たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

美しい社殿

2017-04-22 10:37:22 |  無社殿神社2

<真砂・宝山神社 *まなごほうざんじんじゃ>

 

今は美しい社殿を持つ、真砂・宝山神社も、

もともとは「宝山明神社」と呼ばれる

無社殿神社のひとつだったと聞きます。

現在、社殿が作られている小高い丘の頂上を

ご神体としていたとするならば、

その昔は長い石段の下から、

山に向かって遥拝していたのでしょう。

もしかすると、鳥居の脇に置かれた丸石は、

当時の祭壇の位置を示しているのかもしれません。

 

「社殿」という人工物を作ることで、

人々はそれ自体が神様だと思い込むようになり、

本当のご神体である山や森そのものに、

無遠慮に足を踏み入れるようになりました。

山の上に神社を作るようになったのは、

ごく最近のことで、今も無社殿神社の多くは、

「山と平地との境目」に置かれています。

神様への信仰の厚さがかえって、

神様との距離を生んでしまっているのですね。