世界一面白いミュージカルの作り方

早稲田発小劇場系ミュージカルプロデュースユニットTipTapのブログです。
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劇場決定!

2013-06-23 13:01:20 | フリンジ
やっと劇場が決まりました!

Theatre 80

劇場ホームページはこちら


イーストヴィレッジのアスタープレース近くです。
なかなか大きめの劇場なので
スカスカにならないように宣伝にも力をいれなくてはです。

まだ細かい日程が発表されないのがもどかしいですね。
チケットの売り出しは7/19から・・・

うちの場合公演期間が8/9~8/14になりそうなんで
売り出しから初日まで1ヶ月もありません。
いやいや本当に怖い!

日程発表は7月の2週目あたり。
さてさてどうなることでしょう。
チケットを売れないもどかしさです。

作曲家インタビュー

2013-06-21 00:20:02 | フリンジ
Count Down My Life の作曲家 小澤時史 氏が
おけぴネットの山野上さんにインタビューをして頂いたそうです。
とってもありがたく光栄なことです。
本当に感謝しております。

せっかくなので TipTap としても
小澤氏の意気込みを皆様にお伝えするべく
制作柴田が小澤氏にNY公演について質問をぶつけてみました!
さてさてどんな話が聞けたのでしょうか?

小澤氏への質問はこちら

山野上さんからのインタビューも今後掲載されるそうです。
そちらも楽しみです!!

〈おけぴネットの観劇感激レポに掲載予定!〉





残りも今のうちに

2013-06-19 15:57:07 | tiptap
観劇日記の貯めてた残り。
ちょっと時間ができたので今のうちにアップします!


Sontag Reborn

アメリカを代表する女流作家スーザン・ソンタグの
同名自伝をベースにした一人芝居。
彼女が売れる前の学生時代から結婚、離婚、同性愛についてなど
当時の彼女と映像で投影される今の彼女が混在しながら物語が語られる。
物語自体は一人芝居のせいもありやや冗長だが
演出がかなり冴えていた。
全編通して紗幕が舞台を覆っていて
その紗幕に映像が投影される。この映像が駄作くない。
最近本当に映像を多様する作品が多いが
こういうお洒落でかつ意味を持った使い方ができると
映像に可能性を感じる。
一つだけ気になったのは彼女が物を書く度に机を真上から移した
映像の中のノートに文字が映り込んでいくのは少しやり過ぎだった。
そこ以外はとてもまとまってよかったのに。



Banana Monologue

ヴァギナ・モノローグという作品があります。
女性器をテーマにした作品ですがこの作品は逆に
男性器をテーマにした作品。
とはいえまったくアーティスティックだったりエッジの利いた作品ではありません。
こてこての一人芝居コメディー。
自分の男性器に別人格が宿っている設定の中
駄目な彼女との数年を描いて行きます。
恋愛あるあるが散りばめられていてなかなか楽しめました。
自分に置き換えてそうそう!ってなることばかり。
こういう気軽な作品もたまにはいいですね。



The Unavoidable Disappearance of Tom Durnin

父と子がテーマの作品には基本的に弱いのです。
この作品は詐欺罪で投獄されていた弁護士の父親が
釈放されて絶縁状態の家族の元を尋ねる話。
罪を償ってやり直したい父親に少しだけ心を開く息子。
でも過去の罪は消えないんですね。
人を赦すことはとても難しい。
特に信じてた人に裏切られた時には。
結局父親は息子の元を離れどこかに行ってしまう。
どこにももう居場所がないのです。
赦すって難しいです。
切ない話でした。




Reason to Be Happy

これは本当に面白かった。
これもあるある恋愛話なんですが
彼女と別れて別の女性と付き合いはじめたんだけど
前の彼女に復縁を迫られやっぱり元カノだ!って思った所に
今カノが妊娠しちゃって・・・
もうありきたりな話です。本当に。
だけどキャラクターがとても面白くて笑ってみれる。
使い古されたモチーフでも上手く脚本が書ければ
こんなに面白くなるもんですね。
演出もまあ無駄無くよくまとまってました。
物語りのエンディングがまた自分にひっかかる。
結局主人公は自分の夢の為に引っ越しちゃう。
そんで二人に付いて来てくれるか尋ねるわけです。
この情けなさが馬鹿馬鹿しい。
選べない男。夢は選べても彼女は選べない。
大爆笑な話なのに深いわけです。




Choir Boy

黒人の寄宿学校を舞台にした物語。
学校の名声を支えるゴスペルクワイアーに
所属する生徒達の同性愛を描いた作品。
ロンドンではかなり評判だったらしいんですが
NYでは演出家が違い別プロダクションとして上演。
うーん・・いまいちでした。
全編にアカペラのゴスペルが散りばめられていて
聞き応えはあるんですが
なんだか散漫な空気感。
プレビュー初日のせいかもしれませんが
ちょっと質がよくなかった。
セットが真っ赤な部屋なんですがコンセプトがわからなかった。
俳優達が作り物の舞台の上にのっかてるという印象が
凄く強くてストーリーに真実味を感じなかった。
演出はMurder Balladと同じ人なのでかなり期待していたのですが
やはり同じ人でも仕上がりには差があるんですね。


さてやっと追いつきました。
まだ日本ではトニー賞が放送されていないということで
それまでは言及しないつもりですが
情報社会ですからもうとっくにみなさん結果は知ってますね。
それではまたそのうち書きます!!

