世界一面白いミュージカルの作り方

早稲田発小劇場系ミュージカルプロデュースユニットTipTapのブログです。
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くじにあたれば

2013-06-06 01:33:52 | トニー賞
どうしてもトニー賞に行きたい!!
なんて言いながら高額チケットを買えるわけもなく
おとなしく家でテレビでもみるかなあと肩をおとしておりました。
1枚で帝劇レミゼが3回ぐらい観れるお値段ですから
手が届くわけがありません。
これだけ作品を観てどのカテゴリーでもほぼ
論評できるのに観に行けそうもないのです。

でも、なんと明日のお昼に学生用のくじ引きがあるそうなんです。
そう。くじに当たればあの「トニー賞受賞式」に行ける訳です。
これはなんとしても当てたい。
というわけで明日はくじにエントリーして来ます。
お昼休みの30分に幸せを掴めるでしょうか。

以前「Annie」のチケットのためにくじ引きに参加したのですが
その時僕の字を読み上げる人が読めなかったらしく
「イッチョウ・ヴェダ」と読み上げて
さっぱり気付かないまま
帰り際に「はっ!」と気付き惜しくもチケットを逃したという
苦い思いでがあります。
今回はなんとしても読めるように書きます。
当たってくれ~!!
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音響賞

2013-05-18 23:06:52 | トニー賞
さてさてやってきました最後のカテゴリー。
音響賞と書きましたが英語では Sound Desigh となっています。
このカテゴリーは当然ではありますがミュージカルとプレイで別れています。
このカテゴリー自体が2008年から始まったのでまだ歴史の浅い賞です。
まずはプレイノミネートから。



John Gromada               「The Trip to Bountiful」

Mel Mercier                「The Testament of Mary」

Leon Rothenberg             「The Nance」

Peter John Still and Marc Salzberg     「Golden Boy」


こういう顔ぶれです。もう観たことあっても何がなんだかという感じ。
選ぶ方も何を基準に選ぶんだか。音響について語れるかたが沢山いるんでしょう。


一応参考までに他の賞も・・・・
というか他の賞で音響賞があるのは以下の賞だけ。



{Drama Desk Award Outstanding Sound Design in a Play]


Ien DeNio           「The Pilo Family Circus」

Steve Fontaine         「Last Man Club」

Christian Frederickson      「Through the Yellow Hour」

Lindsay Jones          「Wild With Happy」

Mel Mercier          「The Testament of Mary」

Fergus O'Hare          「Macbeth」

もうこちらなんて本当に知らない名前ばかり。大変だ。

Ien DeNio オフを中心に活躍する女性音響家。
この作品は観てません。他の作品もアシスタントとかで参加してるみたい。
これからの人なんですかね。

Steve Fontaine  音響家でもありミュージシャンでもある方です。
この作品も観れてない。本当にコアな作品がノミネートされるんですね。

Christian Frederickson この方も作曲家でありヴァイオリニスト。
この作品は観ました!
近未来の荒廃したNYを銃撃戦の音や戦況を報告する他言語のラジオ等で表現。
かなり異質な作品で面白かった。ラジオ放送に日本語が混じってて可笑しかった。

Lindsay Jones ロスを中心にアメリカ中で活躍する方のようです。
作曲もするようで映画の音楽なども担当してます。
この作品も見逃してる。何も言えない。

Fergus O'Hare イギリスでの活躍が目立音響家です。
今回はアラン・カミングの「マクベス」。
精神病のサナトリウムという特殊な環境を冷たくおどろおどろしく表現してました。
全体的にタイル張りの部屋が想像できる僅かなリバーブがかかっていてとても効果的。
途中挿入される音楽がちょっと・・・趣味と合わなかったかな。
トニーからは「The Testa・・・」だけがノミネート。
こっとに音響家さんは本当に作曲から演奏までなんでもこなしますね。



というわけで早々と紹介に移ります。




John Gromada               「The Trip to Bountiful」

トニーノミネーションは今回が初めて。
プレイ作品が得意な方のようです。
音響家としてでなく劇版でのクレジットもされているので
作曲家としても活躍しているようです。
今回はプレイにしてはシーン数の多い作品だったので
シーンごとの情景が浮かぶ効果的な環境SEが印象的でした。
バス停や、バスの中、荒れ果てた廃墟など
イメージのしやすい音だったと思います。
ただコンパクトな芝居のイメージにしては
劇場自体が大きかったのでそのバランスを音響で埋めるの難しそうでした。
オーソドックスな仕上がりという感じでしょうか。
これといって目を見張る部分はなかったかな。




Mel Mercier             「The Testament of Mary」

イギリスで活躍する音響家であり作曲家です。
アイルランドの音楽大学では教授を務めているそうです。
彼も今回が初ノミネート。
とても抽象的な効果音や音楽が心情にぴたりはまってました。
観客を敢えて不安にさせる重たい音や繊細な音を
上手く使い分けて一人芝居にめりはりを出してました。
照明と音響のリンクがとても素晴らしく
無駄なく一つ一つが心情のクローズアップとして作用していて
ただでさえ激しい心情の波をより効果的に伝えてました。
抽象的な音を上手く使えるとこういう効果が引き出せるのかと
勉強できた作品です。とても素晴らしかった。




Leon Rothenberg             「The Nance」

彼も今回が初ノミネーションです。音響補としてはかなり活躍している方です。
オンでも今年は「The Heiress」を担当しています。
オフだと今年は「Murder Ballad」を担当してます。
今回はプレイといいながら音楽劇に近かったので
なかなか苦労が多かったのではないかと想像できます。
劇中に歌がいくつもありますが俳優はマイクを付けているわけではないので
伴奏の迫力のなさや声の小ささをなんとか上手く調整していたという印象。
難しいですよね。
それから俳優との呼吸が必要なきっかけが沢山ありました。
一つ一つの動作に合わせておちゃめな効果音をつけたりと
細かい仕事をしていたイメージです。
当時のボードヴィルの生な雰囲気を上手く醸し出してました。
遊び心を感じられてよかったです。





