tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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「吉野ハート」アド箸プロジェクト

2009年02月02日 | 林業・割り箸
以前(08年秋)、当ブログで2度にわたり、ハートツリー(株)などが推進する「吉野ハート プロジェクト」を紹介した。
※吉野ハート プロジェクト
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/663ef93b2f8a46bc2d9ff4b9e4f6da70
※ハートツリーの「吉野の地域産業を発展させる会」
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/35c7323ca0693e9852f4a7367e433bdf

「吉野ハート(Yoshino Heart)プロジェクト」とは、《平成20年10月4日、奈良県吉野郡大淀町において開催された、「『吉野の地域産業を発展させる会(仮称)』発足説明会」(主催:ハートツリー(株))にて本格的にスタート。ハートツリー(株)がマーケティング、ブランド・マネジメントにより創造する木製品の新たな需要に対応する窓口として、吉野地域の林業およびその周辺事業者の組織化をめざし地元事業者等に広く参加を呼びかけており、平成21年春を目途としてNPO法人化を検討中》。
※Yoshino Heartプロジェクト(奈良新聞に掲載された記事広告 09.11.27付)
http://www.nara-np.co.jp/special/yoshinoheart/
※上記記事のPDF(8面)
http://www.nara-np.co.jp/special/yoshinoheart/img/yoshino08.pdf
※同(9面)
http://www.nara-np.co.jp/special/yoshinoheart/img/yoshino09.pdf


プロジェクトの仕掛人、ハートツリー(株)の服部進社長(08.10.4撮影)

※服部社長へのインタビュー記事(日経BPネット (1)~(3))
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20081205/117793/
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20081212/119146/
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20081219/120931/

《 「アド箸」や「間伐材ペーパー」など身近な木製品から「Yoshino Heart」ブランドの浸透を図り、住宅用建材などの主伐材の需要拡大につなげる計画で、将来的には、林業周辺産業だけでなく、農産物や食材、観光等、吉野地域のさまざまな産業の振興にも「Yoshino Heart」ブランドを活用し、吉野地域全体の活性化をめざす》(以上、南都銀行のニュースリリースより引用)というものだ。
http://www.nantobank.co.jp/news/090109.htm




吉野の製箸工場(08.9.4 同僚のNくんが撮影)

このプロジェクトは、順調に進展している。まずは08年10月14日から、和食レストラン「かごの屋」におけるアド(広告)入り割り箸の配布がスタートした。続いてナチュラルローソンでの配布も決定した。ハートツリーのHP内にある芝ちゃんのブログ「Happyまるけ」によると、
http://heart-tree.com/index.html

《11月25日より、ナチュラルローソンの割り箸が全部吉野の割り箸に変わります!日本の割り箸のほとんどは中国産。なんで?・・・理由は安いから。中国産の倍はしてしまうであろう国産割り箸の値段。アドバシは、その箸袋に広告を載っけて、そのスポンサーから得た広告収入を国産割り箸の製作にあてようという取り組みです。http://ecomedia.jp/wp/ そうすることによって中国産と変わらないコストにできます》。


吉野郡川上村の森林(冒頭の写真とも 08.9.1撮影)

《これってHappyまるけ(みんながHappy)な取り組みですよね!使う人も安心な割り箸を使えるし、広告載せた企業も絶対見てもらえるし、好感持ってもらえるし、日本の割り箸を使うっていうことは、林業・製材屋さん、割り箸を作ってるおじーちゃんおばーちゃん、そして、山もHappyになるっ!!ってことに繋がるし》。

《残念ながらナチュラルローソンは関東にしかないので、関東在住のHappyな皆様、ぜひナチュラルローソンさんへ!自転車で1時間くらいの距離なら行くんだけどなー。コンビニを選ぶ基準も近い!より、Happy!になるといいですねー♪》。
http://yoshinoheart.jp/?p=diary&di=62165


スポンサー(ロッテ)の広告が入った吉野割り箸(ヒノキ製)

その後(11/20と12/17)、吉野の間伐材などで作った紙をジャケットにしたCDが相次いで売り出された。そして、いよいよ本年2月中旬からは、「せんとくん」のイラスト入りアド箸が、ナチュラルローソンで配布されることになった。地元の南都銀行が、吉野割り箸のPRと、平城遷都1300年祭の首都圏での告知のために制作・配布するもので、総配布数は14万膳だそうだ。
http://www.nantobank.co.jp/news/090109.htm


せんとくんアド箸の箸袋(見本)と吉野割り箸(09.1.9 撮影)
http://heart-tree.com/information/090113.pdf

これらの箸には、3.9マーク(サンキューグリーンスタイルマーク)と「木づかい箸」の表示がついている。これは林野庁の「木づかい運動」に協力しているという意味である。最近は、あちこちでこのマークを見かけるようになった。


春日ホテルの万葉弁当(=奈良のうまいもの 08.10.30撮影)

木づかい運動とは、南都銀行のニュースリリースによると《林野庁が平成17年度に取り組みを開始した国民運動で、国産材の積極的な利用を通じて山村を活性化し荒廃した森林を整備することにより、CO2をたっぷりと吸収する元気な森林づくりを進め、京都議定書の削減目標3.8%の達成をめざすもの》。


万葉弁当についていた木づかい箸(同上)

《当初、京都議定書の削減目標▲6%の約3分の2に相当する3.9%とされていたが、平成19年4月、基準年の温室効果ガス総排出量の増加により3.8%に修正された。なお、木づかい運動のロゴマークは従来通り「3.9」の表示で使用される》。



上の写真は「木づかい箸」のデザイン見本である。学生にデザインを依頼したそうだが、箸袋に切り込みが入っていて(木づかい箸の文字の右)、そこに箸袋の頭を通して折り曲げると箸置きになる。しかも、天辺(てっぺん)にくぼみをつけて横から見ると「ハート型」になるという仕掛けになっている。

身近な割り箸からスタートした「吉野ハート プロジェクト」。このプロジェクトが、これから木製品や建築材へと波及し、木材の利用→植林→伐採というサイクルが回り、過疎化した吉野の山村を活性化してくれることを、大いに期待している。
※参考記事:「国産材が復権の兆し」(日経MJ 09.1.19付)
http://heart-tree.com/information/090126.pdf

※冒頭の写真は、吉野郡川上村での間伐の様子(09.2.8 撮影)

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