名南将棋大会ブログ 名古屋

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20170326今日の一手(その483);俗手の好手

2017-03-26 | 今日の一手
20170324今日の一手

2014年10月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答
仕掛けはこういう形で

実際には私が後手番です。33桂(77桂)の形の角換わり。30年くらい愛用しています。後手番ということもあり、通常は受け身になるのですが、欲張って6筋から攻める形を作ってしまいました。ここでは作戦勝ちのはず。
24角同角同銀65歩同歩同桂同銀64歩と進んで問題図。

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度。どちらもかなり薄いです。
先手の攻め駒は65銀と持ち駒角桂で3枚。68飛も加えてよさそうで、ほぼ4枚です。
後手の攻め駒は持ち駒角桂で2枚。

総合すれば先手ややよしです。

☆ 大局観として
攻め駒が4枚ありますから攻めて戦果を得たいところです。とりあえず銀取りですから、出るか引くか取らせるか、という選択です。


× 取れるのですから、64同銀が自然です。

でも64同銀同飛46角

が攻防です。57角成が王手になるのが痛いですね。71銀64角82銀不成

と飛車の取り合いで57角成を防げますが、銀を取られていても、47飛と打ち込まれても自信がありません。

67飛には55桂

ですし、自然に64同銀とはできないようです。(だから後手が64歩と打ったわけです。)


× 56銀と引けば81飛くらいか。

55角33角64角と強攻しても66桂

でだめです。

持久戦にするとこういう図

右辺だけみると十分なのですが、桂馬を交換しているので先手玉が薄いので損でしょう。作戦負けです。


○ 銀を動かせないので、実戦では55角と打ちました。

46から打つと35角と合わせられて同角同銀は損をしていると思います。なので55から打ちます。
33角に64銀

というのが予定で、55角同銀や64同銀同角は先手が得をしていると思います。

55角に72桂と受けられました。

これで難しいのです。11角成は65歩21馬81飛

12馬に11銀で馬が死にます。同馬同飛

という図は、角と桂香の2枚換えは少し駒損。とはいえ攻め駒が5枚あるので何とかなりそうなのですが、うまい手段が見つかりません。ここでは形勢互角ですが、先の見通しが悪いです。

戻って72桂に56桂でも54歩

と催促されて、64桂と取るのが何でもないので困っています。

冷静に56銀と引くのが正しく

今度は11角成が有効です。33銀には同角成同桂71銀

があります。

よって33桂と防いで65歩

とするのが本筋。86歩同歩同飛には64歩54銀63歩成

が決まります。55銀には同銀、63同銀には91角成で先手十分。

86歩は危険で、81飛64歩54銀

というのは先手が良さそうなのですが、46桂55銀同銀は64桂

と拠点の歩を払うのが好手。2枚換えでやや先手よしですが、まだ難しいです。

46角と引いて

35銀同角同歩63銀にも64桂

が好手になり、54銀成(62銀不成より優る)同歩64飛53銀

というのもやや先手よしですが、これからです。

ということで56銀と引けばまあまあだったのですが、実戦は64銀と強攻してしまいました。

でも64同桂同角同銀同飛にはやはり46角があり、67飛に56銀

は後手優勢です。

途中で気が付いて、64銀同桂に77銀と自重したら33角

と打たれ、64角同銀同飛55角打

で67飛に77角成以下つぶされました。

でも33角に同角成として

33同桂71角72飛62角成同飛73金61飛62歩

で銀を取ればまだ指しようはありました。

なお、55角には(72桂ではなくて)73角

と受けるのも有力で、強攻はできず、56銀から持久戦ねらい。角が46で安定すればやや先手が指しやすいです。
また、72桂ではなく52桂と受けるほうが後手としてはわずかに得なのだろうと思います。


○ 先ほどの変化、最後にも出てきましたが、71角と打つのが有力です。

こういうのはいかにも俗筋。持ち駒を使って駒損するのですからかなり指しにくいのです。(対局中は全く思いつきませんでした。)72飛62角成同飛に73金がさらに俗筋。61飛63金同飛64銀

と進むのは普通は駄目なのです。角と銀歩の交換ですが、飛車をどこに逃げたものか。61飛には53銀成

で飛車を取れます。

83飛と逃げたら73銀成

で取れば62飛成で王手飛車ですね。

62飛には63銀成82飛(92飛には83銀)73成銀

で飛車を成れば十分です。


× 他には55桂ですが

65歩63桂成同金に55角が狙い。でも64桂

がぴったりで、11角成よりも76桂のほうが痛いです。

途中65歩に71角としても

72飛62角成同飛73金61飛63桂成

は角金交換で成桂があるので駒損でもないですが、攻めが重いです。66桂から反撃されて後手のほうが良いでしょう。


☆ まとめ

自然な手は64同銀ですが、後手から反撃があるのでだめでした。

56銀と退却すると作戦負け。桂馬の交換が損になってしまいます。

よって55角が本筋。攻め駒を足して攻撃続行です。そこで72桂と我慢されたら56銀から65歩とするのが正しい手順でした。

俗手がうまくいくこともあり、71角から駒を剥がして64銀と突撃、というのがかなりの俗手の組み合わせですが、この場合はうまくいきます。こういうのは俗手の好手というのですが、読みの裏付けが必要です。

55桂も俗手ですが、これはうまくいきません。


また本手と俗手という話になりましたが、定義としては
盤上の駒を使うのが本手
持ち駒を使って相手の守備駒を剥がしていくのが俗手
としてよいでしょう。本手のほうは広い意味で使っていると思います。「正しい手」という意味が含まれているのでしょう。
(日本語としては俗の対義語は聖ですが、聖手とは言いませんね。本手の対義語で嘘手ということもありますが、これは正しくない手と言う意味でしょう。)

本手としては64同銀と盤上の駒を使います。でも飛車が動くと反撃を食らってしまうのです。
よって55角として、33角に64銀とするのが本手でした。
55角に72桂と我慢された時に、力をためられなかったのが敗因でした。





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