おかげさまで完売だそうです。

2013-06-17 00:41:24 | CDML応援ライブ
以前からお知らせさせて頂いてました
7/1の支援ライブですがおかげさまで完売してしまったようです。
会場に足を運んで頂ける皆様どうもありがとうございます。
次にCDMLを上演できるのはいつになるかわかりませんが
次の再演時にはまた劇場に足を運んで頂けるよう
更なるブラッシュアップを行いたいと思っております。
どうぞこれからも宜しくお願い致します。

20本は書けないので

2013-06-16 03:45:39 | tiptap
ずっとなかった事にしていた観劇日記ですが
書かないと忘れてしまいそうなので全部は無理でも書き留めていきます。


Blood Brothers

このミュージカルは日本でもクリエなんかで上演されてましたね。
ロンドンでは史上最長のロングランを記録したオリヴィエ賞受賞作品。
NYではまあそれなりにヒットした作品。
内容はまあ、言ってしまえばお昼のドラマ。こっちで言うソープオペラですね。
双子の兄弟が別々に育てられて最後は殺し合ってしまうお話。
こんなありきたりで音楽もビートルズ風のちょっと古めな感じですが
仕上がりが意外によくてちゃんと感動しました。
スプリング・アウェイクニングを彷彿させるような
ややエッジが効いた演出でなかなかよかった。
こういうリヴァイヴァルだったら観てもいいなと思います。



Frank Wildhorn Concert

日本でも数日前?もうだいぶ前かもしれませんがやってましたよね。
あんな大きなコンサートじゃなくて
ジャズレストランのBirdlandという所で開催された
ディナーライブ。
曲目も有名な曲というよりはジャズに寄った内容。
どっちかと言えばゲストの影響かボサノバやラテンののりでした。

この日はとってもついてました。
昼間にこちらの素敵な作曲家と出会い、
そのあとフリンジからの招聘の連絡をもらい
そのあと道端でデイヴィッド・ルヴォー氏に再開。
それでコンサート前にワイルドホーン氏に再開。
しかもこのあと書きますが大好きな
トム・キット作曲のミュージカル
「High Fidelity Concert」 にキャンセル待ちで入れた。
なんてラッキーな一日だったことか。
5/20です。ラッキーデイですね。



High Fidelity Concert

この作品はもともと
ジョン・キューザック主演の映画で
今やコメディー俳優として大活躍の
ジャック・ブラックはこの映画で評価されました。
映画は確かに面白かった。
ミュージカルは・・・生で観てませんから詳しくはわかりませんが
オープンしてすぐ閉まっちゃったんですね。
でも音楽は最高に素晴らしい作品なんです。
親の残したレコード屋を経営する主人公が
同棲していた彼女に振られて過去に付き合っていた
5人の彼女との恋愛を振り返って行く話。
それぞれの女性との思い出に常に音楽があって
さらにレコード屋の店員、常連達のサブストーリーが絡んで来て
青春を回顧しながらもまだ青春しちゃうドラマなんです。
もうとにかく楽曲が素晴らしいからとっても楽しみました。
CDで聴き込んだ音楽を生で体感するのは本当に感動します。



Sider Bell Dance

こちらはダンス公演。
怒濤のようにフリンジも準備がスタートして
取ってたチケットもキャンセルしまくって
やっと落ち着いた時にひょいと観に行きました。
なかなかシュールでアーティスティック。
ダンス公演なんて久しぶりだったから
最初はちょっとうとうとしてしまいましたが
途中からはしっかりと引き込まれました。
シュールすぎて意味不明な部分もありますが
まあこういうのをたまに観るのも
頭がすっきりしていいですね。


Botallack O'clock

ここ2ヶ月余りBrit Off Broadwayと銘打って
イギリスの小劇場作品ばかりを上演する
フェスティバルを開催している59E59シアター。
個人的にイギリス作品が好きなのでこうして
NYで観れる事は嬉しいですね。
Roger Hilton という実在の画家を主人公にした一人芝居。
これもシュールで意味不明です。
深夜にラジオが喋り出してクローゼットから熊が出て来る。
病気でほぼ寝たきりのようになりながらもシーツやベッドにまで
絵を書いていた方らしく不思議な情熱を感じました。
でもちょっと疲れてて更に久しぶりのイギリス英語でうとうと。
イギリス英語の方が聞きやすいはずなのに・・・



