さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

記録より大事なもの/中部の星/ヘビー級の過酷/天狗登場/30周年

2017-01-15 10:57:52 | 話題あれこれ



新年から、あれこれ試合も始まり、話題もあり、ということで、
ぼちぼち更新していきます。本年もよろしくお願いします。


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金曜日、ホールではチャールズ・ベラミーvs別府優樹戦、スプリットで引き分け。
動画を見ることが出来ました。




試合記事のとおり、1、2、5回は別府が山場を作るなど、思った以上の健闘。
チャーリー(やっぱ、この方がしっくり来ます)はダメージ甚大というわけではないにせよ、
それでも少し効いたときもあったか。

それでも要所で強打を返して、別府に後退を強いたものの、逃してしまい、判定へ。
引き分けは少し甘いかな、逆がいたのはちょっと意外かな、という印象のドロー。

内容としては、チャーリーもウェルターに落として、ちょっと厳しかったにせよ、
やはり別府優樹が思った以上に健闘し、若手としては力のあるところを見せた、という試合でした。

新人王獲得後、強い相手と対戦していないことを批判的に見られていた別府ですが、
私としては、そんなもの「カラスの勝手でしょ」の世界で、
30年前の選手が作った記録、数字に、今の若手選手のマッチメイクが影響されねばならないとは
これっぽっちも思わないんですが、今回、陣営は15戦目でこういう挑戦を行いました。

マッチメイクの難しさや、その意図を完全に理解して、語れるものではありませんが、
格下相手の試合から、一足飛びにこういう試合をするのは、心配な面もありました。
しかし結局は、別府の健闘が、そうした杞憂を、ひとまず無意味なものにしてくれたと思います。

当然、あれこれ不備な面も見えましたが、その馬力、体力はなかなかのもの。
後半はスタミナと耐久力に不足が見え、苦しい展開が続いた時も、動いて凌ぎ、
強豪チャーリーと8回を闘い抜いたのは、現段階では立派、と称えていいでしょう。


同時に「たった」15試合で、若手に対し、性急に大きな試合を闘えと求めることの是非も、
考えさせられる試合でした。
何度か過去に書きましたが、もう誰も彼もが「浜田に倣え」というのは止めにした方が良いでしょうね。
選手のキャリアは、結局は人それぞれ。浜田が高校王者からプロになって、19戦目で作った記録と、
アマチュア経験が少ない選手がデビューからたまたま倒し続けた結果を、
同列に並べて論じるものでもないでしょうし。

その結果、可能性を秘めた若い選手のキャリアが、取り返しのつかない形で
壊れてしまうこともありえます。
今回は、大過なく収まった、という感じではありますので、一安心、というところでした。


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昨日買った専門誌をぱらぱらと見ておりますと、昨年12月4日、あの「薬・辰決戦」の日に行われた
刈谷での薬師寺ジム主催興行で、森武蔵という選手がデビューし、初回KO勝ちを収めた記事がありました。

マガジンの中部担当、松本直史記者は、日頃は堅い表現で、厳しめの評をすることが多い印象ですが、
今回は多少、その印象とは違っていました。

41秒、衝撃の秒殺デビュー。17歳の逸材、森が好発進。
薬師寺会長は「デビュー3年での世界奪取」と青写真を描くが、それが夢物語といえぬ輝き。
実力はすでに日本ランカー以上、等々。

いったい何の騒ぎやこれは、と思って、動画探してみたらすぐに見つかりました。
とりあえずデビュー戦の手撮り映像。





もちろん初回KOで弱く見えるはずもなし、全体像が見えるわけでもなし。
しかしスピード抜群、二度目のダウンを奪った左ダブルの切れなど、
若き日の長谷川穂積を思い出させるパターンでもあり、確かに目を引きます。

17歳のサウスポーで、スーパーフェザー、ないしはライト級。
熊本出身、U-15で2度の優勝経験あり。
その素質に惚れ込んだ薬師寺会長がスカウトしてプロデビューということだそうです。

薬師寺ジムには、全日本では敗れたものの、新人王西軍代表になった矢吹正道に続き、
期待の若手が育ってきているようです。
何でも、今年は新人王戦に出るという話ですので楽しみですね。
路線変更が無く、勝ち上がってくれば、府立やホールで見られるかもです。

こちらは中部で放送されたと覚しきドキュメントです。
けっこう注目されてるみたいですね。

※15分45秒くらいから、同日デビューの中山和則のミットを受けているのは、
どうやら大場浩平さんのようです。





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昨夜はありがたいことにG+生中継。
藤本京太郎が日本人初のOPBFヘビー級王座獲得なりました

2回に見事な右でダウンを奪いましたが、図体のごつい相手が諦めず振ってくる強打に脅かされ、
終始気の抜けない試合展開だったようです。
本人も試合後のコメントで、苦闘ぶりを語っていますが、日本人のボクサー、
及び打撃系格闘技選手にとり、ヘビー級とはやはり化け物の世界で、非常に厳しいものなのですね。

かつてK1の佐竹雅昭などは、ガード、ブロックしてもダメージが脳に来る、という具合で、
過密な日程で試合を組まれて大変だったそうですが、藤本もまたK1時代から今日にいたるまで、
日本人選手としては抜きん出て、100キロ超えの相手と多く闘ってきた選手ですから、
誰よりもその苦しさを、身をもって知っているのでしょう。


しかし藤本、非常に選手層の薄い日本のヘビー級において、
その苦しさを身一つで背負わされている感さえあります。
もう少し、選手の数自体を増やしていかないと、どうにもならないと思います。
そのための施策を行う力も意志も、どこにも見当たらないのが、日本ボクシング界の現状ですが...。


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で、昨日の興行には、天狗まっしぐらの新王者、小國以載が登場しました

拳を傷めて、少しブランクになりそうだとかで、残念ではありますが、
精神的には好調そうなので、まずはじっくり治してもらいたいものです。

しかしつくづく、関西のジム在籍のまま、世界王者になってほしかったと思います。
ある意味、非常に貴重な人材です(笑)。まあ、仕方のないことではあるのですが...。


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最後に、少し前に見つけた、SHOWTIME30周年の動画。
懐かしいのやら、最近のやら、あれこれと。

TV局自ら出したものなので当然ながら、画質が良いのが嬉しいです。





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