日本は、相変わらず〔エネルギー消費の増加を伴う〕経済成長路線に向かう?

2006年09月02日 | 持続可能な社会

 今日の朝日新聞朝刊に安倍晋三氏の総裁選立候補にともなう政権公約「美しい国、日本」の要旨が掲載されていました。

 いろいろなことが語られていましたが、そこでは、相変わらずの、「成長なくして日本の未来なし」、「イノベーションによる経済成長」という路線と、かなり後のほうで――それとは原理的に矛盾すると私には思える――「地球環境問題の重点的取り組み」という建前があげられていました。

 もちろん、スウェーデンのように、エネルギー消費量の上限を押さえるという目標をはっきり掲げた上で、新しい「知識産業」を発展させることによって、福祉を支えうるだけの経済を維持し、しかも環境が「持続可能な」レベルまで回復するよう配慮するという、きわめて賢明な政策はありうるようですから、そういうことならとてもうれしいのですが、そういうことではなく、おそらくまちがいなく、いっそうの原子力発電の推進などによる「エネルギーの安全保障」を考えているのでしょう。

 原発に関していえば、核廃棄物の問題、放射能汚染の問題、やがて老朽化した時の廃炉の問題、それから廃熱・熱汚染という問題をどうするつもりでしょう。

 イノベーション(技術革新)で、「そのうちなんとかなる」と考えているのでしょうね。

 しかし、核廃棄物の処理法も廃炉の技術もまだ完全に確立してはいないようですし、中でもいったん放出され蓄積されていく放射能を回収する技術がそのうち=近い将来開発されるとはあまり期待できませんし、まして地球の大気圏規模に及ぶ熱汚染を処理する方法(地球規模の空調設備?)がいつかは開発されるなど、私には想像できません。

 安倍氏以外の人が首相になっても、この路線に関しては変わらないんでしょうね。

 ……というわけで、とても残念ながら、当面、日本の政治路線は私たちの望む方向に変わりそうにありませんが、日本と世界の環境――ということはつまり私たちの子どもや孫たち、次の世代の――未来を考えると、多少手間暇がかかっても、どうしても変える必要があると思うのですが。

 みなさんは、どうお考えですか? ぜひ、意見を聞かせてください。




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コメント (1)
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