名南将棋大会ブログ 名古屋

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20161210今日の一手<その430>; 相手が穴熊だと違った感覚が求められる

2016-12-10 | 今日の一手
20161210今日の一手

11月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

77桂と跳ねるちょっと変わった角換わりなのですが、大学生のころ開発して、時々思い出したように指しています。85の歩を取って73の角を82に引かせたところです。
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得です。後手に持ち歩がないのでカウントします。少し駒得ですね。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は85桂は数えないで46角1枚。
後手の攻め駒はありません。

総合すれば互角です。

☆ 大局観として
1歩得ですが駒得で持久戦という方針でというわけにはいきにくい、それは得した筋の歩を突きだしていくのが本筋なのですが、85の桂が邪魔をしているからです。こういう状態を桂馬の高跳び歩の餌食というわけです。後手が1歩持てば84歩で死にます。
では85桂は悪手かといえばそうでもなく、(角は84にかわすのだと思っていたのですが)後手は1歩手に入れるのが簡単ではないからです。73桂とぶつけて桂馬の交換食らいになるものだと思っていました。でも後手には65歩で戦闘開始できますね。対局中はその筋がすっぽり読みぬけていたのですが、本来は怖い筋ではありません。
でも後手玉は穴熊なのです。相居飛車の穴熊は堅いというよりは遠いのです。穴熊を攻める筋には困らないことが多いのですが、一方的に攻められると受けにくいことが多いので、攻め筋を作っておくことが大事です。先攻しておくか、少し駒をもらった時に軽く反撃しておくか、がいいのでしょう。受けきりを狙って勝つのは(受けきれれば楽しいですが)大変です。


△ 69銀の筋もあるので58の金を寄せたいのですが、68金右65歩

というのは疑問手ではないけれど、やや思わしくない展開でしょう。角交換になると角を打たれる隙が多くなります。玉の堅さの差があり、85桂も負担です。(これが嫌だったので右金を動かしにくく、手に困って85桂と跳ねたということもあります。でも実戦と比べて得になる変化もあります。)


△ 実戦では77銀と上がって

自然な手で悪くないと思っていたのです。(75歩同歩72飛に備えたという意味もあります。)
65歩に少し驚き、82角成同飛64角

85飛91角成73角同馬同桂86香

これで飛車を殺せます。だから悪いということもないのですが、66歩85香同飛66銀65歩

自然に駒を取って、ここで思わしくないことに気が付きました。後手の攻め駒は4枚以上、受けなければいけないところなので駒得は意味がありません。以下は81飛から桂を取って受けるのですが、形勢は回復しませんでした。

途中飛車を取ったのが悪く、64角

としておけばまあまあでした。

また、64角を急がずに86歩

もありました。これで64角を狙い、後手は右金が寄っているのでその角を防ぐには64角しかなくて47金

として、64角が窮屈です。66歩は怖いですが、65歩55角同銀同銀56歩

でどうにか受かっています。これなら少し良かった、という感想戦をしました。


△ 最初に86歩でもよく

65歩82角成同飛64角

は反撃が1手速いですね。

後手としては73桂

で桂馬を交換するか(こちらから取るか取らせるかがわからない)

75歩同歩72飛

とするか。(この後でやりますが15歩が有力)
どちらも先手が悪くはありません。


○ 検討していてなかなか思い浮かばなかったのですが、15歩

はこの図を見るとすぐに好手だとわかる手です。1歩持ったので端を攻められます。
15同歩に25桂と跳ねておきます。

これで65歩なら82角成同飛13歩同桂同桂成同銀

15香14歩46角85飛14香同銀13歩

というような強引な攻めでも成立しそうです。後手の応手もいろいろあるのですが角交換の筋は怖くないです。

84歩で攻めてみろというほうが嫌なのですが、13歩

13同銀とする人もいないでしょうから(83銀もあるし)、13同桂は15香25桂13歩

でいいですね。

13同香に

同桂成同銀同角成同桂15香

後手が2歩持っていれば14歩同香12歩なのですが、1歩しかないので受けにくいです。22玉14歩12歩83香

という筋もあります。攻め駒3枚ですが穴熊なので端は急所です。

15歩の時にすぐに65歩は

実戦と同じように82角成同飛64角85飛91角成73角同馬同桂で46角

これで端を狙えばいいでしょう。


× 35歩同歩15歩同歩25桂

と3筋も絡めるのもないことはないですが、端が攻めにくくなっているので3筋を攻める狙いで、後手の金銀3枚が利いている地点ですから難しいです。


× 他には47金で

角交換に備えたものですが、65歩同歩46角同金65銀

と攻められたらつぶれます。

65歩に82角成同飛

この時に86歩は59角があります。64角85飛91角成66歩(73角は利かない)86香

馬が残ったまま飛車を殺せます。でも65飛同銀同銀61飛76銀66飛成

普通ならこれで先手十分なのですが、75銀61竜66桂

上から重く攻められて、寄せ合いにならないので負けます。

他には47金に75歩同歩72飛

と薄くなった7筋をいじられるのも嫌です。


△ 最後は55銀

と元気に攻めてみます。55同銀同角54歩22角成

これは矢倉の形ならやりにくい手ですが、穴熊の銀なので十分指せます。割打ちで薄くして44歩から飛車を使えば勝てそう。

55銀には65歩54銀46角同飛54歩

でしょうか。51銀55角47飛69銀68金右78銀成同金52飛42銀成同飛

長く進めましたが、角と銀を総交換して、互いに割打ちです。先手番なので悪くはないのですが、まだ玉の堅さが劣るのでやや指しにくいか。


問題図の前で考えて、85桂82角15歩で十分指せる、と気が付いたら良かったのですが、15歩がどう見ても本筋です。15歩同歩25桂というのが、1歩渡しただけでかなりの圧力になる(3枚の攻めになる)のです。左の方ばかり見ていました。
相居飛車の穴熊には玉頭に手を付けておくというのは実戦的な心得です。

じっとしているなら77銀か86歩か68金右か。77銀は玉から離れるのであまり良い手ではなかったかもしれません。角打ちの隙は大丈夫だと読んで68金右なら強かったかなあ、と思います。後で必要になりそうなので86歩も十分考えられました。

相手が穴熊だと違った感覚が求められるということはあるのです。少し無理に見えても穴熊を薄くすればよし、ということもあります。駒得で受けているから十分だ、と思っていたら相手の攻め駒が4枚になって受けきれなかった、ということもよくあります。そういう感覚を磨かねばならない時代なのでしょう。









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