Peter John Still and Marc Salzberg     「Golden Boy」

この二人も今回が初めてのノミネート。
Peter John Still は作曲家としても活躍してます。
今回は作品的に音楽がテーマだったので
蓄音機から流れて来る音楽やヴァイオリンの演奏など
とても印象に残るシーンがありました。
ざらざらした音質が哀愁を帯びて聴こえてきて効果的でした。
ボクシングの歓声や、スパーリングの音など
生々しい音と美しい音楽の調べの対比が
作品の構造を上手く表現できていたと思います。
個人的にはなかなか好みでした。



さて今回はみんな初ノミネート。予想は・・・


Mel Mercier   「The Testament of Mary」


作品への貢献度を考えるとこれかなあ。いい仕事してました。本当に。




さてさてお次はミュージカル部門!
まずはノミネートから。



Jonathan Deans & Garth Helm        「Pippin」

Peter Hylenski               「Motown」

John Shivers                「Kinky Boots」

Nevin Steinberg               「Cinderella」



「Matilda」が入ってません。残念。接戦な気がします。



他の賞も参考にしてみましょう。




[Outer Critics Circle Award Outstanding Sound Design in a Musical]


Steve Canyon Kennedy          「Hands on a Hardbody」

Scott Lehrer and Drew Levy        「Chaplin」

Tony Meola                「The Mystery of Edwin Drood」

Brian Ronan                「Bring It On」

Brian Ronan                「Giant」

Dan Moses Schreier            「Passion」


トニーと何一つ被ってません。なんか凄いですね。

Steve Canyon Kennedy ミュージカルでかなり活躍してます。
「Jesus Christ Superstar」「Catch Me if You Can」「Mary Poppins」「Jersey Boys」
「Hairspray」「The Producers」などなど。あげたらきりがありません。
今回はもうコンサートのりの作品でとにかく歌唱がメインなので
がつんとくるパワフルなイメージでしたね。ちょっとうるさいぐらい。
でもこれぐらい盛り上げないと作品が・・・

Scott Lehrer トニーに4回ノミネートされていて1つ獲得してます。
今期は他にも「Lucky Guy」を担当してます。
Drew Levy 普段は Scott Lehrer の補佐として活躍してます。
やや抑えめなスカスカした印象が全体的に情緒的でよかった。
電気的な増幅感はあまりなく生バンドの良さが活かされてました。

Tony Meola 音響界の重鎮というイメージですね。
「Les Miserable」「Wicked」「Kiss Me Kate」「The Lion King」などなど。
数えたらきりがありません。
今回はやはり生オケ感を意識したやや抑えめの印象。
台詞や歌詞がしっかり聴こえるわかりやすい仕上がりでした。
声自体も芝居に近いナチュラルなイメージです。
一応推理劇ですからね。良いバランスだと思います。

Brian Ronan トニーに3度ノミネートされ1つ獲得してます。
「The Book of Mormon」「Anything Goes」「Nice Wok If You Can Get It」など。
今期は他にも「Annie」を担当してます。
「Bring~」ではかなりがつんと来るパワフルな印象。とにかくビートが凄かった。
「Giant」は逆に上品で繊細。じんわり染み入る印象。
どちらも作品にはばっちりあってました。素晴らしい。

Dan Moses Schreier トニーには3度ノミネートされてます。
作曲家としても劇版などで活躍してます。
今期は他にも「Cyrano de Bergerec」を担当してます。
とても小さい劇場で繊細な生オケミュージカル。
本当に生声ではないのですがとても繊細に生々しいしあがり。
距離感ととてもマッチした設計でした。

トニーとは何か観点が違うのかもしれませんね。



さてトニーの紹介に移ります。




Jonathan Deans & Garth Helm        「Pippin」

Jonathan Deans は2度目のノミネート。
「Spiderman」「Priscilla~」「La Cage aux ~」などなどミュージカルが目立ちます。
Garth Helm は初めてのノミネート。Jonathan の補佐としての参加を除けば今回がブロードウェイデビュー。
全体的にとてもメリハリのある印象でした。
ナンバーごとに繊細さやパワフルな部分がしっかり出ていていいバランス。
全体的に声をしっかり聞かせてくれて
特にリーディングアクターのリヴァーブなどはとても良い塩梅。
魅惑的でセクシーな印象を上手く作れてました。
バランスの良さが評価されたのかな。




Peter Hylenski               「Motown」

ノミネーションは3度目。
「Elf」「Wonderland」「Rock of Ages」など。
もうコンサートです。とにかくがつんときます。
はっきり言って歌詞が聞き取れませんが音圧が凄い。
個人的には聞こえなくてこまったのですが
盛り上がってるからいいのかな。
とにかくコンサート。ちょっとなあ。




John Shivers                「Kinky Boots」

トニーは初ノミネート。
「Bonnie and Clyde」「Sister Act」「9 to 5」など。
これもかなりコンサートののりに近かったかな。
まだ声もしっかりあがってたから良かったけど。
ソロはいいんだけど全体曲のマイクバランスがいまいち。
まあ音圧はしっかりあるし曲調も曲調なんでいいのかな。
作品ののり的にはあれくらいがつんとしてて良かったのかも。
別にどうってわけでもなかったかな。



Nevin Steinberg               「Cinderella」

今回で6度目のノミネーション。毎年1作品んはノミネートされてます。
未だ獲得はなしでなんですね。
「Porgy and Bess」「Hair」「The Addams Family」などなど。
しっかり声を聞かせる穏やかな印象。
音楽自体がそこまで鳴らす作品んではないので
必然的にこうなったのかな。
とても聞き取りやすく優しい仕上がりでした。
コーラスのバランスもしっかりしてて
優等生という感じです。
のりの良い作品でもないのでこういうもんかと思います。
ファミリー向けの作品ですから。


