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イエズス・キリストの復活の喜び

2008年03月23日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!

 愛する兄弟の皆様、
 私たちの主イエズス・キリストの御復活の喜びを申し上げます。
 
 ローマ帝国では、406年に蛮族が凍てつくライン河を越え侵入して来た時、まさかローマ帝国があと70年の命しかないと、誰が想像したでしょうか?

 461年、大聖レオ教皇とローマ皇帝マヨリアノが死んだ時、西ローマ帝国の命がまさかあと15年しかないと、一体、誰が考えていたでしょうか?

 瞬く間に、ガリアとスペインとは、蛮族の手に落ち、イタリア、そしてローマも、476年、最後の皇帝ロムルスの時、あっという間に、ゲルマンのオドヴァカルの手に落ちています。

 ローマ帝国が滅んだ後20年後に、フランク族の王クロービスが洗礼を受けると、一体、誰が予想したでしょうか? ほとんど異教と異端の蛮族に支配されつつあった西ローマ帝国が、新たにカトリックのヨーロッパと生まれ変わって行くと、誰が予見していたでしょうか?

 滅びないと言われていたローマ帝国が滅び、滅びるだろうと言われていたカトリックが、大きく新たに生まれつつあったのです。

 カタコンベで信仰を守っていたローマの殉教者達は、この未来に起こることを知りませんでした。見せ物として野獣に食われて命を落としていったローマの殉教者達には、ローマの異教の神神との大同団結も、政治的妥協も、ありませんでした。ただあったのは、私たちの主イエズス・キリストへの信仰でした。そしてイエズス・キリストへの信仰が勝利するとの希望でした。

 聖ベネディクトも、529年、モンテ・カッシーノで、新しいカトリックのヨーロッパのことを予想してわけではありません。聖ベネディクトは、明日のヨーロッパがどうなるかとか、司牧や使徒職や福音宣教を、どうやって時のしるしに合わせ変えていこうかなどと、大問題にしたわけではありません。ただ、使徒信経と天主様の十戒と七つの秘跡と祈りに、信仰に忠実であろうとしただけでした。

 ルフェーブル大司教は、良心にかけて、聖伝に忠実に、「生き残り作戦」をしました。キリスト教の聖伝の復活をかけて。何故なら、聖金曜日の後に、復活の主日が必ずあるからです。聖伝の受難の後で、必ず、聖伝の復活があると信じていたからです。

 キリストは、昨日も今日も明日も変わりません。真理は、昨日も今日も明日も同じだからです。真理で、昨日正しかったことは、今日も明日も同じく真理で正しいのですから。

 主よ、聖寵の御助けにより、我らは主の聖伝の復活を信じ奉る、弱き我らを憐れみ給え。

 聖母よ、我らのために祈り給え。

私たちの主イエズス・キリストの復活の聖寵と祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

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