たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『KIITSU 鈴木其一 江戸琳派の旗手』 サントリー美術館

2016年10月16日 | 日記
   『KIITSU 鈴木其一 江戸琳派の旗手』 サントリー美術館  2016.10.14
          2016.9.10 SAT→10.30 SUN

  美術館のはしご。―鈴木其一は琳派様式を江戸で再興した酒井抱一の最もすぐれた弟子として知られ、画風は琳派の華麗な伝統を継承しながら、鮮やかな色彩対比やデザイン性など現代にも通じる斬新さにあふれ、近年特に注目を集めている―。

  其一の作品が本当にたっぷり、其一の息子や門人の作品なども。
  琳派人気で平日の午後だというのに会場は結構混んでいました。

  其一といえばやはり≪朝顔図屏風≫。確かNHKの番組でも取り上げられていた記憶が。≪夏秋渓流図屏風≫のセミを探し、苔はなぜかトトロに出てくるような。
  ≪風神雷神図襖≫は結構大きな作品で、なかなかの迫力。

  このような作品の他に、縁起物の作品がたくさん。
  素晴らしい技術、注文主を思い、喜ばそうとする工夫、広い人脈(≪維摩図(光琳写)≫は井伊直弼の賛が入っている)。ずいぶん人気があったろう。そして、自分も好きで楽しんでたくさん絵を描かれたのだろうと思わせる、作品の数々。

  絵葉書をいつものように購入しようとして、やはり≪朝顔図屏風≫かと、手に取る。平らに伸ばされた絵と立てられた屏風。絵の印象がやはり違う。屏風としての工夫がされているのだろう。

  展覧会は姫路市立美術館と細見美術館に巡回するとのことだが、朝顔図屏風は巡回しないらしい。勿体ない。
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『速水御舟の全貌―日本画の破壊と創造―』 山種美術館

2016年10月16日 | 日記
    『速水御舟の全貌―日本画の破壊と創造―』山種美術館 2016.10.14
      2016年10月8日(土)~12月4日(日) 
      作品入れ替えあり。前期11月6日まで、後期11月8日から

  以前にも書いたことがあるが、一時、速水御舟が好きで、山種美術館もよく足を運んでいた。恵比寿に移ってからは、駅から遠い気がして、足が遠のいていたが、≪速水御舟の全貌≫行かないわけにはいきません。
  恵比寿駅から徒歩10分、交差点の歩道橋のらせん階段が少しつらかったが、それ以外は思っていたより近かった。入り口の黒い扉、扉と書いてなくて一瞬迷ったけれど。

  全貌というだけあって、≪名樹散椿≫≪洛北修学院≫≪黒牡丹≫、もちろん≪炎舞≫もありました。≪京の舞妓≫は11/22~12/4展示。
  いずれも見たことのある作品。京の舞妓の畳の目、洛北種学院の緑、強迫的で病的だったと、自ら、後々思いながらも、それも必要だったと。上を目指し頂にたどり着いた人よりもう一度地に落ちて頂を目指すことへの賛、型を破るという勇気、今なら揶揄されそうな高い理想と精神性をうかがわせる言葉。高い志から来る、美しい絵。
  渡欧されたときの町の写生がなぜかほのぼのとしている。そして、炎舞を見るたびに宗教画を思う。今回は≪紅梅・白梅≫が印象に残った。

  喫茶では御舟にちなんだ和菓子をいただける。
  落ち着いた雰囲気の美術館。渋谷や恵比寿からバス便あり。





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『ハドソン川の奇跡』 109シネマズ川崎 

2016年10月16日 | 日記
    『ハドソン川の奇跡』109シネマズ川崎    2016.9.25
    
   監督:クリント・イーストウッド 原作:チェスリー・サレンバーガー 脚本:トッド・コマーニキ 
   出演:トム・ハンクス アーロン・エッカート ローラ・リニー他

  お話は、2009年1月15日、真冬のニューヨークで、離陸後間もない飛行機がバードストライクのために両エンジン停止。この危機にベテラン機長サレインバーガーはハドソン川への不時着を試み、無事成功する。国中が彼を英雄とたたえる中、国家運輸安全委員会(NTSB)は事故原因調査を開始、機長の判断に疑いの目を向け、機長は追いつめられる。

  川に飛行機が浮かび、両翼に人が乗って助けを待っている映像。見たことのある映像の後日談。
事故調査委員会はエンジンは片側しか停止しておらず、安全に飛行場に戻れたのでないかと。川に飛行機が無事不時着する―これはものすごく難しいこと。それより安全な方法があるのに選ばなかったとなると大問題で、乗客の安全を脅かしたと糾弾されることに。
  最後の公聴会のシュミレーション。飛行機の操縦訓練はこのようなシュミレーションを何度もするのだなと。ただ、緊急時のシュミレーションとなるとなかなかむつかしい。とっさの判断、秒単位の遅延が人の生命を脅かす。ハドソン川に不時着した飛行機を消防等の素早い対応で、全員無事。

  機長が何度も飛行機が空港に戻る途中でビルに激突する幻影を見るが、9.11を体験したニューヨーカーにとって、そうならなかったことはものすごく大変なことだったんだろうと。

  1999年7月、ニューヨークで独立記念日の花火を見て、世界貿易センタービルにも上った。とてもセキュリティの厳しいビルで、エレベーターで上がる前に、全員が顔写真を撮られた。エンパイアステートビルではそういうことがなかったのにと驚いた記憶。以前テロにあったことがあり、セキュリティが厳しかった。展望台があり、お土産店で自由の女神の格好をしたクマのぬいぐるみを買った。このぬいぐるみを見るたびに、あの時のお土産物屋さんの店員さんたちはどうされたのだろうと。ちょっと旅行しただけのものでもそうだから、ニューヨークの人にとって飛行機がもしビルに追突したら、どれぐらいの衝撃だったろう。
  川への不時着、そして素早い周囲の対応(彼らもヒーロー)、全員の無事。素晴らしい奇跡でも、調査。今後のために、必要なことだろうが、コンピュータのシュミレーションばかりでものを言われてもと。
  副操縦士との信頼関係が素晴らしく、最後のジョークが素敵。

  映画を最後まで見ていると、機長と助かった乗客全員の映像が。離籍せずに、最後まで必見。
  にせ猫さんの評価は4点。イーストウッドに外れなしといったところ。


  一か月以上ブログを書かなかった。珍しく風邪をひいたこともあるが、4月から始めた通信教育の作品作りがはかどらず、観劇に出かけたり、ブログを書く余裕がなくなってしまった。
  高校生、大学生の頃のあこがれ。雑誌『装苑』を見ては、こんな服を作ってみたい。装苑賞、ケンゾウ、コシノジュンコ、そしてティナ・ラッツ。フルの仕事を辞め、時間的に余裕があるはずなのに、結構大変。1年で終了するためのスケジュールを自分なりに建ててみたが、ちっともスケジュール通りに行かない。若いころと違って集中力がないし、夜は目が利かないので、余計はかどらないし…。次の提出準備しなければいけないけれど、なんとか作品を一つ出して、一息。お出かけしよう。
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