さて最後の予想ですが・・・

Jonathan Deans & Garth Helm  「Pippin」

なのかな。
これと言って決めてがあるわけじゃないんですがバランスの良さですかね。
音響を評価するのは難しいですね。
特に生ものですから毎日きっと印象も違うでしょうしね。
選ぶ人がどう選定しているのも気になります。


というわけで一通り主要部門の紹介が終わりました!!
さて明日は Drama Desk Award
結果が楽しみです。


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照明賞 オーケストレーション賞

2013-05-17 16:38:57 | トニー賞
今日は2部門書いちゃいます。
照明部門もプレイとミュージカルは別のカテゴリーですがまとめて書きます。
まずはプレイのノミネーションから



Jules Fisher & Peggy Eisenhauer      「Lucky Guy」

Donald Holder              「Golden Boy」

Jennifer Tipton              「The Testament of Mary」

Japhy Weideman             「The Nance」




どの作品も言われてみれば照明が印象的なシーンがありました。
なるほどね。「The Testamanet~」が入っていて嬉しいです。



お次はミュージカル部門のノミネート。




Kenneth Posner        「Kinky Boots」

Kenneth Posner         「Pippin」

Kenneth Posner         「Cinderella」

Hugh Vanstone         「Matilda」


もう意味不明です。4つのうち3つが同じ人って凄いですね。
始めっから一騎打ちです。


他の賞をちら見します。



[Drama Desk Award Outstanding Lighting Design]


Ken Billington      「Chaplin」

Jane Cox         「Passion」

Kenneth Posner      「Pippin」

Justin Townsend      「Here Lies Love」

Daniel Winters       「The Man Who Laughs」

Scott Zielinski        「A Civil War Christmas」


オフから4作品ノミネート。
Ken Billington トニーに8回もノミネートされていて1つ獲得しています。
「Sweeney Todd」や「Chicago」が有名です。
今回は白黒だ基調という照明的には難しい制約のなか
バランスの良い品のある照明という印象でした。

Jane Cox オフブロードウェイを中心に活動していて最近はオンも手がけています。
今回は陰影のしっかりした艶やかな照明という印象。シルエットが綺麗でした。

Justin Townsend 照明家としてだけではなく美術家としても活躍しています。
照明の代表作は「The Other Place」「Vanya and Sonia and Masha and Spike 」
「Bloody Bloody Andrew Jackson 」など。
オフもオンも幅広くてがけています。
今回はとにかくクラブののりでビームやレーザー、ムービングでちゃかちゃかという感じ。
ちょっと目が痛かったかな。

Daniel Winters オフを中心に活躍しています。
この作品はみていないのでなんとも。他の作品でみた彼の照明のイメージは
かなりシャープでエッジのきいた直線的なイメージ。どうだったのか。

Scott Zielinski オフ、オン、オペラ、ダンスなどなどジャンルを問わず世界中で活躍しています。
今回の明かりはとても繊細にキャラクターが浮き上がるような暖かみのある印象。
無駄がなくキャラクターにしっかりフォーカスしてました。
トニーからは「Pippin」だけ。



お次は結果が出ているこちらの賞。




[Outer Critics Circle Award Outstanding Lighting Design (Play or Musical)]


Ken Billington     「Chaplin」

Paul Gallo       「Dogfight」

Donald Holder    「 Golden Boy」

Kenneth Posner     「Cinderella」

Kenneth Posner      「Pippin」


オフからは「Dogfight」評価高いけど観れてない。
まだやってなかったので残念。
Paul Gallo  トニーには10回ノミネートされてますがまだ獲得ならず。
彼の明かりはみてないので何とも・・・
トニーからは3人ノミネート。

さて結果は・・・

Kenneth Posner  「Pippin」

まあここでも2作品ノミネートですからね。
いやいや今年は大活躍です。




というわけで紹介に移ります。
まずはプレイから。




Jules Fisher & Peggy Eisenhauer      「Lucky Guy」

まずは Jules Fisher さんからご紹介。
舞台からコンサート、映画やテレビまで幅広く活躍しています。
二人のノミネート、受賞をいれると今回で19回のノミネートで8回の受賞。
85年以降はPeggy さんとコラボレーションを続けているそうです。
Peggy Eisenhauer 元は Jules のアシスタントしてキャリアをスタート。
今では単独でデザインもしています。今回で7回目のノミネート。受賞は3回しています。
二人の代表作は「9 to 5」「Assassins」「Gypsy」などなど。
今回は抽象的で直線的なセットをさらにシャープな明かりで
エッジを立たせてスタイリッシュに見せていました。
はっきりとした明かりでシーンやキャラクターを切り取って
特異に際立たせている印象です。
演出上とても照明が重要な作品、セットだったので
とてもよくまとまっていました。
照明が空間をしっかり限定していることが解りやすさに繋がったんだと思います。
さすがですね。




Donald Holder            「Golden Boy」

今回で9回目のノミネート。受賞は2回。
代表作は「The Lion King」「South Pacific」など。
こちらも大活躍の照明家です。
今期は他にも「Annie」を手がけています。
今回はセットの美しさをしっかり際立たせる
美しい明かりが印象的でした。
舞台の一番奥は一面真っ白なライトスクリーンで
象徴的なシーンになると普段は下りてる外壁パネルがとんで
ライトスクリーンが美しくキャラクターをシルエットにします。
乾いた埃っぽい空気が伝わって来る陰影の深いタッチ。
レンピッカの絵のように象徴的にあたる照明。
なかなか美しいシーンが多かったと思います。
キャリアが物語ってますね。





