MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

姐極道 菩薩の龍子

2020-08-29 22:58:36 | Vシネマ
今月のオールインの旧作リリースは
先に書いた「権力の階段 ~総理への道~」のリリース記念でしょうか
夏山静香プロデュースのシネマパラダイスが2000年に製作した
島田陽子さん主演の極道映画
ってこの当時借金まみれだった島田陽子さんはお名前が島田楊子になっていたんですね
長らく廃盤になっていて、見るに見られない幻の作品になっていた作品
完全に任侠色の強い作品になっていましたし
この当時の作品ということで4:3比のスタンダード作品を
トリミングしてかなりでっかいスクリーンサイズになっているんですね
 
葵組の後妻で組長夫人に収まった龍子、今日は前組長夫人の命日ということで
葵組長さんと一緒にお墓参り
なんと前妻の墓参りを厭うと思われていたんですが
組長と幼なじみの寺の破戒坊主である山本昌平に言わせると、月命日に毎回来てると言うことで
何せ20年も前の作品ですから、坊主に山本昌平だし、葵組長に高松英郎さんと言ったキャスティングです
 
実は葵組は、葵の元を離れた黒崎組が葵のシマを狙っていたのである
そんな中、碁会所に向かった葵組長は碁会所希ビルの駐車場で暗殺されてしまうんですね
どこかのビルを借りての撮影
血糊を使うと言うことで、なんでしょうか高松英郎さんが撃たれた場所にはビニールシートがひかれたまんまでの撮影してるんですね
床のリノリュームについた血糊って落ちませんものね
でもこの青いシートは目立ちすぎですよね

葵組組長夫人龍子は、夫が無視の息で息子に跡を継がせてくれと言って息を引き取るその息子になんと、まだまだ若くて図体はでっかいが、体は細い本宮泰風さん
前妻さんの息子であるんですが、よくわかんないんですが龍子とは、何かいわく所以があるようで・・・
オヤジ希仇を取らねば渡世はできぬと言う若頭たちを抑えて組長の意思を伝え
若が帰ってくるまで組長代理を務める龍子の姿を見せてくれているんですが
一応島田陽子さんですからそれなりに演技で姐さんを見せてくれてはいるんですが
何故か貫禄不足は否めないので
抑えになんと龍子の兄として安岡力也さんが貫禄を見せてくれてます
 
父親の死を知った泰風さんは帰ってきたものの
未だ踏ん切りがつかないご様子
なぜか突然島田さんとの濡れ場があって組を継ぐ
やっぱ二人になんかあったらしいとここでもそう思えるんですが
濡れ場で踏ん切りが付いたのか、初めて“おふくろ”って呼ぶんですね
 
これで島田さんは横車通して来ていた黒崎組になんと安岡さんと殴り込み
別口で泰風さんも黒崎組に・・・って展開
この三人無傷でお仕事成し遂げるんですが
ここで誰か一人死んで欲しかったなぁ
此の時代一本の尺は80分もあるんですね
 
2000年製作、日本Vシネマ、シネマパラダイス作品
関根和美脚本・監督作品
出演:島田楊子、本宮泰風、安岡力也、山本昌平、高橋和興、高松英郎
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スウィング・キッズ

2020-08-29 19:35:10 | 韓国映画
やっぱり一筋縄では終わらない韓国映画
ここんとこ韓国映画にハマって、一応リリースされるものはほとんど見るようにしてるんです
ですからこの映画も1951年、朝鮮戦争中の韓国軍の巨済捕虜収容所
映画のオープニングで当時の状況が簡潔に語られるので、朝鮮戦争の予備知識のない人でも十分に楽しめるようになってます。
そう韓国の捕虜収容所で北朝鮮軍の捕虜たちによるダンスパフォーマンスで
いわゆる自由主義国のタップダンスを紆余曲折の末に
捕虜兵たちがタップにハマってスウイングして終わる作品だと
思って見終わったらとんでもない、全く予想外の終わり方だった・・・
 