Charles Ives Take Me Home

この作品はなんだかとても元気をもらい涙してしまいました。
人様にとやかく言われようが自分の信念を貫く強さを持つ事。
作品の内容とは余り関係ないんですが勝手にそんなことを感じ
客席を後にした事を思い出します。
チャールズ・アイヴスはアメリカの現代音楽の第一人者と言われ作曲家。
生前はそこまで評価されず保険業をメインに活動していたとか。
そんな彼の教え子のヴァイオリニスト。その娘のバスケットのコーチ。
現在と娘の成長を重ね合わせ時間軸は行ったり来たりするんですが
芸術とスポーツの狭間で壊れて行く親子。
ヴァイオリニストとして成功できない父親は
離婚して娘を満足に育てることもできない。
芸術家の苦悩と葛藤、父親との埋まらない溝。
そんな二人を遠くから眺めるチャールズ。
常日頃こういうお金にならない夢を持っている身として
家族を養うことができるのか?と不安になります。
まだ家族はいないしその責任を背負う勇気がなかなか持てなかったりもします。
果たして自分の守るべきものが出来たとき
どういう選択をしてどう人生を選んでいくんでしょうか。
昔はどちらかを選ぶしかない!って思ってましたが
最近は人生は一回だから欲張ってどっちも物にしてやる!!
って思う事にしてます。



Antigone

こちらはルドルフでご一緒した美術助手の
ケニーさんが美術を担当している作品。
アンティゴネです。
美術がしっかりと作品の空気を作っていて
とても嬉しく感じました。
こうやってご一緒したことがある方が活躍されてると
自分も頑張らなくては!て刺激をもらいます。
NYで活躍してるケニーさん凄いですね。



Potted Potter

ハリーポッター全7巻をたったの90分で上演してしまうという
子供向けのパロディーコメディー。
ポッターマニアとまったく知らないアシスタントが繰り広げる
ドタバタコメディーは大人から子供まで楽しめます。
お恥ずかしながらこのシリーズは一作も読んだ事がなく
更に映画も見た事ないんですね。
だから直前にWikiでさーっと把握したものの
もう登場人物が多過ぎて・・・
そんな私でも十分楽しめました。
マニアならかなり面白かったでしょうね。
とにかく観客の食いつきが半端ない。
好きな人が沢山いるシリーズなんだと関心しました。
たまにはこういう作品も気晴らしにいいですね。



Momey

かなり昔のOff Broadway作品のリヴァイヴァルということで
ちょっと期待して観に行きましたが
1幕で終わりで劇場を後にしました。
プロダクション自体の質がかなり低かった。
演出家自らピアノを弾いてましてまあそれはそれでいいんだけど
なんかもう趣味でやってる感じです。
ない時間を割いて観に来たのに!!
たまにはこうして外れにあたります。
自分が悪いんです。もっと下調べをしてこないといけません。



The Explorer's Club

この作品はとっても僕好み。
イギリスの「探検クラブ」という
今で言う学術協会的なクラブが舞台です。
その「探検クラブ」に初めて女性会員を入れるかどうか?
翌日には女王へ代表者3人が謁見を果たす事になっている。
そのうちの一人がその女性探検家。
失われた都市を発見しそこに暮らす原住民を1人連れて来た彼女。
彼女に恋する植物学者、
その恋を邪魔する必ず探検に行くと仲間を捨てて
一人で帰って来てしまうクラブの会長。
個性豊かなキャラクターが繰り広げるドタバタコメディー。
知識欲を満たしてくれて且つ大爆笑。
批評はいまいちでしたが個人的にはとても面白かった。
イギリスが舞台ということ自体がもうアイロニー。
セットも素晴らしく演出もコメディーとしてはしっかり成立してました。
心が疲れている時にコメディーを観れるとすっきりしていいですね。
どたばたコメディー好きには大満足の作品でした。



Natasha,Pierr,and the Great Comet of 1812

去年のOFF Broadwayシーンでかなり話題をさらった作品。
今年になって場所を少し大きなところに移して再演中。
トルストイの「戦争と平和」を元にュージカル化した作品。
舞台の設定は当時のロシアなんですが
上演される場所がなぜかレストランということで
観客は食事を楽しみながら観劇できます。
とは言え観劇しながら食べれるかというとちょと難しい気もしました。
観た日はランチタイムだったので食事はでなかったし。
音楽は面白いし演出もまあそれなりにいいんだけど
空間が広くなっているせいか観客が少なかったせいか
お昼だったせいなのかちょっと散漫な感じ。
もっと密度が高ければ面白いのになあとがっかりしました。
明かりが明る過ぎた気がします。
でも今年のオビー賞受賞作品。内容的には面白かった。
でもちょっと2幕が物足りないです。
1幕でこのスタイルに慣れてしまうと2幕は飽きちゃう。
とは言えこの作品の脚本と作曲を担当している方は
自らピアノを弾いて俳優としても出演しています。
凄いですねえ。こういうスタイルの作品はなかなか日本では観れません。
どうせ高いお金払って芝居をみるならご飯も一緒に食べれちゃったら
それはそれでお得かもしれませんね。