Jennifer Tipton              「The Testament of Mary」

今回5回目のノミネート。既に獲得は2回。
オンブロードウェイ作品は久しぶりです。13年ぶり。
代表作は「Jerome Robbins' Broadway」「Singin' in the Rain」など。
今回は抽象的な空間を明かりで象徴的に切り取っていくイメージ。
一人芝居なのでとにかく繊細な明かりでした。
表情やシルエットが効果的に見えて来るタッチのおかげで
繊細な心情が象徴的に伝わって来ました。
こういう絵を作る明かりでなく気持ちを見せる明かりも面白いですね。
何か超越した空間に充満する張りつめた心情そのものが
明かりとして伝わって来る。
とても感心しました。





Japhy Weideman             「The Nance」

オンブロードウェイでは2度目の作品。
オフでの活躍が目立つ照明家です。
もう一つの作品は今期の「Cyrano de Bergerac」
今回のノミネートのなかでずば抜けて若い。
これからどんどん活躍していくんでしょう。
工夫が凝らされたセットによくマッチした
わかりやすい照明という印象でした。
ショウナンバーでは艶やかさが際だつし
アパートメントのシーンでは
生活の温もりを感じる。
柔軟な明かりというイメージですね。
でもちょっとまだ照明単独で評価すると
あまり特徴を感じなかったかな。
さあどうなるでしょうか。



予想としては

Donald Holder 「Golden Boy」

かなと思います。とても美しい照明でした。
Jules Fisher & Peggy Eisenhauer も捨て難いんですけどね。
とりあえずは。



お次はミュージカル部門。



Kenneth Posner        「Kinky Boots」「Pippin」「Cinderella」

なんでしょう。今年は彼の年なんですね。
今年で10個目のノミネート。受賞は1回。
今年は担当した作品が全てノミネート。
他にもあったんじゃないかなあと疑問になる程の活躍です。
代表作は「Wicked」「Hairspray」などなど。
華やかな作品が得意なイメージですね。
「Kinky~」ではとにかくショウアップした踊りがみやすいあかりでした。
繊細というよりは大味でわかりやすい印象。
「Pippin」ではややスタイリッシュに空気全体をつくっていた。
テーマがサーカスではあったが魔法の世界という
浮き世離れした雰囲気を作るのに貢献していた印象。
「Cinderella」ではあまり特徴を感じなかったが
とにかくわかりやすいという印象だ。
どの作品も抜群に何か優れているという印象はないのだが
作品にあっていてよくまとまっていた。
4つのうち3つですからね。
とれないことがあるのでしょうか。




Hugh Vanstone         「Matilda」

トニーのノミネーションはこれで4度目。未だ獲得なし。
イギリスでの活動が主なのでオリヴィエ賞は4回獲得しています。
今期は他に「I'll Eat You Last: A Chat With Sue Mengers」を担当してます。
代表作は「Ghost The Musical」「Shrek The Musical」「Spamalot」など。
今回は本当にセットによくマッチした
わくわくさせる明かりがとても良かった。
暖かくもありアーティスティックにエッジがたった瞬間もあり
バラエティーに富んだこだわりのある照明といった印象です。
とにかく「Matilda」はどのセクションも統一感があってよかった。
もちろん照明もしっかり世界観を作り上げていて
物語にしっかり入り込めるように仕上がっていました。
細かい遊び心も感じられて楽しかった。
ここまで来たら一騎打ちですからね。
頑張って欲しいです。



ということで僕の希望は

Hugh Vanstone  「Matilda」

彼にとって欲しい!でも3/4ですからね。
確率が・・・応援してます。






さて今回はついでにオーケストレーション部門についても。
まずはノミネートから。



Chris Nightingale         「Matilda」

Stephen Oremus          「Kinky Boots」

Ethan Popp & Bryan Crook      「Motown」

Danny Troob              「Cinderella」


さすがにここまで来ると名前すらピンと来ません。
でもしっかり予想していきましょうね。



一応他の賞も。めぼしい賞ではこちらしかこの部門はないようです、



[Drama Desk Award Outstanding Orchestrations]


Trey Anastasio and Don Hart       「Hands on a Hardbody」

Larry Blank                「A Christmas Story」

Bruce Coughlin               「Giant」

Larry Hochman               「Chaplin」

Steve Margoshes               「Soul Doctor」

Danny Troob                 「Cinderella」


トニーと被ってるのは「Cinderella」だけですね。
Trey Anastasio はPhish というバンドのギタリストとして活躍していた方。
Don Hart はナッシュビルで活躍するアレンジャー、作曲家。
個人的にはそこまで感心しなかったんだけどなあ。

Larry Blank トニーに2度ノミネートされてます。
代表作はThe 「Drowsy Chaperone」「White Christmas」
今回はなかなかわくわくする軽快なサウンドで良かった。
メロディーのポップさに敢えて古めの懐かしい雰囲気のアレンジで
親しみやすかったです。

Bruce Coughlin トニーには3どノミネートで1つ獲得してます。
代表作は「The Light in the Piazza」「Urinetown」「Grey Gardens」「9 to 5」
今回は上品で繊細な仕上がりと言うイメージ。
力で押すのではなく情緒的に丁寧にという印象です。
『Grey Gardesns』に近いかな。なかなか上質でした。

Larry Hochman エミー賞を4つ、トニー賞4回ノミネートで1つ獲得。
テレビや舞台で活躍する作曲家、アレンジャーです。
代表作は「The Book of Mormon」「Spamalot」「The Little Mermaid」など。
今回は「キャバレー」を思い出すような少し切なさを感じる薄めの編成。
生のスカスカ感が逆に情緒的で雰囲気を作ってました。
トーキー時代のレコードから聴こえて来るような音楽。
なかなか趣のある仕上がりでした。

