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パーフォーマンス課題:一日で周る江戸キリシタン巡礼の旅 Performance task through GRASPS

2016年05月10日 | カトリックとは
アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 先日パーフォーマンス課題を提案しましたが、これは私たちの知識が現実世界につながっていることを理解するために意義があります。先生が教壇の上から講義ノートを読むのを右の耳で聞いて左の耳から出ていくだけではなく、実際に、現実世界のために使われる知識として、理解することを促すからです。

 さて、パーフォーマンス課題にすぐにチャレンジして下さった方があり、その回答が模範的だったので、制作して下さった方の許可を取ってご紹介します。

一日で周る江戸キリシタンの旅

(↑クリックしてパワーポイントを開いて、クリックしたり矢印(→)を押したりして、スライドを進めて下さい。)

 【評価】
(1)これを拝見すると、まず、日本におけるカトリック信仰の伝達から始まって、豊臣秀吉のバテレン追放令、徳川家康のキリシタン禁教令、江戸での殉教の歴史の流れが説明されます。この全体を眺めた上で、訪問場所が選ばれ、日本とカトリック教会とにとってこれらがどれほどの重要性、意義、意味の深さを持っているか、その理由の説明が加えられています。

1549年 フランシスコ・ザビエル 鹿児島上陸
1587年 豊臣秀吉 伴天連追放令
1597年 26聖人殉教(長崎) → 列聖(1862年)
1598年 徳川家康 江戸での条件付宣教許可(江戸)
1603年~1639年 188列福者殉教(八代、萩・山口、薩摩、生月の殉教者、有馬、天草、京都、小倉・大分・熊本、江戸、 広島、雲仙、長崎西坂、その他) 
            → 列福(2008年)(※)         

1612年 徳川家康 切支丹禁教令(江戸) → ③浅草・鳥越きりしたん 
                         ヨハネ原主水 潜伏地 
                         ④伝馬町牢屋敷
                         ヨハネ原主水 収容地
1623年 徳川家光 元和の大殉教(江戸) 
      ヨハネ原主水他全50名       ⑤札の辻にて殉教 → ヨハネ原主水 → 列福(2008年)
                      → ④伝馬町牢屋敷~日本橋新橋~新橋~田町~⑤札ノ辻(元和キリシタン殉教地) → ヨハネ原主水 殉教の道のり
                        ⑥元和キリシタン遺跡
                        ⑦江戸の殉教者顕彰碑、江戸大殉教図、禁教の高札


1633年~1637年 16聖人殉教(西トマス他)(長崎) → 列聖(1987年)

1639年 ペトロ岐部 ④伝馬町牢屋敷にて殉教(江戸) → 188列福者の最後の列福者(※)

1640年 江戸幕府 初代宗門改役に井上筑後守を任命(江戸) 
1646年 井上の下屋敷を切支丹屋敷に転用(転び伴天連の収容場所)(江戸)
1714年 ①切支丹山屋敷にて最後の囚人 ①シドッチ神父死去 シドッチ神父の所持品が②親指の聖母(江戸)


(注1)赤字は江戸関連のできごと
(注2)丸数字は巡礼の順番


(2)こうして選ばれた重要な訪問場所を、出発点から最終地点まで無駄なく移動できる様に考慮されており、物理的・経済的な制限に配慮があります。現実的に可能な提案です。

 次の7つが選ばれた巡礼地です。
①切支丹山屋敷跡
      (シドッチ神父様ゆかりの地)
②東京西洋美術館「親指の聖母」
      (シドッチ神父様の持参品)
③浅草・鳥越きりしたん殉教記念碑
        (カトリック浅草教会)    
④伝馬町牢屋敷跡
        (十思公園、大安楽寺)

⑤札の辻(高札場、元和キリシタン殉教地)
⑥元和キリシタン遺跡
⑦江戸の殉教者顕彰碑
        (高輪カトリック教会)


(3)特に、日本のみならず、フィリピンからのカトリック信徒の方々にとって、深い意義や重要性を見いだせるものがピックアップされていました。

(4)説明は、一つの巡礼地ごと、ポイントがはっきりしていて、明確で、分かりやすく、説得力がありました。

(5)視覚資料は、写真や地図などが、有効に選ばれていて、説得力を増すものでした。

 この資料を作って下さった方に心から感謝します。

天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)


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