日本にもマネーの拠出を頼んできています。世界の消費地アメリカが消費地で無くなったら世界中が困りますから、みんなそれに応じようと努力しています。
 
 しかし、放っておけば倒壊する家に、柱を持ち込んで補強するようなものですから、当面の補修にはなっても、そのまま住み続けられる家にはなりません。きちんとした家にするには、基礎構造からの建て直し(赤字国からの脱却)が必要でしょう。うまく出来るのか心配です。うまく出来なければ、秋の次は冬が来るかもしれません。
 日本としては、アメリカに冬が来ても、その影響ばかりを気にしなくて済むような経済構造(アメリカに過度に依存しない経済構造)を考えていかなければならないということなのでしょうか。「21世紀はアジアの世紀」といった言葉が、現実味を帯びてきます。

 四季には、秋でも、冬でも、それなりの美しさや風情がありますが、経済や景気は、どうもそうではない様です。さて、どうなるのでしょうか。
下の写真は、庭の隅で咲き誇る秋海棠です。



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