捕虜収容所っても中国人持田いるんですね、そりゃ中国が突然北朝鮮に加担してきたことで韓国軍は朝鮮半島の南端まで追い込まれ
米軍が韓国に加担せねば、韓半島は共産主義国になっていたことでしょう
そして捕虜兵の本分は、軍事力を捕虜たちのために戦力を割かせることが捕虜となった兵隊に課せられた使命なわけで・・・
 
捕虜がその本分を発揮して巨済捕虜収容所で捕虜たちが暴動を起こして
大量の捕虜死傷者をだしてしまい、
この収容所を改革するために新任してきた米軍の所長は、部下で捕虜収容所を守備する下士官に黒人のブロードウェイタップダンサーがいたことから
対外的なイメージアップのために捕虜たちによるダンスチームの結成を思いつく
 
オーディションに集まってきたのもうクズばかりな捕虜たちで
通訳もいい加減でもう最初から下士官ジャクソンは、完全にサジを投げていたとこに
太っちょの自称栄養失調の中国人があらわれてはかなりの身体能力を表す
さらに行方不明になった妻を捜す民間人捕虜のカン・ビョンサム、
捕虜というか守備兵専門なのかいわゆる地元の娼婦で4ヵ国語を操るパンネが
ジャクソンに1日1ドルで無認可通訳兼ダンサーとして申し出てくる
 
さらにジャクソンに目を付けられた収容所で一番のトラブルメイカーのロ・ギスもジャクソンにダンス勝負を挑んで加入してんだか、してないのか
なんとか曲がりなりにも寄せ集めのダンスチームとして出発していくものの
寄せ集めですからもうジャクソン含めてトラブル続きです
 
ジャクソンからして、所長に無理やり命令されて仕方なく始めたことだし
ロ・ギスは北朝鮮の社会主義体制を具現化した英雄だったりで
“アメリカのダンスなんか踊れるか”と反発している
そんなチームの人間をメンバーたちのバラバラな個性的なキャラを生かしながらユーモアたっぷりに描いていくとこは、普通のこう言った作品に見られる王道のプロットなんですが
 
本作は言うまでもなくダンス・ムービーなのであるのですが
それだけでは終わらずに
新たに収監されてくる捕虜を連絡係として
実は収容所内に過激なリーダーが隠れていて
米軍2一矢を報いようと色々所内で暴動を起こしていくのである
 
実に意外な人物が収容所の捕虜たちを統率しており
このダンスチームのロ・ギスにダンス披露後に所長暗殺を命じるのであった
ってことで、一転ダンスムービーからの違った緊張感が生じてくると言う二重のプロットが韓国映画らしい
迫力のダンスシーンの後に来る違った緊張感が実際には思わぬ方向性を見せるのもの・・・
そこは韓国映画。なんと予想外以上の終わらせ方だったなぁ
これ以上はかけないんですが、まさかのバッドエンドを突きつけて来るのは韓国映画ですねぇ
 
劇中ではイデオロギーや国籍、人種(ジャクソンは黒人で軍隊内でも差別されている)などの対立をしっかりと描いてきて
その対立の際たる愚かさが朝鮮戦争であることを明確に提示したのが
衝撃の結末といえるだろう
個人的にはジャクソンが一人収容所を去っていくシーンで終わった方が良かったような気がするが
映画はさらに蛇足的なシーンを入れているんですが
 
長尺の映画はあまり好きではありませんが、2時間13分十分に見応えのある作品だった
 
2018年製作、韓国映画(日本公開作品)
カン・ヒョンチョル脚本・監督作品
出演:ド・ギョンス(D.O.)、ジャレッド・グライムス、パク・ヘス、オ・ジョンセ、キム・ミンホ、ロス・ケトル、A.J. シモンズ、ソン・ジェリョン、イ・ギュソン、イ・ダウィ
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