スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京大賞典&第三部定理七の意味

2007-12-29 20:12:16 | 地方競馬
 競馬の一年を締め括る大レースといえば第53回東京大賞典です。
 逃げたのはシーキングザダイヤ。これをベルモントストームが追い,外にフリオーソ,内にトップサバトンで,ヴァーミリアンはその後ろ。前半の1000メートルは61秒6。不良馬場でのレースとなったことを考えれば,スローペースといっていいかもしれません。道中での動きもなかったので,前にいった馬には楽なレースだったと思います。
 3コーナーを過ぎたところからフリオーソが外を進出。直線の入口ではシーキングザダイヤを交わして先頭に。しかしこれをマークするように上がってきたヴァーミリアンの手応えも楽。直線ではあっさりとフリオーソを交わしさって,4馬身の差をつける快勝となりました。2着にフリオーソ。脚質的に後ろからのレースとなったメイショウトウコンが,さらに5馬身離されたものの3着を確保。きわめて順当な決着となりました。
 優勝したヴァーミリアンは前々走のJBCクラシック,前走のジャパンカップダートに続いて3連勝で大レース4勝目。武豊騎手,栗東の石坂正調教師もジャパンカップダート以来の大レース優勝。馬名の意味は朱色。父はエルコンドルパサー。母系はスカーレットインクの一族。現役ダート最強馬らしい大きく差をつけての圧勝。地方の不良馬場を問題なく克服したのはひとつの成果で,来年以降もこの勢いはまだ続いていきそうです。

 明日は立川でいよいよ競輪グランプリ。北日本が分かれての並びで,佐藤には有坂,山崎に伏見で,飯嶋はここ追走。手島ー兵藤の群馬で,小嶋には渡辺。僕は伏見選手。

 大井では東京シンデレラマイル。斤量差が気にはなりますが,パフオペディラム◎とベルモントノーヴァ○。トキノミスオース▲,オリビアフォンテン△,エンタノメガミ△で。

 それでは第三部定理七を,人間に妥当する定理Propositioと考えた場合のここでの意味を,もう少し詳しく検討しておくことにします。
 まず,人間が自己の有に固執するin suo esse perseverare conatur,ということについては,自身の存在existentiaを維持するというように理解します。いい換えれば,人間は自分自身の実在性realitasを維持しあるいはその低下を防ぐということになります。なお,第二部定義六により,『エチカ』においては事物の実在性と完全性perfectioは同一ですので、これは自身の完全性を維持するといっても同じことです。
 次に,固執する努力ということについては,これを意図的なものとは理解しません。むしろ自身の実在性あるいは完全性を維持しようとすることは,人間自身が本性的に有しているような傾向であると考えます。また,この努力というのはこのように理解しなければならないものであると僕は考えています。
 最後に,現実的本性actualem essentiamですが,これはいわゆる人間の本性humana natura,natura humanaとは異なります。もっともそれは,第三部定理七が,実際には人間だけではなく,すべてのものに妥当であるということから明らかであるといえるでしょう。そこでこれは,人間が個物res singularisとして現実的に存在する場合に備わっている性質と考えます。というか,個物が現実的に存在するといわれる場合に,すべての個物に備わっている傾向というように理解するわけです。
 したがって,全体的には次のような意味になります。もしも人間が個物として自然のうちに実在する場合には,どんな人間も,自身の実在性あるいは完全性を維持する傾向を有する。
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