さてスタッフ部門に戻って来ました。まずは美術賞です
トニーではミュージカルとプレイで部門が別れてますが
外の賞は同じ部門なので一緒に紹介していきます!
まずはプレイから
John Lee Beatty 「The Nance」
Santo Loquasto 「The Assembled Parties」
David Rockwell 「Lucky Guy」
Michael Yeargan 「Golden Boy」
どのセットもいっぱい飾りじゃない物ばかりですね。
結構素敵な美術は外にもあったんですが転換しないものはどうやら評価が低いのかな。
ミュージカル部門
Rob Howell 「Matilda」
Anna Louizos 「The Mystery of Edwin Drood」
Scott Pask 「Pippin」
David Rockwell 「Kinky Boots」
「A Christmas Story」もなかなか可愛らしいセットだったんですけどね。
なんとDavid Rockwell はプレイとミュージカルで2部門ノミネート。凄いですね。
てなわけで他の賞をちらっと。
[Drama Desk Award Outstanding Set Design]
Rob Howell 「Matilda」
Mimi Lien 「The Whale」
Santo Loquasto 「The Assembled Parties」
Anna Louizos 「The Mystery of Edwin Drood」
Michael Yeargan 「Golden Boy」
David Zinn 「The Flick」
オフから2作品入ってます。
Mimi Lien はオフで活躍している美術家です。
直線的でシャープなセットが多い気がします。
抽象的に美しい。そんなイメージです。
David Zinn はオビー賞を獲得しています。
美術家でもあり衣裳家でもある方です。
衣裳では「Xanadu」なんかを担当してます。
今回は写実的な映画館の客席をしっかり作り込んでました。
ミュージカルとプレイ部門が一緒なので選ばれたセット達ですね。
引き続き結果がでているこちら
[Outer Critics Circle Award Outstanding Set Design (Play or Musical)]
John Lee Beatty 「The Nance」
Rob Howell 「Matilda」
David Korins 「Here Lies Love」
Scott Pask 「Pippin」
Michael Yeargan 「Golden Boy」
こちらはオフから一作品。
David Korins は日本でも活躍してます。
初演の「Rent」や「A New Brain」を担当してました。
今やかなりの売れっ子です。
今期だけでも「Motown」「Vanya and Sonia~」「Aniie」「Bring It On」などなど。
ノミネート作のセットは可動式の3つのステージが
縦横無尽に観客の中を動きまわる趣向。
デザインというよりは機能的なイメージでした。
さて気になる結果は・・・
Rob Howell 「Matilda」
これは納得。当然です。
ただ「Golden Boy 」も応援してたからちょっと複雑。
やっぱり別部門の方がいいかなあ。
というわけで紹介に入ります。
まずはプレイ部門から。
John Lee Beatty 「The Nance」
もうトニー賞を獲得したのは30年以上も前のようです。
ノミネートは20回近くされてます。
2年に一度はノミネートされてるイメージですね。
基本的にはストレートプレイが得意のようです。
今年も大活躍で他にも
「Orphans」「The Big Knife」「An Enemy of the People」などを担当してます。
写実的なセットが得意なイメージです。
今回はバーレスク小屋のステージと袖を盆にのせて忠実に再現してました。
その裏側は主人公のアパート。こちらもしっかり作り込んでました。
とても具体的につくってあり盆舞台なので
回転とともに袖からステージが見えたりステージから袖が見えたり。
とても工夫の凝らされたセットで観ていて面白かった。
30年ぶりの受賞なるでしょうか。
Santo Loquasto 「The Assembled Parties」
こちらも既に3つのトニー賞を獲得されてます。
彼は衣裳家としても活躍していて
3つのうち2つは衣裳での獲得です。
彼も衣裳を入れるとノミネートは20近くされてます。
こちらの美術家さんはどちらもこなす方が結構多いんですねえ。
ミュージカルもプレイもこなしてますが
衣裳家としての方が活躍しているイメージです。
今回のセットはセントラルパーク横の
迷路のように部屋が沢山あるという高級アパートメントが舞台。
こちらも盆を使っていくつもの部屋を具体的に作っていました。
