名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

第177回名南将棋大会(壱)速報

2017-09-16 | 名南将棋大会
今日は第177回名南将棋大会(壱)を行いました。結果速報です。

A級優勝
青木一さん


B級優勝
山口修生さん

森本理子さん


C級優勝
本郷聰弘さん




優勝おめでとうございます。
参加いただいた皆様ありがとうございました。

明日は(弐)R1600以下のほうを開催します。第4集会室は1階ですのでお間違え無く。
台風接近ですが、暴風警報などが出なければ問題なく開催します。

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大山将棋研究(644);相居飛車力戦(池田修一)

2017-09-16 | 大山将棋研究
☆昨日の復習

先手番勝浦先生の次の手は?

☆ 今日の棋譜20170916
昭和57年3月、池田修一先生と第23期王位戦です。池田先生は二度目の王位リーグ入りみたいです。エピソードは同郷の先崎先生の本で読むことができます。

大山先生の先手で、中央位取り中飛車か

と思ったら右銀が出てきて

こういう力戦になりました。若いころはこういうのが多かったはずですが、第3巻から並べているのでいつになることか。
形は後手のほうが整っています。

池田先生から仕掛けて

75歩に大山先生は57銀、相居飛車でもこういう大山流の金銀移動が見られます。

金銀の連結が切れてきて怖いのですが、角を転回して攻めをけん制します。

焦って74歩は66歩から攻められます。じっと銀を引いて攻めてきなさいというのです。84飛には63歩も嫌なので、池田先生は攻めるしかなく

駒をぶつけていきます。桂取りは受ける形がなくて

銀を打って攻めを継続します。

馬を作り合っても桂歩損ではやや苦しいです。桂を取り返し

竜を作らせても金を剥がしに行きます。

大山玉に詰めろがかかりました。どう受けますか?

大山先生は79桂で69金と使わせてから歩を払います。

54馬を同竜と取って両取り。これで寄せ合いです。

65銀と打たれれば41銀で返し

再び先手玉が詰めろ。でもここで54馬が詰めろ逃れの詰めろでした。

投了図。先に竜を切れば詰みだったみたいですが。

桂馬を取った73角成あたりでやや先手有利なのですが、その差はわずかです。最後はぴったり先手の勝ちなのですが、大山先生はどこで見切ったのでしょうね。
相居飛車の将棋でもなんとなく大山先生らしさが出ています。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山王将
後手:池田修一5段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 3四歩(33)
5 5五歩(56)
6 6二銀(71)
7 4八銀(39)
8 4二銀(31)
9 5七銀(48)
10 3二金(41)
11 5六銀(57)
12 8五歩(84)
13 7七角(88)
14 4一玉(51)
15 6六歩(67)
16 7四歩(73)
17 6八銀(79)
18 6四歩(63)
19 5七銀(68)
20 6三銀(62)
21 4六銀(57)
22 4四歩(43)
23 7八金(69)
24 5二金(61)
25 5八金(49)
26 9四歩(93)
27 2六歩(27)
28 4三金(52)
29 2五歩(26)
30 3三銀(42)
31 6九玉(59)
32 3一角(22)
33 3六歩(37)
34 4二角(31)
35 6七金(58)
36 3一玉(41)
37 1六歩(17)
38 2二玉(31)
39 6八角(77)
40 5四歩(53)
41 9六歩(97)
42 7三桂(81)
43 5四歩(55)
44 同 銀(63)
45 5五銀(46)
46 6三銀(54)
47 1五歩(16)
48 8一飛(82)
49 7九玉(69)
50 5四歩打
51 4六銀(55)
52 6五歩(64)
53 同 歩(66)
54 7五歩(74)
55 5七銀(46)
56 7六歩(75)
57 同 金(67)
58 6四歩打
59 5九角(68)
60 6五歩(64)
61 3七角(59)
62 6四銀(63)
63 6七銀(56)
64 7五歩打
65 7七金(76)
66 5五歩(54)
67 6八銀(57)
68 6六歩(65)
69 同 銀(67)
70 6五銀(64)
71 5五角(37)
72 7六歩(75)
73 6七金(77)
74 6六銀(65)
75 同 金(67)
76 8六歩(85)
77 同 歩(87)
78 7五銀打
79 同 金(66)
80 同 角(42)
81 7三角成(55)
82 3九角成(75)
83 5八飛(28)
84 2九馬(39)
85 5二飛成(58)
86 6六桂打
87 6七銀打
88 7八桂成(66)
89 同 玉(79)
90 4七馬(29)
91 5八歩打
92 8七歩打
93 同 玉(78)
94 6五馬(47)
95 7九桂打
96 6九金打
97 7六銀(67)
98 5四馬(65)
99 同 龍(52)
100 同 金(43)
101 6三角打
102 6八金(69)
103 8一角成(63)
104 6五銀打
105 4一銀打
106 4二金(32)
107 6二飛打
108 7八飛打
109 5四馬(81)
110 7六飛成(78)
111 9七玉(87)
112 3一銀打
113 3二金打
114 投了
まで113手で先手の勝ち

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20170916今日の一手(その571);不利な時には不自然な手も考える