Cornelius

これもBrit Off Broadwayの59E59シアターで上演されている作品。
会社の倒産を目前にして共同経営者が資金集めに奔走するなか
なんとか会社を切り盛りしようとする主人公を描きます。
これと言ってびっくりするような作品ではないんですが
なんというか情緒を感じる作品。
倒産という危機に瀕しながらも病欠のタイプライターの代わりに
やって来た若い娘に恋をしてみたり。
そんな彼に想いをよせる女性社員。
事務員、出資者、下働きなどなど彼を取り巻く人々。
結局資金集めに失敗してその共同経営者は自殺。
会社は倒産。みんなが事務所を去って行く。
惚れた彼女にも彼氏がいて、その彼氏は
この会社の倒産に一枚噛んでた嫌なやつ。
もう人生のどん底に落とされ気丈に振る舞ってはいたものの
一人になり拳銃を片手に部屋にとじこもる。
でも窓の外から街の喧噪が音楽と共に聞こえて来るんです。
そして静かに拳銃をおろす主人公。
窓を閉めて何事もなかったかのように部屋を後にします。
人生の終わりを決められるのは人間だけです。
いつ終わりにするのか。なかなかいい作品でした。



Rags

この作品もリヴァイヴァル作品。
Wickedで有名なスティーブン・シュワルツが作詞を担当した作品ですが
開いてすぐに閉まってしまった残念な作品。
今回はオフでのリヴァイヴァルということだったんですが
こちらもちょっとクオリティーが・・・
内容はNYにやって来た母子家庭の移民の話で
NYで待ってるはずの旦那に会えず必死に生活をしていくのが軸。
結局1幕しか観てないので続きはわかりませんが
歌唱と演出、振り付けがちょっとお粗末でした。
ミュージカルを成立させるのは難しいですね。
予算が少なくても演出でカバーはできると思いますが
ちょっと良い所がみつかりませんでした。
何も斬新な切り口もなくリヴァイヴァルするなら
しっかりとクオリティーを保たないと難しいですね。
そもそも早々とクローズした作品なら尚更普通に上演しても
成立するわけがないですからね。



The Boat Factory

こちらもこれもBrit Off Broadwayの59E59シアターで上演されている作品。
あのタイタニックを作ったイギリスでもっとも大きな
造船会社を舞台にした二人芝居。
これもちょっと物足りなかった。
残念ながら1幕終了したら劇場を後にしました。
忙しい合間を縫って観劇しているとつまらないと思った瞬間に
劇場を後にしたくなりますがそうは行きません。
一応休憩までは我慢しなくてはですね。
睡眠不足もありかなり訛のきつい英語だったので
あんまり集中できなかったのも要因かもしれません。
コンディションを整えていかないとだめですね。


Venice

パブリックシアターで上演されている
オセロを下敷きにしたヒップホップミュージカル。
劇評は散々でしたが個人的にはなかなか面白い作品でした。
まあそもそもヒップホップが苦手ですから
好きか?ときかれると難しいですが
やってることはとても面白くて
演出も振り付けも十分楽しめました。
俳優達の熱演もあり勢のある作品ですね。
ちょっと内容的にフィクション過ぎて世界観が曖昧だったり
キャラクターの内面や動機に説得力がなかったりですが
見栄えとしてはそれなりに仕上がっていると思います。
雰囲気的にはフランスミュージカルを彷彿とさせます。
音楽がどれも似た様な感じなんで当然飽きてしまいますが
もっとバリエーションがあれば良かったのかな。
まあ何もヒップホップである必要は感じませんでしたが
ラップとかクリエイターが好きなんでしょう。
脚本・作曲の方がやはり出演していて狂言回しを演じてました。
熱狂的なファンがいそう名作品ですが万人に受ける作品では決してありません。
それでも正価20ドルの作品として考えれば十分素晴らしい仕上がりです。
生バンドでキャストが10名以上いるわけですから
こういう作品を製作できること自体が素晴らしいですね。


さてここまでが6/8までの観劇日記です。
そろそろ寝ないと明日また観劇中に寝てしまうので今日はこの辺で。
そろそろFringeの劇場が発表されるはずです。
どこの劇場でCDMLを上演できるのか楽しみです。
ではまた書きます。