桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

この傲慢

2016-10-23 | Weblog
今、国会で審議されている法律にTPP法案がある。環太平洋の各国が自由に貿易を行おうという条約だが、これには重大な問題がある。
法治国家である日本は、一応、憲法があり、その下に法律があって運営されるが、憲法と法律の間には条約があって、もしこのTPP法案が条約として国会承認されたならば、法律の上位に位置して存在することになる。だから、外国の企業が自分たちの利益にならない法律を持つ国家に対して訴訟を起こす権利を持つことになる。
日本には消費者を守る法律があって食物の安全が守られているし、国民保険によって命も等しく守られているが、これらも規制のない国や自由診療の国による異議が申し立てられれば破壊されることになる。
非常に重要な法律なのに国会審議には、まるで裁判のような黒塗り書類しか提出しなくて、どこがどうなるのかの詳細が判らない状態だと言う。マスコミも、その重要さを報道しない。
この数日、自民党の「強行採決」発言が問題にされているが、多数の傲慢をさらけ出すテレビ映像を見ていて、ここに天罰はないものかと思う。
圧倒的な多数に傲っているのだろうが、「強行採決で解決!」と発言する自民党議員に対して、会場から上がる笑い声は哄笑で、野党の抵抗などをバカにしているのが見え見えだ。
TPP法案にある問題性は日本国民の生活を侵すことも認識出来ない、その無知蒙昧も含めて、自民党の傲慢さが赦せない!

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