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西部市民サービスセンター

2009-05-05 20:58:44 | 秋田のいろいろ
連休明けの5月7日、秋田市新屋に秋田市役所の「西部市民サービスセンター“ウェスター”」がオープンする(秋田市では新屋を中心とした沿岸南部を「西部地区」と呼んでいる【追記】センターの公式サイトによれば新屋、勝平、下浜、豊岩、浜田地区)。すぐ近く(同じ新屋扇町)にある「新屋支所」と1キロ弱離れた新屋元町にある教育委員会管轄の「西部公民館」を統合したものらしい。
業務の一部を地元住民団体に委託する“市民恊働”と、軽微な道路補修のようなものは本庁の決裁なしにセンター独自で行えるようにする“都市内地域分権”を進めるために、西部を皮切りに今後市内6か所に地域センターを設置するようだ。

ところでこの施設の名称。僕は今日まで「西部市民センター」だと思っていた。今日の新聞記事にも「西部市民センター」とあった。
ところが、秋田市役所のサイトでは「西部市民サービスセンター」で統一されているので、「サービス」が付くのが正式なんだろう。
そして秋田市役所の組織には別に「市民センター」と「サービスセンター」がある。旧雄和町役場と河辺町役場が現在は両「市民センター」、秋田駅東口アルヴェの窓口が「駅東サービスセンター」だそうだ。それぞれで権限やできる手続きが違うから名前が違うのだろうが、ややこしい。【追記】少なくとも市民センターと市民サービスセンターは設置の根拠となる市条例がそれぞれ別なので、新聞記事の「西部市民センター」は明らかに間違い。なお、ウェスター開業を伝えた8日の新聞では正式な名称になっていた。
いずれにせよ、これら機関の窓口は年度始めとか市役所本庁が混雑する時でも空いていることが多い(転入したばかりの人は存在を知らないだろうから)ので、穴場です。

先日、周辺を回った様子を紹介しますが、おおざっぱな略地図をかきました。上が北=秋田市中心部。緑の線が羽越本線。
赤い★がウェスター
新屋駅前から新屋支所前の旧国道7号線(秋田大橋の通り、県道56号線)の交差点へ出る300メートルほどの道路のほぼ中間地点にある。後ろ(=ウェスターの向かい)はスーパーの「ナイス」やドラッグストア、ウェスターの並びには精肉店、新屋駅前郵便局、秋田銀行新屋駅前支店がある。
旧国道寄りから撮影(地図の水色▲)
黒いタイル貼りで駅東口の拠点センターアルヴェに似た外観。
ウェスター敷地内の西側はバス会社の「新屋案内所」となっていて、秋田駅方面や「豊浜ふれあい号」などの路線バス発着場と待合室があり、一足先に使われていた。
実はこの場所は、元々、旧秋田市交通局の新屋案内所の土地。交通局なき後は、所有者の秋田市から路線移管先のバス会社へ貸与されていたのだと思う。
交通局末期の2002年、上の写真の少し東寄りで撮影。
写っていないが、左に2階建ての事務所兼待合室があり、右側の郵便局などの裏手に新屋駅前まで案内所の敷地が広がっていた。
広い敷地がウェスター建設地に最適だったのだろうが、なぜこんなに広かったのかといえば、元は営業所(車庫)だったから。秋田市広報のバックナンバーで調べると、1961年に交通局南営業所としてバス21台を配置して開業、1983年に建物新築、1993年に車庫機能を廃止して新屋案内所に名称変更しているようだ。
営業所時代は三菱製のバスが多く配置され、つい最近まで塀に駐車位置を示す車両ナンバーがペンキで書かれていた記憶がある。

案内所としては狭くなったが、待合室から乗り場まで屋根が付いているのはありがたい。また、乗り場内で乗客とバスの空間が分離されて安全だ。
旧案内所時代は、乗り場に屋根がなく、バスが走行する部分を横断する必要があったので。
ただ、ちょっと疑問も。まず、なぜ西側に作ったのか。向かいのスーパーの買い物客には便利かもしれないが、新屋駅からいちばん遠い場所。JRとバスを乗り継ぐ高校生などがいるはずだから、東側裏手にバス乗り場があれば移動が少なくて済むのだけど…
あとは、バスの待機場所がなくなってしまったこと。従来は、運転士の休憩・時間調整など待機時間が長い場合は、存分にある案内所奥の敷地にバスを駐めていた。新案内所には2か所の乗り場のほかに、バス3台分の駐車枠がペイントされているが、発着のバスの邪魔になりそうな位置であまり実用的ではなさそうだし、時間帯によってはそれ以上の台数が集中する。
実際には客を降ろすと、踏切を渡った西部体育館裏にある空き地のような場所(地図参照、新屋駅ホームから見える)へ回送し、待機しているようだ。片道400メートルほどあるし、狭い道で信号のない交差点を曲がって踏切があるので渋滞の原因になりかねないし、環境面とバス会社の燃料費においてはいいことだとは思えない。何とかならなかったのだろうか。
東へ進んで丁字路から(地図の緑色▲)右奥が新屋駅、右後ろが踏切
狭い道だが、車はたくさん通る。若干カーブしていて、駐車場から出てくる車もあるので危ない。
赤白柵の中はスーパーの副駐車場で、その先、学習塾との間がウェスターの駐車場入口。
道路を渡って線路を背に(地図のピンク色▲)
奥がウェスター。こちら側から見ると外壁の一部はグレー。手前の低い茶色の建物は銀行。
余裕のある縦長の駐車場が昔はバスの駐車場だったのだが、この辺をバス乗り場にしてくれれば、駅から道路を渡ってすぐだったのに…
ほぼ同じ位置から2002年撮影
交通局からの路線移管の関係で、民間会社の貸切バスが避難してきていた。

再びウェスターへ。
定礎は新市長名。新屋出身の方だから、タイムリー

旧国道方向。わずかに上り坂
右のオレンジ色の建物が新屋支所の裏側。こんなに狭いけど大型バスが対面通行する。
向いに渡って支所脇からウェスター方向

新屋支所の表札?
支所は旧国道に面して駐車場と玄関がある。
右側のクロマツは保存樹

ライオンズクラブ寄贈の塔?
ついでなので、ちょっと歩いて西部公民館も
旧・旧国道(雄物新橋の通り、県道65号線)に面しており、こちらも狭い道

両施設の跡地や保存樹はどうなるんだろう?

