たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

スサノオの立ち位置

2018-09-15 15:39:23 |  出雲の神話

<須我神社 すがじんじゃ>

 

神話や神社についてあれこれと想像を巡らすとき、

非常に頭を悩ませるのが、「スサノオ」の扱いです。

出雲神話の中でも、スサノオという存在は、

天照太御神を姉に持つ天津神としての立ち位置、

海の彼方からやってきた渡来神としての立ち位置、

黄泉の国を治める国津神としての立ち位置といった具合に、

各々の場面に応じて、変幻自在にその役目を変えて行きます。

 

言うなれば、このスサノオのポジションの変化こそが、

日本神話の解釈を複雑にする原因であると同時に、

日本神話をよりダイナミックな物語に仕立て上げる、

原動力ともなっているのでしょう。

恐らく出雲神話というのは、天津神であったスサノオが、

地上と冥界を支配する国津神として定着するための、

橋渡しのような「章」なのかもしれません。