Sightsong

自縄自縛日記

エヴァン・パーカー+ジョン・エドワーズ+クリス・コルサーノ『The Hurrah』

2016-05-11 22:20:13 | アヴァンギャルド・ジャズ

エヴァン・パーカー+ジョン・エドワーズ+クリス・コルサーノ『The Hurrah』(OTOROKU、2014年)を聴く。500枚限定LP、しかも最初の100枚ということで、アートワークを担当したデニス・タイファスによるリトグラフが付いていた。

Evan Parker (ts)
John Edwards (b)
Chris Corsano (ds)

エヴァン・パーカーはテナーのみを吹いている。ソプラノとの差別化を図らなかったためなのか、断片的で息継ぎの多いソロではなく、より連続的なソロを取っているように聴こえる。かつてのブースト力は無いのだが、その分、内に籠るような音を持続する展開があって、どう聴いても魅せられる。

ここでは、クリス・コルサーノのドラムスが、見事にエヴァンの創り出す世界と拮抗する力を提示してみせている。キレキレの高速パッセージはエヴァンのトリルと対峙しているし、一音一音の貫通力には圧倒される。ベルが鳴る音が骨伝導のように届くのである。

●エヴァン・パーカー
エヴァン・パーカー@稲毛Candy(2016年)
エヴァン・パーカー+高橋悠治@ホール・エッグファーム(2016年)
エヴァン・パーカー@スーパーデラックス(2016年)
エヴァン・パーカー、イクエ・モリ、シルヴィー・クルボアジェ、マーク・フェルドマン@Roulette(2015年)
Rocket Science変形版@The Stone(2015年)
エヴァン・パーカー US Electro-Acoustic Ensemble@The Stone(2015年)
エヴァン・パーカー+土取利行+ウィリアム・パーカー(超フリージャズコンサートツアー)@草月ホール(2015年)
エヴァン・パーカー ElectroAcoustic Septet『Seven』(2014年)
ジョン・エスクリート『Sound, Space and Structures』(2013年)
『Rocket Science』(2012年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Soldier of the Road』(2011年)
ブッチ・モリス『Possible Universe / Conduction 192』(2010年)
エヴァン・パーカー+オッキュン・リー+ピーター・エヴァンス『The Bleeding Edge』(2010年)
ハン・ベニンク『Hazentijd』(2009年)
アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ『ライヴ・イン・ベルリン』(2008年)
シュリッペンバッハ・トリオ『Gold is Where You Find It』(2008年)
エヴァン・パーカー+ネッド・ローゼンバーグ『Monkey Puzzle』(1997年)
エヴァン・パーカー+吉沢元治『Two Chaps』(1996年)
ペーター・コヴァルトのソロ、デュオ(1981-98年)
スティーヴ・レイシー+エヴァン・パーカー『Chirps』(1985年)
エヴァン・パーカー『残像』(1982年)
シュリッペンバッハ・トリオ『Detto Fra Di Noi / Live in Pisa 1981』(1981年)
シュリッペンバッハ・トリオ『First Recordings』(1972年)

●クリス・コルサーノ
クリス・コルサーノ、石橋英子+ダーリン・グレイ@Lady Jane(2015年)
メテ・ラスムセン+クリス・コルサーノ『All the Ghosts at Once』(2013年)
ネイト・ウーリー『Seven Storey Mountain III and IV』(2011、13年)
ロドリゴ・アマド『This Is Our Language』(2012年)


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