2017-09-16 | 今日の一手

20170916今日の一手

7月16日の名南将棋大会から、JさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答
序盤は見ていないのですが

角換わりで先手の早繰り銀、後手は腰掛銀でしょう。早繰り銀を追い返せずにさばかせてしまったという図で、先手の大成功。ただしそこから優勢にもっていくのは難しいです。玉を移動しないで端攻めが決まれば楽勝なのですが。
ここから桂を跳ねて銀を打ち

角と銀を打ちあった

という図は全くの互角です。45銀と打ったのがおかしかったのでしょう。固めて待つか(66歩は突かないほうが良い)、端攻めか、という選択でした。
しばらく進んで

55銀左とぶつけたら66歩と打たれました。56角なら無難でしたが85角と逃げ、55銀33歩に22金とかわされたのが問題図。

☆形勢判断をします。
銀と歩歩の交換ですからこの図では駒損です。
玉の堅さはやや先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は28飛85角45桂で3枚。
後手の攻め駒は54角と持ち駒銀銀で3枚。82飛も加わりそうで4枚に近いです。

総合すれば後手有利です。

☆ 大局観として
33歩を取ってもらって桂馬を交換し、銀を取り返して形勢互角、というはずだったのですが33歩を取ってもらえませんでした。55の銀を取り返すと桂馬を取られて(持ち歩の関係はありますが)桂損です。3手前の85角は疑問だったようです。疑問手を重ねないことが大事で、1回ならまだ何とかなるものです。
まずは桂損でまずいか、という確認をします。まずければもっと強く攻める手を探さなければなりません。手段は限られるので探してみましょう。


× 実戦は55銀と取りました。当然45角

この角も好位置です。66銀33金左46歩54角65歩

と桂損でも辛抱したのです。が、後手は歩を入手したので完全に桂損です。玉の堅さだけは上回っていますが、後手の攻め駒はさらに増えました。以下の手順は省略しますが

銀を打って桂損を解消しようとしたのですが

飛を抑えきれずに攻められて

飛角もさばかれては大差です。


自然に指してもだめなので、強く攻める手を探します。
○ 53桂成

どうせ取られるのですから捨ててみます。53同金55銀45角

後手玉は金をもてば41金で詰みますね。ですから54銀打

というのが厳しい手になります。78角成同玉52金では王手飛車64角も見えますね。だから73桂74角を利かせて(角の取り合いはやや後手もち)、どちらかで取ることになりますが、54金同銀

で後手玉は詰めろです。78角成同玉33金に64角

42に合駒をしても41金から取ることができます。22玉には41角成、32玉には31金22玉41角成、と先手の攻めが続きます。これは先手有利です。

後手は角で銀を取るほうが良さそうで

54同銀同金63角打

が詰めろ。33金に54角成はやや先手よしというところです。


○ 他の候補は24歩で

これは手抜けません。24同歩同飛23歩34飛では44銀

銀を食い逃げされていますから、これでは厳しさが足りません。

24歩同歩に23歩

23同金に53桂成同金55銀45角32銀

というのが狙いでした。金二枚を上ずらせて銀を打ちこみます。
32同飛同歩成同玉51飛

52歩に同角成以下攻めが続きます。(まだ形勢は難しいですが)

32銀に22玉とかわせば41角成

これは受けなしです。

後手はどこかで変化するのですが55銀に角を取らせて辛抱

では54銀同金63角成で先手よし。

最初の23歩を無視して44銀

のほうが難しそうです。22歩成同玉32金同金同歩成同玉22歩

22同玉に41角成32銀というのは形勢互角でしょう。


× 他の候補は14歩ですが

取られて得かどうか、ということもありますし、44銀13歩成同桂14歩87銀

でも自信なしです。


☆ まとめ
形勢が悪くなると自然な手で勝てる、というわけにはいきません。じっと我慢してミスを期待するか、不自然な手でも敵陣に嫌味をつけて勝負するか。

実戦では自然な手で駒損になりました。戦力に差があるわけですから、長引けば苦しくなるのが道理です。主張できるのは先手玉の堅さだけでしたが、後手も攻め駒が多いので逆転のチャンス(攻め間違い)は起こりませんでした。

どうせ桂損するなら53桂成と敵陣を乱してしまえ、というところから手がないかと考えます。

金を入手できれば詰めろになる、と気が付けば54銀打です。
32銀と打ちこみたいと思えばもう少し工夫して、先に24歩同歩23歩を入れておきたい、とさかのぼって考えます。(ここで24歩は27銀か、24歩同歩23歩に33金か)

いずれにしても上の図を想定しているわけで、形勢が悪ければ読みの作業が必要になります。この図まで進めてみて、何もありませんでした、で負けることが多いと思います。(実際は手がある局面ですが、53桂成と捨てるのが不自然な手なので感覚では選びにくい。)

つまり読みが得意なタイプは、形勢不利になっても枝葉(やや不自然な手の変化)を考えることで逆転の筋を見つけられるかもしれません。
直感が得意なタイプは、序盤研究をしっかりやって、形勢不利にならないようにすることが大切なのだと思うのです。

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