盆が回る度に違う部屋が出て来るあたりはよく考えられてますね。
ただ2幕になるとリビングだけ全体飾りに。
なかなか変わった使い方でしたが
この脚本だったらこうなるだろうなという感じ。
漏れてしまった作品と比べると作り込みどなどはちょっと中途半端な印象。
でも転換があるだけ評価があがるんでしょうかね。
ちょっと受賞はない気がします。
David Rockwell 「Lucky Guy」
この人はまだトニーは獲得しておりません。
今回で3度目のノミネート。
どちらかというとミュージカル作品のイメージが強い方です。
今年はプレイとミュージカルでノミネート。
他にも今年は「Dead Accounts」や「ELF」を担当しています。
「Catch Me If You Can」「Legally Blonde」「Dirty Rotten Scounderels」など。
舞台美術家でもありますがどちらかというと
空間デザイナーとして有名な方です。
レストランや美術館など幅広くデザインしています。
今回のセットはとても機能的で象徴的なモニターが左右奥に配置され
センターには客席側にせり出すような可動式の天井が吊られてます。
全体的な照明や映像でタッチをつけてシーンを展開させていました。
あとは具体的な家具で構成。
抽象と具象のバランスがなかなかいい仕上がり。
演出とのコラボレーションが上手く機能してないと
意味不明なものになる危険性がありますがよくまとまってました。
相性がよかったんですかね。
ただ他のノミネートと比べるとちょっと物足りないかな。
Michael Yeargan 「Golden Boy」
この方も既にトニー賞を2回獲得しています。
ノミネートだけは今回を入れて3回。
個人的にかなり応援しております。
「South Pacific」「The Light In The Piazza」などが有名ですが
ミュージカルだけでなくオペラ等で活躍している美術家です。
イェール大学では教授として美術家を育てています。
今回のセットはとても美しかった。
なんとも白黒映画の乾いた艶やかさがとても感じられる
耽美なセットでした。
舞台全体をニューヨークのビルの外壁で取り囲みまるで
どこかの開けた路地裏のような空間にして
そこに可動ステージに家具を載せてシーンを運ぶ。
そのステージが室内やリングにかわっていく。
具体的な家具を配置しながらも舞台空間自体はやや抽象的。
それでもビルの外壁に囲まれているので空間は限定されている。
賢いなと思います。更に美しい。
とても作品のイメージにぴたりと嵌るセットでした。
個人的にはセット単体で評価するなら
この作品が一番だと思います。
というわけで僕の予想は
Michael Yeargan 「Golden Boy」
贔屓目もあるかもしれませんがとって欲しい!!
引き続きミュージカル部門。
Rob Howell 「Matilda」
この方も衣裳も手がける美術家です。
今回は「Matilda」で衣裳部門でもノミネートされているます。
元々イギリスで活躍していた方なので
オリヴィエ賞を3つ獲得しています。凄いですね。
トニーには今回で4度目のノミネート。
「Ghost」「Private Lives」「The Norman Conquests」などが代表作です。
個人的には今年はこれでしょ!って思ってます。
もう絵本の中を立体化してくれたようなわくわく感。
舞台からはみだしてとにかく沢山の本が劇場中に散らばってます。
本好きにはたまらないあの見上げるほどの本棚。
絵本の挿絵のような洗面所やトイレのフレーム。
一人一人の子供の机が床から上がって来るし
アルファベットのボックスで構成される学校の門などなど。
とにかくアイディアがいっぱい詰め込まれていてどのシーンも
楽しくて仕方がない。当然衣裳も担当してるので配色が本当に素晴らしい。
作品全体が一つのファンタジックな世界として成立しています。
リアリティーを追求するんではなく新しい説得力のある別の世界を
劇場にしっかり作り上げる事ができている。素晴らしい。
今年一番のセットだと思います。
Anna Louizos 「The Mystery of Edwin Drood」
ミュージカル作品を多く手がけている美術家です。
トニーには今回で3度目のノミネートです。
今年は他にも「Cinderalla」「The Performers」などやってます。
代表作は「In the Heights」「Curtains」「Avenue Q」などなど。
コメディータッチの作品が目立ちますね。
遊び心のあるセットというイメージです。
ちょっとした仕掛けやデフォルメが得意な印象。
今回も劇中劇ということであえて書き割りチックにしてみたり
額縁に貼られた紙を破って俳優を登場させたりと楽しませてくれました。
アーティスティックというよりは親しみやすいセット。
ちょっと物足りなかったな。
Scott Pask 「Pippin」
トニー賞を3度も獲得してます。
