広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

竿燈妙技大会

2009-08-05 22:25:19 | 秋田の季節・風景
※昨日の竿燈まつりの様子はこちら
竿燈まつり3日目は晴れたり薄曇りになったりで、昨日ほど暑くはない1日。
今日は昼間の「竿燈妙技大会(通称・妙技会)」を見て来た。妙技会は竿燈の技術競技会。例年、竿燈の2・3日目に予選、最終日に決勝を行う。
秋田市民は、提灯に灯りを入れずに昼間にやる竿燈のことを「昼竿燈」と呼ぶことがあるが、特にこの妙技会を指して昼竿燈と言うことも多い。

数年前に一時、通町で行われたこともあったが、交通規制や観客のアクセスのためか、秋田駅から徒歩5分ほどの千秋公園入口の秋田県民会館前の「中土橋通り」で行われている。
広小路側から。後ろの山が千秋公園
奥で立っている竿燈が競技中。手前では次の順番の団体が待機している。
大手門の堀のハスもがんばって咲いてます
僕にとっては、中土橋でじっくり妙技会を見るのはおそらく初めてだったし、妙技会自体10年振りくらいだったかもしれない。
県民会館とお堀の間の土手から
演技場所周辺はびっしり人がいたが、写真のように県民会館入口が上り坂になっており、円形劇場みたいな感じで見やすく人はそれほど多くない。しかも木陰になっている。土手の上などからも見られる。

2か所で同時進行で、県民会館前のほか奥の市立中央図書館明徳館付近でも行われるが、やや見づらい(観客のキャパが少ない)。

多くの町内と一部企業から参加がある(つまり夜だけ出て妙技会にはエントリーしない団体もある)。団体戦、個人戦、子供部門などがあるようだ。

路面には直径6メートルの円が描かれ、その中で演技をする。円の前には一段高い段があり、
7人の審査員がいて点数を付けている
お囃子は各団体のトラックの屋台ではなく、会場備え付けの太鼓付きのやぐら上で行う。
下鍛冶町。太鼓2人と笛1人が正式な形態
各団体ごとに 2名の個人演技→囃子→団体自由演技 という流れで1団体10分ほどかかっていた。
個人戦は、指定時間内で肩、腰など規定の技を行う、真剣な競技。お囃子は竿燈の演技なしでお囃子だけを採点する。裏方的な囃子方にも注目してもらおうと最近始まった部門のはず。
 
そして最後の自由演技。大胆な継ぎ竹の使用、装飾など真剣な中にもそれぞれ個性的なパフォーマンスが楽しかった。
下肴町
1本120センチの継ぎ竹を竿燈の下に6本つなぎ、上の竹には飾りの花笠を付ける団体が多かった。
馬口労町
こちらは同じく6本の継ぎ竹をつないでいるようだが、竿燈全体がとてもしなっている。竹の“柔らかさ”のような微調整があり、団体それぞれで違うらしい。
このしなり方で技を決めると大歓声。今日は風が弱くて倒す場面はなかったが、竹が折れてしまうこともあるからスリリング。
【追記】予選の結果が発表され、大若団体自由部門では、上で紹介した下肴町が292.5点、馬口労町が275.5点と偶然にも1位と2位で予選を通過していた。

昼間見ると、提灯や竿燈の竿の組み方など、夜は見えにくい場所も分かる。
提灯の裏面は「若」や日の丸を描く町内が多いが、裏にも図柄を描く所もある。
馬口労町の提灯の裏(表は「馬」の文字)
躍動的な馬の絵。西馬口労町の天馬とは違ったかっこよさ。
下鍛冶町
市役所隣に飾られていたものは黒一色だったが、竿燈取り付け用の提灯は頭だけが赤い。(図柄名としては「鶴丸」でなく「巻き鶴」というようだ)

人間は楽しんで見ているけど
飽きてきましたワン

川反五丁目の自由演技では、「何か仕掛けがあるようです。ご注目ください」とアナウンス。
竿に七夕の吹き流しが付いているが、両端の提灯の下にも何かがある
クライマックスになると、
するするする 垂れ幕!
「祝 秋田市制百二十周年」「ようこそ! 美酒美人の郷 川反へ」。歓楽街川反(かわばた)の地元町内なので、その宣伝。審査員にもウケていたようだ。審査結果に加味されるんだろうか?

全団体終了後は、午後の部にエントリーした団体の竿燈が揃って合同演技。
風向きなのか、全部の竿燈が同じ向きになる瞬間がある
強風時なら、運が悪くて倒れてしまう場合があるが、風の弱い今日は、公平な条件下、技術力だけが評価の基準になったはず。でも、どの団体も高レベルであまり差がないような気がした。
夜とは違い、緊張感のある「技」がとても見応えがあった。昼の竿燈、特に妙技大会をぜひ一度ご覧いただきたい。
(祭り期間中は、秋田西武とイトーヨーカドーの間のアゴラ広場などでも昼間に竿燈を行う場合があります)

明日はいよいよ最終日。※最終日の妙技大会はこちら

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2 コメント

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妙技会の緊張感 (あどれ)
2009-08-06 14:03:45
技を競い合うのに点数を付けるのはなかなか難しいけど、この妙技会の緊張感は見てるほうもドキドキしてきます。
でも、賞をもらうと、嬉しいものだよね~!来年は是非、通町でやって欲しい。。。

今は町内の若者が居なくて、今後竿燈祭りの存続が危ぶまれているらしいけど、他の町内や企業の若者達が引っ張っていくことになりそうね。

でもね、秋田の警察がウルサいらしく、練習する場所も提供してくれないとか。交通の妨げになるから、って。意地悪だわー。こんなんじゃ秋田の祭りはつぶれちゃうよね。

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緊張感が伝わる (taic02)
2009-08-06 18:13:30
1本の竿燈に集中して見ることって、妙技会しかないから、緊張感が伝わってきます。
会場選定には理由があるのでしょうけど、日赤病院跡地の空き地とか場所を変えると違った雰囲気になるかもしれません。公園の緑の中の竿燈も悪くはなかったですよ。

中心部の小中学校の団体は賑やかだけど、大人になっても続けるのは難しいんでしょう。衰退して人口自体減ってるし。
でも竿燈やる人がいなきゃ当然竿燈はできないわけで、町の賑わいとも関係しそうです。

練習場所ねぇ。それこそ日赤跡地に期間中だけ合同練習小屋を建てるとか? 青森のねぶた小屋みたいに。
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