愛する兄弟姉妹の皆様、
聖書には、旧約に前兆として起こったことは私たちへの戒めとして書かれている(コリント前10:11)とあります。
教父たちによると、次の史実は私たちの救霊の難しさの前兆だとのことです。すなわち、エジプトを脱出したときイスラエルの人々の数は二百万でした。しかし、約束の地に辿り着いたのはたったの二名でした。天主様から選ばれて、天主様によって導かれた民が!
聖ペトロも、やはりノエの大洪水のことを救霊の類比に使っています。全世界の大洪水から救われたのは、方舟にはいることが出来たノエを含めてたった八名だった、と。
コルネリウス・ア・ラピデ(Cornelius a Lapide)は教父たちの書き物に従って、こう言っています。
「しばしば、千人のうち、いや一万人のうちただ一人が救われるか救われないかだ。」
聖アンブロジオはもっと厳しいことを言います。救われるものは「無ではない non utique nollus」と。
次のことは、聖ヴィンチェンチオ・フェレルが私たちに教えたことですが、フランスのリオンの助祭長(Archdeacon)は、隠遁者として砂漠に身を退けて祈りと償いの生活をしたそうです。かれは聖ベルナルドと同時に亡くなったのですが、死後、自分の司教に現れてこう言ったそうです。
「司教様、私が息を引き取ったその時、三万三千人が亡くなりました。このうち、聖ベルナルドと私とが天国に直接行きました。そのうち三名が煉獄に行きました。その他はみな地獄に堕ちました。」
愛する兄弟姉妹の皆様、これはカトリック教会の信仰の全盛期にそうでした。
主よ、我らを憐れみ給え!
聖母の汚れ無き御心よ。我らのために祈り給え!
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