スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

小橋建太復帰戦&一般性と個別性

2007-12-15 19:00:23 | NOAH
 小橋建太選手の復帰戦は,予定通りに2日の日本武道館大会のメーンイベントとして行われました。秋山選手の挑発で先発出場し,最後,高山選手が場外に落とされている間に,秋山選手のエクスプロイダーから三沢選手のランニングエルボー,さらにエメラルドフロウジョン,そして秋山選手に抱えられ三沢選手の雪崩式エメラルドフロウジョンにスリーカウントを奪われる間での27分以上,しっかりとプロレスラーとして戦い抜いてくれました。マシンガンチョップやハーフネルソンスープレックス,ラリアットやムーンサルトプレスといった,絶対王者の時代によく出していた技も,問題なく繰り出していました。
 僕は格闘技はテレビで放映されていれば見ることもありますが,とくにどうと思うところはありません。自分自身で,心の渇いたすれっからしの人間であると自覚していますが,なぜかプロレスだけは心の琴線に触れることがあります。とくにNOAHの場合には。この試合は残念ながらテレビ観戦となりましたが,胸を打たれるものがありました。試合内容が素晴らしかったかどうかはまた別の話かもしれませんが,社会的影響もあり,プロレス大賞のベストバウトに選出されています。
 僕などからすればもう十分という気持ちもあるのですが,試合翌日の検査の結果が良好だったということもあり,小橋選手にとってはこれからが始まりなのでそうです。新年のシリーズでは,1月11日の高知大会と13日の博多大会にスポット参戦することが決定しています。

 明日は伊東記念の2日目優秀のいで湯賞があります。並びは僕の想定で,岡部ー斎藤の北日本,石橋ー新田ー飯田の南関東,志智ー浜口の岐阜で,稲垣が残るのでそこに藤原。あくまでも僕の想定なのでご注意ください。

 第三部定理五六に関係するようなスピノザの感情論の話はこれで終りにし,ここでこの定理そのものに話題を戻します。もちろんこれは定理ですので,本当は証明されるべき事柄なのですが,ここではそれについては割愛します。というのは,この定理は第二部定理一七を軸に証明されるのですが,その証明の手続きが少しばかり煩雑な上,その手続き自体の内容が,感情論そのものには直接的に関与していないと思われるからです。もしも証明そのものに関心があるという場合には,『エチカ』の該当部分をお読みになってください。
 しかしこの定理は,これ以前のテーマで扱ってきた主にふたつの事柄に大いに関係していると僕は考えています。そこでここでは,そうした事柄との関連を説明しておきます。
 まずひとつは,スピノザの哲学における事物の一般性と特殊性,あるいは一般性と個別性の考え方です。スピノザは,事物というのは一般的に概念されればされるほど,その内容はより多くの混乱した内容を含み,逆に個別的なものとして概念されるほど,その内容がより明瞭判然と認識されると考えています。したがって,たとえば愛一般という認識と,AさんのXに対する愛という認識では,前者の方がより混乱していて,後者の方がより確実な認識ということになります。したがって各々の愛は,愛一般という仕方でなく,この愛,あの愛というような仕方で,具体的に認識されるべきであるということが,ここから出てくると思います。そしてこのことは,愛に限らずすべての感情について同様に妥当するものと考えていいでしょう。よってこの考え方からしても,スピノザの哲学にあっては,この定理五六の内容は保持されるべきものといえるのではないかと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする