ロード・マーシャル時事報告場

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イーオン・フラックス

2006-11-01 03:23:45 | 映画感想
均質的理想未来より変革的直情現実(ネタバレ的挨拶

というわけで以前から注目していた映画、「イーオン・フラックス」を観た。
まあ、話は、

1.近未来、自由を奪われ支配を享受している人々の中に、反乱分子がそこらへん。
2.敵のボスと色恋沙汰で過去の記憶がそこらへん。
3.最後はやっぱり生命としての人間が自然で未知な自由がハッピーエンドでそこらへん。

というような感じである。要はロード・マーシャル様が理想とする世界を、変異分子が覆して万歳な映画であえる。
ちなみに実際の映画については、ここよりもずっとましなところの映画感想を参考とするがよい。ロード・マーシャル様は忙しいのだ。

個人的につい最近見たせいもあって、映画「リベリオン」を強く意識した。

さて、このようなタイプの映画では「決まりきったレールをただ順調に走る安定を享受した人生」よりも「自分たちの意思で切り開く未知で一度きりの“素晴らしい”本当の人生」の方がよいと、判を押したように反抗期の中学生みたく言っているわけであるが、「己の手で未知の未来へ向かう一回勝負の素晴らしい人生」とは、本当に“素晴らしい”ものなのであろうか。なにかちょっと大事なものを忘れてはいまいか。
このような人生が素晴らしいというのは、恋人がどうとかハラハラドキドキ夢と希望と目標ありきの大海原に意気揚々ドラマ人生を送っている人のみである。現実に目を向けて見ると、そんなのよりも安定確定的未来の方がはるかによさそうな人がいくつか見られる。特に現在の我々の状況においては、むしろ安定を好む傾向のほうがよさそうな按配である。そこらへんのマイノリティーはどうするのか。

人は誰でも幸せになる権利を持っている

難しいのはその享受
難しいのはその履行
難しいのはその妥協


難しいのはその確保
難しいのはその稼動
難しいのはその効率


今日も今日とてウエスタンプロット失敗である。

今最もほしいのは安定した順調な未来である。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (なおたろ)
2006-11-01 17:15:04
思春期反抗期的中学生ウケた(笑)
Unknown (偉大なるロード・マーシャル様)
2006-11-02 02:29:32
なぜか判を押したように主人公たちが強く主張するものであるが、現状との照らし合わせで安定を望む人も相当数いるのではないだろうか。現状に満足しているヒトへの配慮が必要であり、そういった者への意見がこれまた反抗期の中学生である。

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