桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

54年

2017-05-24 | Weblog
土曜日の同窓生は55年振りと書くのが正確だった。
昨日は、もう54年も無実を訴えている狭山事件の集会だった。同窓生でジイさんやバアさんになった同級生たちと会った後だったせいか、石川一雄さんの月日が、今まで以上に痛みとして感じる思いだった。
54年、ホントに長い。
石川さんも嘘の自白はしたが、石川さんが背負わされた女子高校生殺害事件に遺された証拠とは一致しない。一致するとされた証拠も、次々と違うことが明らかになっている。
袴田事件に匹敵する警察による証拠捏造の「被害者の万年筆」。石川さん宅の鴨居から発見されたとする万年筆は、警察の3度目の家宅捜索で発見されたが、被差別地区で貧しい暮らしをしていた狭い家の、たかだか178センチの高さしかない鴨居を、どうして警察が見逃せると言うのだ。馬鹿ばかし過ぎる。警察が3度目の家宅捜索の前に仕込んだ、やるんだよな、悪党警察は。
その万年筆。とうとう石川さんの無実を示す証拠に変わった。
以前から被害者の使っていたインクとは色成分が違うと問題になっていたが、有罪判決は「郵便局のインク瓶から足した」として矛盾を言い繕った。
このインクの成分分析鑑定をしたところ、郵便局で補充することはなかった結果となったのだ。当たり前だ。
被害者の持っていた万年筆と違う以上、それが石川さん宅から発見されたとする警察の捜査結果は、誰が考えてでっち上げであることが明らかだ。決定的なでっち上げの証拠だ。
学校に行けなくて文字が書けない石川さんが書いたとされる、真犯人の書いた脅迫状問題はじめ、石川さんが犯人とするには疑問ばかりの証拠は、いくらでもある。
もういい加減に裁判所は誤りを正す時期だ。
日比谷野外音楽堂から常盤橋までのデモでは、初めて通行人の2人から「頑張ってください、応援してます」と声を掛けられた。
石川さんが勝つまで、俺も一緒に闘う意思を固めた昨日だったもの

最新の画像もっと見る

コメントを投稿