Steve Margoshes 「Fame」の作曲家として有名ですが
もっぱらアレンジャーとして活躍しています。
「Aida」「Dance of the Vampires」「Taboo」など
ロックテイストの作品が多いようです。
今回のは観れてない。残念。

なかなかキャリアのある方達ばかり。接戦ですね。


というわけでトニーに戻って紹介します。



Chris Nightingale         「Matilda」

作曲家、アレンジャーとしてイギリスで主に活動しています。
「Lord of the Ring」の舞台版の作曲家です。
トニーノミネーションは今回が初めて。
ブロードウェイでは「Ghost」「Bombay Dreams」を担当してます。
今回はポップ要素の高い作品をコミカルに暖かくアレンジしていて
メリハリがはっきりとついたわかりやすい仕上がりでした。
突き抜けるところは振り切れるぐらいだし
優しいところはとても親しみやすい。
バランス感覚がとてもいいなと思います。
とても効果的に音の厚みを使い分けていてわかりやかったです。




Stephen Oremus          「Kinky Boots」

Larry Hochman と共に「The Book of Mormon」トニーを獲得しています。
代表作は「9 to 5」「All Shook Up」「Avenue Q」など。
とにかくポップにパワフルに厚い仕上がり。
ビートと音圧でどんどん押すのでちょと疲れますが
作品にはとてもはまっていました。
シンディーの楽曲のまっすぐなポップさを
そのまま大きくした印象。
とにかくのりはよかった。
相性がばっちりあってましたね。
でもちょっとうるさかったかな。




Ethan Popp & Bryan Crook      「Motown」

Ethan Popp アレンジャーとしての参加はオンでは「Rock of Ages」のみ。
普段はコンダクターや、ピアニストとして活躍しているようです。
Bryan Crook この方も普段はリードプレイヤーとして活躍してます。
オーケストレーションとしてのオン作品への参加はこれが始めて。
まだこれから仕事が増えて行きそうな二人です。
今回はジュークボックス作品で
スターの名曲ばかりだったのでとにかくパワフルにソウルフにという印象。
あまりの音圧でやや歌詞がききとれないくらいの印象でした。
まあコンサートのりですから。
とにかく当時のサウンドを更に力強くした感じ。
盛り上がってましたね。






Danny Troob              「Cinderella」

今回で4度目のノミネート。獲得はなし。
「Newsies」「Shrek」「The Pajama Game」などが代表作。
今回は本来か書かれている上品でゆったりした曲達を
コメディータッチにアレンジし直して今回の雰囲気によせようと
努力しているいという印象でした。
ただ個人的にまだやや音楽のテンポ感やまろやかさが
作品の持ち味にしっくり来てなかった気がします。
そもそもこの曲でこういうコメディータッチに描くのは難しかったのかな。
できる事はやっているし評価はされるのだろうけど
ちょっと音楽が物足りない印象でした。



ということで今回の予想は

Chris Nightingale    「Matilda」

めりはりの付け方と遊び心がとても好み。
でも「Kinky~」の可能性も捨てがたいなあ。
さてどうなることやら。
さあ、とうとうあとは「音響賞」だけ!
やっとここまできた。



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衣裳賞

2013-05-16 21:34:08 | トニー賞
衣裳部門もミュージカルとプレイが別れておりますが
他の賞は同じカテゴリーなのでまとめてお伝えします!
まずはプレイ部門のノミネートから



Soutra Gilmour     「Cyrano de Bergerac」

Ann Roth        「The Nance」

Albert Wolsky      「The Heiress」

Catherine Zuber     「Golden Boy」

渋みのある作品ばかり。時代も古めの作品が多いですね。



ミュージカル部門は



Gregg Barnes      「Kinky Boots」

Rob Howell       「Matilda」

Dominique Lemieux   「Pippin」

William Ivey Long     「Cinderella」


こちらはバラエティーに富んでます。
どの作品も面白い衣裳ばかりでしたからね。



他の賞を眺めてみます。




[Drama Desk Award Outstanding Costume Design]



Amy Clark and Martin Pakledinaz     「Chaplin: The Musical」

Dominique Lemieux            「Pippin」

William Ivey Long             「Cinderella」

Chris March         「Chris March's The Butt-Cracker Suite! A Trailer Park Ballet」

Loren Shaw                「Restoration Comedy」

Paloma Young             「Natasha, Pierre & The Great Comet of 1812」


オフからのノミネートは全て見逃している。悔しいですね。
Amy Clark 普段はオフの作品で活躍していますが助手として沢山のオン作品にも参加しています。
「Fela!」「Wicked」「Sister Act」などで助手をつとめてます。
Martin Pakledinaz トニー賞を2つ獲得しています。
「Thoroughly Modern Millie」「Nice Work If You Can Get It」「Kiss Me, Kate」
などが有名ですが去年の7月に他界されています。
今回は助手との二人でノミネート。
白と黒を貴重にして甘美な衣裳は美しかった。
Chris March ファッションデザイナーとあいても活躍していて
マドンナ、ビヨンセ、レディー・ガガなどの衣裳も手がけているそうです。
Loren Shaw こちらもオフを中心に活躍する衣裳デザイナーです。
作品を観てないのでなんとも・・・
Paloma Young 「Peter and the Starcatcher」でトニーを獲得しています。
この作品見逃してるんですがまた再演が始まったので観に行かなくては。






お次は結果が出ている賞です。




[Outer Critics Circle Award Outstanding Costume Design (Play or Musical)]


Amy Clark & Martin Pakledinaz      「Chaplin」

Gregg Barnes                「Kinky Boots」

Dominique Lemieux            「Pippin」

William Ivey Long              「Cinderella」

William Ivey Long              「The Mystery of Edwin Drood」

こちらはトニーのノミネートから「Matilda」が抜けて
「Chaplin」と「The Mystery~」が入った感じですね。
Wiiliam Ivey Long は一人で2ノミネート。不思議な感じです。
こうして眺めると「Pippin」と「Cinderella」の評価がどの賞でも高い。

