簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

谷口長英堂 (東海道歩き旅・近江の国)

2024-03-13 | Weblog
 安藤広重は、「東海道五十三次之内 石部」として、「目川ノ里」の
田楽茶屋「いせや」を描いている。
 左手に茶店を大きく置き、店先の賑わう様子や、街道を行き交う人々
の姿を、後方には藍色に霞む琵琶湖を、その奥には薄墨色で比叡山を描
いている。



 石部宿西端に再現された田楽茶屋では有るが、広重が画いた「目川ノ
里」の「目川」は、石部宿よりは更に二里以上も西に離れた地域である。
 ここには「上り下り立場(休憩場所)」が有り、菜飯と田楽が名物で、
「伊勢屋」という茶店があったそうだ。



 石部宿田楽茶屋の前をそのまま西に進めば、東見附近くの「吉姫神社」
とは男神(下社)・女神(上社)対の関係にあたる「吉御子(よしみこ)
神社」が鎮座している。
東海道はそこには向かわず、ここで右に直角に曲がる。



 暫く行くと左側に「谷口長英堂」という和菓子屋が有った。
大体どこの宿場でも、街道筋に創業百何十年という、老舗の和菓子屋が
一軒や二軒は残されているもので、ようやくここに来て街道歩きの楽し
みの一つに出会う事が出来た。



 創業以来100年以上、今は四代目が切り盛りする店だ。
代表的な菓子は太鼓の形をした最中「石部太鼓」だ。
甘さを抑えたさっぱりとした粒餡がぎっちり詰まっている。
他にも「いしべえどん」という蕎麦饅頭もある。



 定番は栗、桃、蜜柑、抹茶、珈琲、塩豆等と白餡を包んだ「大福」だ。
その中でも、季節限定毎年11月から販売される九州産のイチゴを白餡で
包んだイチゴ大福が特に地元で評判らしく、30年以上前から愛され続け
ているという。(続)





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