桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

宇都宮地方検察庁

2009-10-06 | Weblog
昨日、菅家さんに宇都宮地検の検事正が詫びたと、今朝はニュースになっていた。
DNA検査という不動の証拠で立証された無罪。だから、言い訳のしようが無くて詫びた、という面もあるが、違う側面もある。
日本の検察庁は、そんな全うなタマじゃない。それは過去を見れば明らかだ。死刑囚が四人も再審で無罪になったときは、何もしていない。菅家さんは無期。それが軽いとは言わないが、でも死刑囚とは違う。なのに、検察庁は、死刑囚にされた四人の誰にも詫びてはいない。
この違いはなぜだ?
それは四人の死刑囚が無罪にされた後、検察首脳が会議した検察官合同と呼ばれた会議の中身が示している。検察官首脳は、死刑囚が再審で無罪になったのは証拠を再審に提出したからだから、今後は出さないようにしようと決めたのだ。つまり、他の冤罪裁判に影響がある場合は、彼らは、絶対に詫びない。謝らないのだ。菅家さんの事件は、他の冤罪裁判に影響しないと思っているから、あんなに盛大に詫びるのだ。
布川事件が勝利しても、きっと検察庁は「我々は有罪と確信している」なんて開き直りのコメントをすることだろう。死刑囚再審無罪のときと同じように。
でも、俺は一向に構わない。俺は検察庁に詫びて欲しいなんて思っていない。この腐った連中が行う犯罪的証拠隠しを止めさせるまで、徹底的な闘うつもりだし、証拠隠しをさせない法律を作らせるのが目的だから、正義や社会を小馬鹿にしたようなコメントで充分だとも思っている。
もうすぐ、その日が来る。楽しみだねぇ。

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2 コメント

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がんばってください (小市民)
2009-10-06 18:43:28
検察も御用裁判官も悪代官そのもの。気も小さく、嘘をついてもどきどきするような私のような庶民には、どうすれば彼らのように平気で嘘をつき、証拠を捏造し、無実の者を時には刑死さえるような悪に染まれるのか、検察官、裁判官に教えて欲しい気がします。偽りの誠意無き謝罪なぞいらないという貴方に共感します、徹底的に再審で彼らの悪を暴いてください。還暦も過ぎた無職の老人で何もできませんが、心の中で応援しています。
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小市民さんへ (桜井昌司)
2009-10-07 09:59:01
コメント、有難うございます。
ただ勉学に優れている、それだけで自分が人間としても優れ、何をしても許されるごとくに思っている官僚。そして裁判官や検察官。
まあ気楽に真実を語り、訴え続けますので、今後ともお見守り下さい。
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