さて結果は・・・・


William Ivey Long   「Cinderella」


う~ん・・・あんまり納得できないかなあ。
詳しくは紹介で書きます。



ということで紹介していきます。




Soutra Gilmour     「Cyrano de Bergerac」

どうやらこの作品でオンブロードウェイデビューのようです。
イギリスでの活動が目立ちます。
セットや衣裳、プロジェクションなどなんでもこなすデザイナーです。
ただ今回オンの作品にも関わらずこの作品を見逃しています。
なのであまり書ける事がない。すみません。
この人の衣裳自体を観た事もないので。





Ann Roth        「The Nance」

今回で通算6度目のノミネート。
まだ一度も獲得していませんが担当作品は山のようにあります。
今期だけでも他に「I'll Eat You last: A Chat With Sue Mengers」「The Testament of Mary」を担当してます。
ストレートプレイの印象が強い方です。御年81歳。
オスカーは獲得してますがトニーはまだなんですね。
今回は猥雑なバーレスクのダンサー達の衣裳が印象的でした。
ファンシーでもありながら艶かしい。
ちょっとふざけた遊び心が可愛らしい衣裳が作品にマッチしてました。
キャリアの長さや今回のバラエティーを考えると
かなり有力じゃないんでしょうか。




Albert Wolsky      「The Heiress」

この方もご高齢です。御年82歳。
凄いですねえ。
オスカーを二度獲得してます。
しかも元々は Ann Roth さんのアシスタントだったとか。
歴史を感じます。でもトニーノミネートは今回が初めて。
映画での活躍の方が目立つようです。
今回は19世紀末のニューヨークの上流社会を感じさせる
上品で乾いた印象の衣裳でした。
艶やかさは表立って出てこないのだけど
それが返って内面を想像させてくれるいい塩梅。
とても俳優の魅力を引き出していたと思います。
ただどうしても時代物なんで制約がありますからね。
ちょっと受賞には物足りないかな。





Catherine Zuber     「Golden Boy」

なんと彼女は既に5つのトニー賞を獲得しています。
ノミネートは今回で11回目。
今を代表する衣裳デザイナーですね。
ミュージカルもプレイもオペラも手がけています。
今期は他にも「The Big Knife」「Dead Accounts」「An Enemy of People」を手がけてます。
代表作は「The Light In The Piazza」「The Cost of Utopia」「South Pacific」など。
今回はイタリア移民の一家のぬくもりやボクシング興行界の嫌らしさ
マフィアの危なさを上手く衣裳が表現していた気がします。
特にヒロインのフォルムは常に美しかった。
アールデコのポスターのような綺麗なフォルムは素敵でした。
ただもう5回もとってますからね。
今回はいいんじゃないかな。
素敵な衣裳でしたけど他の人にとってもらいたくなっちゃいますね。



というわけで予想としては

Ann Roth 「The Nance」

キャリアもさることながら今回はお茶目な感じがよかった。
遊び心を感じました。応援してます。






引き続きミュージカル部門。




Gregg Barnes      「Kinky Boots」

今回で4度目のノミネート。既に2回受賞しています。
代表作は「Follies」「Legally Blonde」「The Drowsy Chaperone」など。
今期は「ELF」も担当してました。
華やかなミュージカルが得意なイメージです。
今回はとにかくドラッグクイーン押しの作品なので
もうキラキラ、ビカビカ。
とっかえひっかえスパンコールの嵐でした。
イギリスが舞台ということもありややパンキッシュな要素もあって
なかなか楽しめました。作品にとてもマッチしてます。
彼の得意なテイストだったんだと思います。
とにかく派手。ある意味予想通りでした。
美しいわけではないけど元気の出る衣裳。
作品の勢もあるので可能性はありそうですね。





Rob Howell       「Matilda」

本人の紹介は美術部門でしてしまったので今回は割愛。
衣裳としては美術とともにこの作品の世界観をしっかり
つくりあげていました。
全体的に暗めのパステルカラーといった優しい印象で
逆にビビットな色が効果的に使われていて
色使いの繊細さ、バランスがいいなという印象です。
それぞれのキャラクターのデフォルメもわくわくさせてくれて
絵本の中の登場人物のようで素敵でした。
衣裳も素晴らしかったんだけど今回は美術の印象が強いですね。
衣裳単体で観たら他の作品の方がインパクトはあるのかな。
健闘して欲しいです。





Dominique Lemieux   「Pippin」

今回がブロードウェイデビュー作。
といっても既にキャリアは素晴らしいです。
シルク・ド・ソレイユの衣裳を数多くてがけています。
日本に来ている作品もほとんど彼女の衣裳です。
本当に今回の作品の衣裳は素晴らしかった。
そりゃサーカスですからサーカスの衣裳になりますよ。
艶やか、スタイリッシュ、遊び心などなど
色んな要素がごちゃ混ぜになりながらも
美しくバランスがとれてまとまっている。
色のバランスがとてもいい。
キャストの身体のラインを極限までに浮き立たせて
艶かしい美しさを生み出しています。
劇中劇という特殊な空間を
おふざけや美しい色使いで表現できていました。
個人的に衣裳単体でみたらとても印象的で
素晴らしい仕上がりだったと思います。





William Ivey Long     「Cinderella」

この方も11回目のノミネート。既に5回獲得してます。
今期は他にも「The Mystery of Edwin Drood」を担当してます。
代表作は「Catch Me If You Can」「Young Frankenstein」「Curtains」
「Grey Gardens」「Hairspray」「The Producers」などなど。
明るいコメディーミュージカルが得意な印象です。
今回はおとぎ話ということでいわゆる想像通り。
一応一番の見せ場がシンデレラの変身シーン。
まあ面白可笑しくくだらなくやってくれてました。
全体的にはまあイメージ通りでそんなに印象に残らなかった。
最後の結婚式のシーンは綺麗だったんだけど
なんというか衣裳が面白いとは感じなかったんです。
Outer Circle Award 獲得がいまいち解せない所以です。
というわけであまり可能性はないと思うんですけどね。