受賞を入れないノミネートは今回で3度目。
「The Book of Mormon」「Hair」「9 to 5」
「The Coast of Utopia」「The wedding Singer」などなど沢山手がけてます。
ミュージカルからプレイまでなんでもこなします。
今年は他にも「I'll Eat You Last: A Chat With Sue Mengers 」を手がけてます。
美しいセットもくだらない馬鹿馬鹿しいふざけたセットも
幅広く作る印象です。
オフブロードウェイのチープな布パネルのセットを作ってたかと思うと
全面曲線ガラスの豪華なハリウッドの邸宅を作っていたり。
本当に幅広い。
今回は作品全体がサーカスということで
巨大なテントを舞台上に組んで本当にサーカスに来たようでした。
細々とちょっと遊び心のある吊り物や小道具達にセンスを感じましたが
セットが凄いよかったという印象はなかったかな。
コンセプト自体は演出の意向でそうなるだろうし
もう3つもとってますからね。今回はどうかなあ。
David Rockwell 「Kinky Boots」
プレイ部門でも書いてるのでセットについてだけ。
舞台の上下に前後する工場の内装引き枠があり
中央には社長室やトイレ、ステージと使える可動式の引き枠。
あとは工場外観の吊りものなどなど。
工場シーンではベルトコンベアーの引き枠がかなり活躍してました。
とにかくダンスミュージカルなので機能的に仕上がったセットだと思います。
踊るスペースを上手く捻出するための工夫が見えました。
全体的にポップなイメージなので
工場の雰囲気もあまり鬱々してません。
とてもわかりやすく機能的という印象。
逆を言うとそれ以外はあまり感じなかったかな。
とにかくステージングを活かすためのセットという感じでした。
まあ今回はそれで良いんだと思います。
演出のジェリー・ミッチェルとは振り付け師時代からみれば
かなりの付き合いのようですし勝手知った感じなんでしょう。
機能的だけどそれだけという印象。ちょっとなあ。
ということで僕の予想は
Rob Howell 「Matilda」
彼しかいないと思うんですけどねえ。どうでしょう。
さて次は衣裳ですかね。
トニーではミュージカルとプレイで部門が別れてますが
外の賞は同じ部門なので一緒に紹介していきます!
まずはプレイから
John Lee Beatty 「The Nance」
Santo Loquasto 「The Assembled Parties」
David Rockwell 「Lucky Guy」
Michael Yeargan 「Golden Boy」
どのセットもいっぱい飾りじゃない物ばかりですね。
結構素敵な美術は外にもあったんですが転換しないものはどうやら評価が低いのかな。
ミュージカル部門
Rob Howell 「Matilda」
Anna Louizos 「The Mystery of Edwin Drood」
Scott Pask 「Pippin」
David Rockwell 「Kinky Boots」
「A Christmas Story」もなかなか可愛らしいセットだったんですけどね。
なんとDavid Rockwell はプレイとミュージカルで2部門ノミネート。凄いですね。
てなわけで他の賞をちらっと。
[Drama Desk Award Outstanding Set Design]
Rob Howell 「Matilda」
Mimi Lien 「The Whale」
Santo Loquasto 「The Assembled Parties」
Anna Louizos 「The Mystery of Edwin Drood」
Michael Yeargan 「Golden Boy」
David Zinn 「The Flick」
オフから2作品入ってます。
Mimi Lien はオフで活躍している美術家です。
直線的でシャープなセットが多い気がします。
抽象的に美しい。そんなイメージです。
David Zinn はオビー賞を獲得しています。
美術家でもあり衣裳家でもある方です。
衣裳では「Xanadu」なんかを担当してます。
今回は写実的な映画館の客席をしっかり作り込んでました。
ミュージカルとプレイ部門が一緒なので選ばれたセット達ですね。
引き続き結果がでているこちら
[Outer Critics Circle Award Outstanding Set Design (Play or Musical)]
John Lee Beatty 「The Nance」
Rob Howell 「Matilda」
David Korins 「Here Lies Love」
Scott Pask 「Pippin」
Michael Yeargan 「Golden Boy」
こちらはオフから一作品。
David Korins は日本でも活躍してます。
初演の「Rent」や「A New Brain」を担当してました。
