名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋研究(466);四間飛車に玉頭位取り

2017-03-22 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年5月、土佐浩司先生と第20期王位戦です。


大山先生の四間飛車、土佐先生は引き角にも見えますが

大山先生が早く45歩~44銀とするのは、引き角棒銀を苦手にしているからかも。

土佐先生は48飛と受けて(55歩から棒銀の攻め筋)指すのは

75歩が遅いので違和感がありましたが、玉頭位取りの定跡化された手順です。

44銀から石田流を目指すのはあまり見ませんが、こうなれば3筋の歩交換を許すしかありません。

土佐先生が少し間違ったようです。(86歩は後回しで、25歩から28飛を見せておくべきだった。)

5筋の歩も交換して石田流完成。土佐先生は普通は65歩から交換しておくくらい。

86角~77角と手待ちをして

さらに16歩と待って、74歩に65歩。これが狙いでした。

と言ってもわかりにくいです。55角と出る狙いなのですが、73歩と受けられたら無効。

なのでさらに待って、74歩に55角です。73桂に64歩~74銀が予定。64歩に54金74銀64銀でどうするのかな、と考えていたら

92玉から73金で受けてしまいました。95歩同歩が入っていれば、という局面ですが。

銀が退却するようでは失敗です。角を追われて歩切れ。

攻めるのが1筋では後手玉から遠いです。

大山先生は銀をさばいたのですが、本来はよい手ではないはず。76銀~65銀ならまだ長いです。

土佐先生は失敗を認めてしまったら粘るタイプではないです。どうやって形を作るかだけ。76歩から5筋の歩を伸ばし

12と。大山先生はそろそろだと桂を跳ね

飛車を成ります。土佐先生は55馬から

75歩の形作り。大山先生は86桂から56歩で寄せています。

投了図。

土佐先生らしさが見られた将棋でした。攻めが決まる筋にほれ込んでしまい、無理なことをしてでもやり遂げたかったのです。残念ながら不発。
大山先生の無理のない指し方(75銀は勧めませんが)をなぞっておきましょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:土佐浩司4段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 6八銀(79)
16 4三銀(32)
17 7七銀(68)
18 4五歩(44)
19 5七銀(48)
20 4四銀(43)
21 5八金(49)
22 5四歩(53)
23 4八飛(28)
24 5二金(41)
25 6六歩(67)
26 6四歩(63)
27 7五歩(76)
28 8二玉(72)
29 7六銀(77)
30 6三金(52)
31 6七金(58)
32 7二銀(71)
33 8六歩(87)
34 3五歩(34)
35 2五歩(26)
36 3二飛(42)
37 2八飛(48)
38 3六歩(35)
39 同 歩(37)
40 同 飛(32)
41 3七歩打
42 3四飛(36)
43 8五歩(86)
44 5五歩(54)
45 同 歩(56)
46 同 銀(44)
47 5六歩打
48 4四銀(55)
49 7七角(88)
50 1四歩(13)
51 8八玉(78)
52 1三角(22)
53 7八金(69)
54 3三桂(21)
55 8六角(77)
56 5三銀(44)
57 7七角(86)
58 3五飛(34)
59 1六歩(17)
60 7四歩(73)
61 6五歩(66)
62 7五歩(74)
63 同 銀(76)
64 6五歩(64)
65 2四歩(25)
66 同 歩(23)
67 1五歩(16)
68 7四歩打
69 5五角(77)
70 9二玉(82)
71 6四歩打
72 7三金(63)
73 8六銀(75)
74 6四銀(53)
75 7七角(55)
76 3四飛(35)
77 9五歩(96)
78 同 歩(94)
79 1四歩(15)
80 3一角(13)
81 1三歩成(14)
82 7五銀(64)
83 同 銀(86)
84 同 角(31)
85 7六歩打
86 5三角(75)
87 5五歩(56)
88 8二玉(92)
89 5四歩(55)
90 7一角(53)
91 1二と(13)
92 2五桂(33)
93 1一角成(77)
94 3七桂成(25)
95 同 桂(29)
96 同 飛成(34)
97 5五馬(11)
98 2八龍(37)
99 同 馬(55)
100 8六桂打
101 6八金(78)
102 5六歩打
103 7五歩(76)
104 5七歩成(56)
105 7四歩(75)
106 6七と(57)
107 7三歩成(74)
108 同 桂(81)
109 投了
まで108手で後手の勝ち



コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 20170322今日の一手(その481... | トップ | 大山将棋研究(467);四間飛... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

大山将棋研究」カテゴリの最新記事