【2012年3月2日追記】1968年8月までは、西部公民館の場所に新屋町役場→新屋支所があったそうだ。1968年に支所が移転し、跡地に公民館が建った。
2012年時点では、西部公民館は解体されて更地になっている。
【2012年4月3日追記】新屋町役場の前は、1879(明治12)年から1925(大正14)年まで日新小学校の校舎があったことが分かった。こちらの記事
日新小学校→新屋町役場~秋田市新屋支所→西部公民館→更地 と変遷していることになる。
※その後の公民館跡地についてはこの記事中ほど


西部市民サービスセンター開業に伴い気になるのは、これまでも何度も取り上げた、案内や表示が心もとない、秋田県と某バス会社の対応。
でも本件は、両者にはまったく責任がない、100%秋田市が原因のものなので、出費を強いられてかわいそうではある(市が変更費用を出したりはしないのかな)が、どうなるか楽しみ。
まずは、新屋支所前交差点の地点名表示。
おそらく信号機よりも古そうな看板

拡大。剥がれていて判読も怪しい。ちょうど替え時か?

なぜか県が設置した道標
中心部では市が設置しているはずだが。「桜並木通り」っていう表現も気になる。排水路跡の帯状公園のことだと思うが、あまり聞かない呼び名。

新屋支所前のバス停
ここは羽後交通の本荘線も停まる。どっちが早く変更するかな?

上りの西部公民館前のバス停。実際には隣の秋田銀行新屋支店前にある
車内放送などは「西部公民館前」と言うが、表示は「公民館前」とアバウト。市内には「南部公民館前」というバス停もある。ただしこれは旧交通局の設備・表示を転用したもの(事業者名だけ書き換えている)。
独特の手書き文字と次の停留所名の表示が懐かしい。
薄れて読めないが、下の枠に「新潟通信機株式会社」とプレートが付いている。
これこそ、旧秋田市交通局が1981年に無線を使用した物としては世界で初めて実用化したという「バスロケーションシステム(バス接近表示)」対応のバス停。
当初は65か所に設置されていたようだが、老朽化で1994年に機器を全面更新した際、設置箇所を絞り込んで41か所に減った。西部公民館前は更新対象とならず、接近表示部分を塞いでただの照明付きバス停になってしまって今日に至るわけ。(バスロケは民間移管されなかったので、更新された方も同じ結末だけど)

新しい交差点やバス停の名前を勝手に予想(妄想)してみると、
 新屋支所前交差点:日吉神社前、新屋駅入口、西部市民サービスセンター前(長い!)、いっそのこと撤去
 新屋支所前バス停(新屋駅入口停留所は既にある):日吉神社前、新屋扇町
 西部公民館前バス停(所在地の元町停留所は既にある):秋田銀行新屋支店前(同じ路線に割山支店前停留所があるからややこしそう)、新屋郵便局前(ちと遠い)、日新小学校入口
どうなるでしょうか??(以下に状況を随時追記していきます)
5月13日 支所前交差点、支所前バス停(2社とも)とも表示に変化なし。車内放送や公民館は未確認。
6月13日 支所前交差点、羽後交通バス停は変化なし。もう1社のバス車内には名称変更の掲示があった。詳細はこちら
6月27日 支所前交差点、羽後交通バス停は変化なし。もう1社のバス停は新しい名称表示した上に旧名称の紙を貼っていた。また、旧新屋支所が解体されていた。詳細はこちら
7月1日 支所前交差点、羽後交通バス停は変化なし。もう1社のバス停は車内放送、バス停表示が新しくなった。こちら
8月7日、15日 7月1日と変化なし。なお、「豊浜ふれあい号」専用車両の車内放送は更新されていなかった。
9月15日 支所前交差点変化なし。羽後交通バス停は未確認。
11月8日 支所前交差点変化なし。羽後交通バス停はしばらく見ぬ間に「日吉神社前」に改称。英語と担当案内所も併記された、画期的な表示になっていた。後日記事にします。これで残すは交差点名のみ。
2010年1月18日 またしばらく見ていない間に、ついに交差点名表示が「日吉神社前」に変わっているのを確認。支所の跡地利用と併せて後日記事にします
 これで関連する表示類の整理が付いたので、本記事への追記を終わります。

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2 コメント

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旧新屋案内所の建物の写真 (住民)
2010-12-04 15:48:12
旧新屋案内所の2階建て事務所兼待合室の写真がこちらのホームページにありました。
http://itakouhiroba115.ikaduchi.com/p2004.htm

>>交通局末期の2002年、上の写真の少し東寄りで撮影。
写っていないが、左に2階建ての事務所兼待合室があり、右側の郵便局などの裏手に新屋駅前まで案内所の敷地が広がっていた。

なお、リンク等についてはサイト管理者様へご連絡を。
返信する
この建物でした (taic02)
2010-12-07 00:21:05
昨年で更新が止まっているサイトですが、そうですね。たしかにこの建物でした。
もっと大きかった印象がありましたが、それほどでもなく見えます。
末期には2階に確か福祉作業所が入っていました。
返信する

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