今やかなりの売れっ子です。
今期だけでも「Motown」「Vanya and Sonia~」「Aniie」「Bring It On」などなど。
ノミネート作のセットは可動式の3つのステージが
縦横無尽に観客の中を動きまわる趣向。
デザインというよりは機能的なイメージでした。
さて気になる結果は・・・
Rob Howell 「Matilda」
これは納得。当然です。
ただ「Golden Boy 」も応援してたからちょっと複雑。
やっぱり別部門の方がいいかなあ。
というわけで紹介に入ります。
まずはプレイ部門から。
John Lee Beatty 「The Nance」
もうトニー賞を獲得したのは30年以上も前のようです。
ノミネートは20回近くされてます。
2年に一度はノミネートされてるイメージですね。
基本的にはストレートプレイが得意のようです。
今年も大活躍で他にも
「Orphans」「The Big Knife」「An Enemy of the People」などを担当してます。
写実的なセットが得意なイメージです。
今回はバーレスク小屋のステージと袖を盆にのせて忠実に再現してました。
その裏側は主人公のアパート。こちらもしっかり作り込んでました。
とても具体的につくってあり盆舞台なので
回転とともに袖からステージが見えたりステージから袖が見えたり。
とても工夫の凝らされたセットで観ていて面白かった。
30年ぶりの受賞なるでしょうか。
Santo Loquasto 「The Assembled Parties」
こちらも既に3つのトニー賞を獲得されてます。
彼は衣裳家としても活躍していて
3つのうち2つは衣裳での獲得です。
彼も衣裳を入れるとノミネートは20近くされてます。
こちらの美術家さんはどちらもこなす方が結構多いんですねえ。
ミュージカルもプレイもこなしてますが
衣裳家としての方が活躍しているイメージです。
今回のセットはセントラルパーク横の
迷路のように部屋が沢山あるという高級アパートメントが舞台。
こちらも盆を使っていくつもの部屋を具体的に作っていました。
盆が回る度に違う部屋が出て来るあたりはよく考えられてますね。
ただ2幕になるとリビングだけ全体飾りに。
なかなか変わった使い方でしたが
この脚本だったらこうなるだろうなという感じ。
漏れてしまった作品と比べると作り込みどなどはちょっと中途半端な印象。
でも転換があるだけ評価があがるんでしょうかね。
ちょっと受賞はない気がします。
David Rockwell 「Lucky Guy」
この人はまだトニーは獲得しておりません。
今回で3度目のノミネート。
どちらかというとミュージカル作品のイメージが強い方です。
今年はプレイとミュージカルでノミネート。
他にも今年は「Dead Accounts」や「ELF」を担当しています。
「Catch Me If You Can」「Legally Blonde」「Dirty Rotten Scounderels」など。
舞台美術家でもありますがどちらかというと
空間デザイナーとして有名な方です。
レストランや美術館など幅広くデザインしています。
今回のセットはとても機能的で象徴的なモニターが左右奥に配置され
センターには客席側にせり出すような可動式の天井が吊られてます。
全体的な照明や映像でタッチをつけてシーンを展開させていました。
あとは具体的な家具で構成。
抽象と具象のバランスがなかなかいい仕上がり。
演出とのコラボレーションが上手く機能してないと
意味不明なものになる危険性がありますがよくまとまってました。
相性がよかったんですかね。
ただ他のノミネートと比べるとちょっと物足りないかな。
Michael Yeargan 「Golden Boy」
この方も既にトニー賞を2回獲得しています。
ノミネートだけは今回を入れて3回。
個人的にかなり応援しております。
「South Pacific」「The Light In The Piazza」などが有名ですが
ミュージカルだけでなくオペラ等で活躍している美術家です。
イェール大学では教授として美術家を育てています。
今回のセットはとても美しかった。
なんとも白黒映画の乾いた艶やかさがとても感じられる
耽美なセットでした。
舞台全体をニューヨークのビルの外壁で取り囲みまるで
どこかの開けた路地裏のような空間にして
そこに可動ステージに家具を載せてシーンを運ぶ。
そのステージが室内やリングにかわっていく。
具体的な家具を配置しながらも舞台空間自体はやや抽象的。
それでもビルの外壁に囲まれているので空間は限定されている。
賢いなと思います。更に美しい。
とても作品のイメージにぴたりと嵌るセットでした。
個人的にはセット単体で評価するなら
この作品が一番だと思います。
というわけで僕の予想は
Michael Yeargan 「Golden Boy」
贔屓目もあるかもしれませんがとって欲しい!!