さあということで今回の予想は


Dominique Lemieux 「Pippin」

にしときます。作品の勢が凄いですから。
でも勢い的に言えば Gregg Barnes もあり得るのかな。
本当は Rob Howell を応援してますが・・
まあこんな感じですかね。

さてこれから先はあまり掴みにくい賞が続きます。
照明、音響、オーケストレーション。あと3部門!!
その頃には Drama Desk Award が発表されてしまうのですかね。
急いで書かなくては。

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美術賞

2013-05-16 00:09:17 | トニー賞
さてスタッフ部門に戻って来ました。まずは美術賞です
トニーではミュージカルとプレイで部門が別れてますが
外の賞は同じ部門なので一緒に紹介していきます!



まずはプレイから



John Lee Beatty          「The Nance」

Santo Loquasto          「The Assembled Parties」

David Rockwell          「Lucky Guy」

Michael Yeargan         「Golden Boy」


どのセットもいっぱい飾りじゃない物ばかりですね。
結構素敵な美術は外にもあったんですが転換しないものはどうやら評価が低いのかな。






ミュージカル部門



Rob Howell         「Matilda」

Anna Louizos        「The Mystery of Edwin Drood」

Scott Pask         「Pippin」

David Rockwell       「Kinky Boots」


「A Christmas Story」もなかなか可愛らしいセットだったんですけどね。
なんとDavid Rockwell はプレイとミュージカルで2部門ノミネート。凄いですね。



てなわけで他の賞をちらっと。




[Drama Desk Award Outstanding Set Design]



Rob Howell          「Matilda」

Mimi Lien            「The Whale」

Santo Loquasto         「The Assembled Parties」

Anna Louizos         「The Mystery of Edwin Drood」

Michael Yeargan         「Golden Boy」

David Zinn           「The Flick」


オフから2作品入ってます。
Mimi Lien はオフで活躍している美術家です。
直線的でシャープなセットが多い気がします。
抽象的に美しい。そんなイメージです。
David Zinn はオビー賞を獲得しています。
美術家でもあり衣裳家でもある方です。
衣裳では「Xanadu」なんかを担当してます。
今回は写実的な映画館の客席をしっかり作り込んでました。
ミュージカルとプレイ部門が一緒なので選ばれたセット達ですね。



引き続き結果がでているこちら




[Outer Critics Circle Award Outstanding Set Design (Play or Musical)]



John Lee Beatty          「The Nance」

Rob Howell            「Matilda」

David Korins           「Here Lies Love」

Scott Pask             「Pippin」

Michael Yeargan         「Golden Boy」


こちらはオフから一作品。
David Korins は日本でも活躍してます。
初演の「Rent」や「A New Brain」を担当してました。
今やかなりの売れっ子です。
今期だけでも「Motown」「Vanya and Sonia~」「Aniie」「Bring It On」などなど。
ノミネート作のセットは可動式の3つのステージが
縦横無尽に観客の中を動きまわる趣向。
デザインというよりは機能的なイメージでした。

さて気になる結果は・・・


Rob Howell   「Matilda」

これは納得。当然です。
ただ「Golden Boy 」も応援してたからちょっと複雑。
やっぱり別部門の方がいいかなあ。



というわけで紹介に入ります。


まずはプレイ部門から。




John Lee Beatty          「The Nance」

もうトニー賞を獲得したのは30年以上も前のようです。
ノミネートは20回近くされてます。
2年に一度はノミネートされてるイメージですね。
基本的にはストレートプレイが得意のようです。
今年も大活躍で他にも
「Orphans」「The Big Knife」「An Enemy of the People」などを担当してます。
写実的なセットが得意なイメージです。
今回はバーレスク小屋のステージと袖を盆にのせて忠実に再現してました。
その裏側は主人公のアパート。こちらもしっかり作り込んでました。
とても具体的につくってあり盆舞台なので
回転とともに袖からステージが見えたりステージから袖が見えたり。
とても工夫の凝らされたセットで観ていて面白かった。
30年ぶりの受賞なるでしょうか。





Santo Loquasto          「The Assembled Parties」

こちらも既に3つのトニー賞を獲得されてます。
彼は衣裳家としても活躍していて
3つのうち2つは衣裳での獲得です。
彼も衣裳を入れるとノミネートは20近くされてます。
こちらの美術家さんはどちらもこなす方が結構多いんですねえ。
ミュージカルもプレイもこなしてますが
衣裳家としての方が活躍しているイメージです。
今回のセットはセントラルパーク横の
迷路のように部屋が沢山あるという高級アパートメントが舞台。
こちらも盆を使っていくつもの部屋を具体的に作っていました。
盆が回る度に違う部屋が出て来るあたりはよく考えられてますね。
ただ2幕になるとリビングだけ全体飾りに。
なかなか変わった使い方でしたが
この脚本だったらこうなるだろうなという感じ。
漏れてしまった作品と比べると作り込みどなどはちょっと中途半端な印象。
でも転換があるだけ評価があがるんでしょうかね。
ちょっと受賞はない気がします。





