広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

久々の弘南鉄道

2012-10-16 22:32:29 | 津軽のいろいろ
1年ぶりに弘前へ行って来ました。当分の間はその話題を織りまぜてアップします。まずは弘南鉄道。
弘前市と周辺市町村を結ぶ2路線を運行する「弘南鉄道」。※「弘南バス」とルーツは同じだが、現在は資本関係はない。
個人的には住んでいた時に沿線住民だった「大鰐線」が身近。JR奥羽本線・大鰐温泉と同じ場所にある「大鰐」駅と弘前市中心部の「中央弘前」駅(JR弘前駅とは別)を結ぶ。※以前の記事

今回は、秋田と弘前の往復に「秋田・津軽由遊パス」を使ったので、そのきっぷで弘南鉄道全線も乗り放題だったのでありがたく利用させてもらった。(弘南鉄道の売上により貢献するなら、弘南鉄道独自のフリーきっぷを買ったほうが収入は増えるのでしょうけど…)
中央弘前駅にて元東急電鉄7000系電車。この時期恒例の鉄道の日ヘッドマーク付き
考えてみれば、僕が弘南鉄道に乗るのって、かなり久々。2010年から最近まで「トレインキャスト(最近よくあるアテンダントの類)」が乗っていたことがあったが、その間には1度も乗らなかったはずだから。
そのトレインキャストさんたちが残したアイデアなのか、久々の大鰐線には以前と変わっていた点があった。
半自動ドアボタンに岩木山と「ラッセル君」シール
以前は、単なる線で駅名を結んだだけだったドア上の路線図は、駅ごとの名物などのイラスト入りに替わっていた。
 
五重塔や弘前学院の宣教師館などは有名。
松木平駅に弘前市清水森地区で栽培される在来種トウガラシ「清水森ナンバ」があるのが意外だったが、松木平駅のすぐそばが清水森地区の南端だと知って納得。
義塾高校のパイプオルガンや堂ヶ平桂清水(津軽大沢駅)、鯖石には石材店が多いことなど、知らなかったものも多く、なかなかためになる。
赤い吊り手(つり革)と中吊りポスター
アニメ風の少女のポスターは、タカラトミー系列のトミーテックの「鉄道むすめ」。全国の鉄道会社をモチーフにしたキャラクター群。
そのシリーズから今年2月に、青森県が関わって青森県内の私鉄・第3セクター鉄道5事業者(廃止された南部縦貫鉄道も含む)それぞれのキャラクターがデビューしたそうだ。
弘南鉄道のはトレインキャストの「平賀ひろこ」さん。「大人しいと言われますが、りんごと弘前城の桜のことは、よく喋るみたいです、私。」とのこと。

吊り手は、リンゴをイメージして赤いものに替えられ、小さな緑色の三角形のフェルトは葉っぱかと思ったら、岩木山をモチーフにしたそうだ。
通路側の広告部分に解説がある
吊り手の紐部分は従来のものをそのまま使っていて、窓側は、従来通り東急系列の広告が残る。
「109」と「東横のれん街」。109は緑のフエルトが取れてしまっている
赤い吊り手は、以前は1車両に1つだけハート型のものがあり、毎日その場所が変わるはずだったが、今回は見つけられなかった。トレインキャストがいなくなって、やめたのだろうか。フエルトが取れたり、赤い塗装が剥げて下の白い色が見えたりしてしまった輪もあった。

トレインキャストの代わりなのか、「弘南鉄道」の腕章をつけて蛍光色のジャンパーを着たオジサンが各列車に乗っていた。(自転車を乗せられるのでその積み下ろし補助・安全確認要員かもしれない)
床には「K列車で行こう!」というロゴ
「K列車で行こう!」は車内での音楽イベントだったかな。

以上、いろいろと変わったようにも見えるが、大部分は以前と変わらず。
そして上の写真の通り、後部車両は極めて客が少なく、前に集中。これは途中駅がすべて無人駅になり、前のドアから降りないといけないためだろう。僕は後ろの車両を“貸し切って”悠々と過ごしました。
遠ざかる弘前市街を後部から眺める
ちょうど弘前大学の裏付近で最高速度とはいえ55km/hしか出ていないのに、ぐわんぐわん揺れるのもそのまま。心地よくさえ感じてしまう。
今の電車に比べると柔らかい座り心地で、地味なエンジ色の座席も懐かしく、なんとなく落ち着く空間。

それにしても、乗客が少ない。
今回は、もう一方の黒石市とを結ぶ「弘南線」にもちょっと乗った。そちらは大鰐線のおよそ倍の列車本数があるのに、1列車当たりの乗客は2両にまんべんなく乗っていた(それでも「多い」というほどの人数ではないけれど)。
なお、弘南線ではトレインキャストがいたことはなく、吊り手などの変更、自転車積み込みなどもなく、従来そのまま。

大鰐線はJRと競合しているからか、沿線人口が少ないからなのか、理由はともかく大鰐線の経営状態が心配になった。



大鰐線では、2008年に突如、2つの駅名を近くの学校名(どちらも同じ学校法人経営の大学と高校)に改称し、沿線住民などに混乱を招いたことがあった。
「弘前学院大前」に変わった「にしひろ」こと「西弘前」は、どうなっているか。2011年5月以来の再訪。
駅隣接の生協は「西弘店」のまま
結論から言うと、目立ったは変化はなかった。弘南バスのバス停も「西弘前駅前」のままだった。
この駅は、2009年4月から無人化されている。駅の中は、
こんな状況
ちなみに2009年のほぼ同じアングルの写真。
(再掲)
変わったところといえば、ベンチの座布団がなくなったことと、ポスターが増えたくらいか。写真には写っていないが、手書きの案内などの掲示もそのままだった。
まるで時が止まったかのような西弘、いや弘前学院大前駅だった。
※この後、2014年7月時点でもほとんど変化なし。


今回の主な目的は、大鰐線のちょうど真ん中の「津軽大沢駅」。

津軽大沢駅は最後まで駅員がいた途中駅だったが、昨年12月から無人化された。
窓口が封鎖された

この駅には車庫があり、それが公開される「第3回ふれあい感謝祭」が13日に開催されたのだった。
右がホームで乗ってきた大鰐行きが停車中。左奥が車庫でぞろぞろと見学者が向かう

長くなったので続きは後日

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2 コメント

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本家からは消えても・・・ (みやのこ)
2013-03-16 18:49:31
はじめまして、
私はみやのこと申します。
昨日(3月15日)はご存知でしょうが東急電車の渋谷駅地上ホーム営業最終日で、マスコミに大々的に取り上げられる程の文字通りのお祭り状態でしたけど、そんな本家本元の東急電車からは109だの東横のれん街などの吊り手の広告枠はとうの昔に消えてしまったのに対し、譲受先のローカル私鉄で見られる事は本当に嬉しい限りです。
では、失礼します。
返信する
なんとも不思議 (taic02)
2013-03-16 20:40:57
はじめまして。コメントありがとうございます。
日々刻々と姿を変える東京に対し、弘前へ来てから20年以上、ほぼ変わらない姿で走り続ける車両。考えてみれば、なんとも不思議なことです。
同じ青森県内では、廃止になった十和田観光電鉄で元東急7700系が使われていました。今もまだ車庫に眠っているはずですが、なんとか再活躍の場があるといいのですが…
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