引き続きミュージカル部門。
Rob Howell 「Matilda」
この方も衣裳も手がける美術家です。
今回は「Matilda」で衣裳部門でもノミネートされているます。
元々イギリスで活躍していた方なので
オリヴィエ賞を3つ獲得しています。凄いですね。
トニーには今回で4度目のノミネート。
「Ghost」「Private Lives」「The Norman Conquests」などが代表作です。
個人的には今年はこれでしょ!って思ってます。
もう絵本の中を立体化してくれたようなわくわく感。
舞台からはみだしてとにかく沢山の本が劇場中に散らばってます。
本好きにはたまらないあの見上げるほどの本棚。
絵本の挿絵のような洗面所やトイレのフレーム。
一人一人の子供の机が床から上がって来るし
アルファベットのボックスで構成される学校の門などなど。
とにかくアイディアがいっぱい詰め込まれていてどのシーンも
楽しくて仕方がない。当然衣裳も担当してるので配色が本当に素晴らしい。
作品全体が一つのファンタジックな世界として成立しています。
リアリティーを追求するんではなく新しい説得力のある別の世界を
劇場にしっかり作り上げる事ができている。素晴らしい。
今年一番のセットだと思います。
Anna Louizos 「The Mystery of Edwin Drood」
ミュージカル作品を多く手がけている美術家です。
トニーには今回で3度目のノミネートです。
今年は他にも「Cinderalla」「The Performers」などやってます。
代表作は「In the Heights」「Curtains」「Avenue Q」などなど。
コメディータッチの作品が目立ちますね。
遊び心のあるセットというイメージです。
ちょっとした仕掛けやデフォルメが得意な印象。
今回も劇中劇ということであえて書き割りチックにしてみたり
額縁に貼られた紙を破って俳優を登場させたりと楽しませてくれました。
アーティスティックというよりは親しみやすいセット。
ちょっと物足りなかったな。
Scott Pask 「Pippin」
トニー賞を3度も獲得してます。
受賞を入れないノミネートは今回で3度目。
「The Book of Mormon」「Hair」「9 to 5」
「The Coast of Utopia」「The wedding Singer」などなど沢山手がけてます。
ミュージカルからプレイまでなんでもこなします。
今年は他にも「I'll Eat You Last: A Chat With Sue Mengers 」を手がけてます。
美しいセットもくだらない馬鹿馬鹿しいふざけたセットも
幅広く作る印象です。
オフブロードウェイのチープな布パネルのセットを作ってたかと思うと
全面曲線ガラスの豪華なハリウッドの邸宅を作っていたり。
本当に幅広い。
今回は作品全体がサーカスということで
巨大なテントを舞台上に組んで本当にサーカスに来たようでした。
細々とちょっと遊び心のある吊り物や小道具達にセンスを感じましたが
セットが凄いよかったという印象はなかったかな。
コンセプト自体は演出の意向でそうなるだろうし
もう3つもとってますからね。今回はどうかなあ。
David Rockwell 「Kinky Boots」
プレイ部門でも書いてるのでセットについてだけ。
舞台の上下に前後する工場の内装引き枠があり
中央には社長室やトイレ、ステージと使える可動式の引き枠。
あとは工場外観の吊りものなどなど。
工場シーンではベルトコンベアーの引き枠がかなり活躍してました。
とにかくダンスミュージカルなので機能的に仕上がったセットだと思います。
踊るスペースを上手く捻出するための工夫が見えました。
全体的にポップなイメージなので
工場の雰囲気もあまり鬱々してません。
とてもわかりやすく機能的という印象。
逆を言うとそれ以外はあまり感じなかったかな。
とにかくステージングを活かすためのセットという感じでした。
まあ今回はそれで良いんだと思います。
演出のジェリー・ミッチェルとは振り付け師時代からみれば
かなりの付き合いのようですし勝手知った感じなんでしょう。
機能的だけどそれだけという印象。ちょっとなあ。
ということで僕の予想は
Rob Howell 「Matilda」
彼しかいないと思うんですけどねえ。どうでしょう。
さて次は衣裳ですかね。
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