David Rockwell          「Lucky Guy」

この人はまだトニーは獲得しておりません。
今回で3度目のノミネート。
どちらかというとミュージカル作品のイメージが強い方です。
今年はプレイとミュージカルでノミネート。
他にも今年は「Dead Accounts」や「ELF」を担当しています。
「Catch Me If You Can」「Legally Blonde」「Dirty Rotten Scounderels」など。
舞台美術家でもありますがどちらかというと
空間デザイナーとして有名な方です。
レストランや美術館など幅広くデザインしています。
今回のセットはとても機能的で象徴的なモニターが左右奥に配置され
センターには客席側にせり出すような可動式の天井が吊られてます。
全体的な照明や映像でタッチをつけてシーンを展開させていました。
あとは具体的な家具で構成。
抽象と具象のバランスがなかなかいい仕上がり。
演出とのコラボレーションが上手く機能してないと
意味不明なものになる危険性がありますがよくまとまってました。
相性がよかったんですかね。
ただ他のノミネートと比べるとちょっと物足りないかな。






Michael Yeargan         「Golden Boy」

この方も既にトニー賞を2回獲得しています。
ノミネートだけは今回を入れて3回。
個人的にかなり応援しております。
「South Pacific」「The Light In The Piazza」などが有名ですが
ミュージカルだけでなくオペラ等で活躍している美術家です。
イェール大学では教授として美術家を育てています。
今回のセットはとても美しかった。
なんとも白黒映画の乾いた艶やかさがとても感じられる
耽美なセットでした。
舞台全体をニューヨークのビルの外壁で取り囲みまるで
どこかの開けた路地裏のような空間にして
そこに可動ステージに家具を載せてシーンを運ぶ。
そのステージが室内やリングにかわっていく。
具体的な家具を配置しながらも舞台空間自体はやや抽象的。
それでもビルの外壁に囲まれているので空間は限定されている。
賢いなと思います。更に美しい。
とても作品のイメージにぴたりと嵌るセットでした。
個人的にはセット単体で評価するなら
この作品が一番だと思います。


というわけで僕の予想は

Michael Yeargan  「Golden Boy」

贔屓目もあるかもしれませんがとって欲しい!!



引き続きミュージカル部門。



Rob Howell         「Matilda」

この方も衣裳も手がける美術家です。
今回は「Matilda」で衣裳部門でもノミネートされているます。
元々イギリスで活躍していた方なので
オリヴィエ賞を3つ獲得しています。凄いですね。
トニーには今回で4度目のノミネート。
「Ghost」「Private Lives」「The Norman Conquests」などが代表作です。
個人的には今年はこれでしょ!って思ってます。
もう絵本の中を立体化してくれたようなわくわく感。
舞台からはみだしてとにかく沢山の本が劇場中に散らばってます。
本好きにはたまらないあの見上げるほどの本棚。
絵本の挿絵のような洗面所やトイレのフレーム。
一人一人の子供の机が床から上がって来るし
アルファベットのボックスで構成される学校の門などなど。
とにかくアイディアがいっぱい詰め込まれていてどのシーンも
楽しくて仕方がない。当然衣裳も担当してるので配色が本当に素晴らしい。
作品全体が一つのファンタジックな世界として成立しています。
リアリティーを追求するんではなく新しい説得力のある別の世界を
劇場にしっかり作り上げる事ができている。素晴らしい。
今年一番のセットだと思います。






Anna Louizos        「The Mystery of Edwin Drood」

ミュージカル作品を多く手がけている美術家です。
トニーには今回で3度目のノミネートです。
今年は他にも「Cinderalla」「The Performers」などやってます。
代表作は「In the Heights」「Curtains」「Avenue Q」などなど。
コメディータッチの作品が目立ちますね。
遊び心のあるセットというイメージです。
ちょっとした仕掛けやデフォルメが得意な印象。
今回も劇中劇ということであえて書き割りチックにしてみたり
額縁に貼られた紙を破って俳優を登場させたりと楽しませてくれました。
アーティスティックというよりは親しみやすいセット。
ちょっと物足りなかったな。





Scott Pask         「Pippin」

トニー賞を3度も獲得してます。
受賞を入れないノミネートは今回で3度目。
「The Book of Mormon」「Hair」「9 to 5」
「The Coast of Utopia」「The wedding Singer」などなど沢山手がけてます。
ミュージカルからプレイまでなんでもこなします。
今年は他にも「I'll Eat You Last: A Chat With Sue Mengers 」を手がけてます。
美しいセットもくだらない馬鹿馬鹿しいふざけたセットも
幅広く作る印象です。
オフブロードウェイのチープな布パネルのセットを作ってたかと思うと
全面曲線ガラスの豪華なハリウッドの邸宅を作っていたり。
本当に幅広い。
今回は作品全体がサーカスということで
巨大なテントを舞台上に組んで本当にサーカスに来たようでした。
細々とちょっと遊び心のある吊り物や小道具達にセンスを感じましたが
セットが凄いよかったという印象はなかったかな。
コンセプト自体は演出の意向でそうなるだろうし
もう3つもとってますからね。今回はどうかなあ。





David Rockwell       「Kinky Boots」

プレイ部門でも書いてるのでセットについてだけ。
舞台の上下に前後する工場の内装引き枠があり
中央には社長室やトイレ、ステージと使える可動式の引き枠。
あとは工場外観の吊りものなどなど。
工場シーンではベルトコンベアーの引き枠がかなり活躍してました。
とにかくダンスミュージカルなので機能的に仕上がったセットだと思います。
踊るスペースを上手く捻出するための工夫が見えました。
全体的にポップなイメージなので
工場の雰囲気もあまり鬱々してません。
とてもわかりやすく機能的という印象。
逆を言うとそれ以外はあまり感じなかったかな。
とにかくステージングを活かすためのセットという感じでした。
まあ今回はそれで良いんだと思います。
演出のジェリー・ミッチェルとは振り付け師時代からみれば
かなりの付き合いのようですし勝手知った感じなんでしょう。
機能的だけどそれだけという印象。ちょっとなあ。




ということで僕の予想は

Rob Howell   「Matilda」

彼しかいないと思うんですけどねえ。どうでしょう。
さて次は衣裳ですかね。





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