三浦隆司の壮絶な闘いを見終え、喪失感と満足感の両方に包まれ、何か呆然となっていますが...。
この土曜日には繊大やなくて仙台でダブル世界戦があり、12月に突入すれば怒濤のごとしです。
そんなことでまたあれこれ。
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三浦の生中継を見るために欠席した22日、住吉の興行。
場所はいつもの区民センターではなくスポーツセンターだったんですね。
こちらはけっこう広く、中規模会場という感じ。だいたい3500人くらい入るそうです。
名城信男の世界戦で一度行きました。以前、関西には中規模会場がないと書いたことありますが、
考えたらここがそうだったかもしれません。
細川貴之はOPBF王座獲得。苦しい回もあったようですが、粘り抜いたようです。
注目の丸田陽七太デビュー戦は、ダウンも奪って判定勝ち。6回戦とはいえ、大したものですね。
しかしいずれも、映像は見られないですね。最近はTVで放送されない試合を、ジムが撮影して
Youtubeで映像公開していたりもしますが、今のところ見つかりません。
このまま見られず終いというのも残念ですね。何とかならないものでしょうか。
選手の今後を考えても、少しでも多くの目に触れるような機会があってほしいものですが。
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その細川のライバル、野中悠樹は「井岡弘樹」ジムへトレーナーともども移籍とのこと。
西日本協会長の立場もあり、ジムにメインイベンターがいない事情もあり、こういう形になったのでしょうね。
12月27日、関西では京都、三田、そして阿倍野と、同日同地域で3興行という、狂気の一日なわけですが(^^;)
そこにさっそく防衛戦が組まれたわけです。私は当日、京都の予定ですが...。
とにかく残された時間が限られている、と言わざるを得ない(別に衰えているわけではないですが)年齢ですが、
野中がコンスタントに試合の機会を得られるのなら、良い移籍だと思います。
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HBOが再放送を決めた、という話。
おそらくメインの再放送プログラムからカットされることなく放送される、という話なのでしょうが、
これもあの試合に対する評価の現れでしょうね。
むしろ試合内容としてはこちらがメインだと言っていいでしょう。
現にリゴンドーの試合は流れないそうですから。
まあ、ある意味滅多に見られない試合ぶりではあったでしょうが...。
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タイソン・フューリー、ドーピングについて持論を述べる。
正直言うと、あまり触れたくない話題というか、間違っても楽しい話題ではないです。
このブログでも、たぶん一度もこのテーマについて書いたことがないと思いますが、ちょっとだけ。
海外の試合を見ていると、計量や試合の際にボクサーの身体を見て「ウソやろう」などと
割と一定の頻度で思うことがあります。
ひどいのになると「コイツの人生、60年あるんやろうか」とか。
逆に、ああ、これがホンマやな、という感じの体つきのボクサーを見ると、ちょっと安心したり。
陸上やサッカーの世界では、違法だったり、今は合法でも間もなく違法になるような「スレスレ」の薬物や
補助食品が使われているそうで、野球に至っては数年前まで野放図に使われてたらしいですけど、
じゃあボクシングはどうなんだと言われると、はっきり言って同じようなものなのかもしれないなぁ、と。
別に根拠があるでなく、そこに突っ込んだ記事や文献を読んだわけでもないですが、日頃見ている海外のボクサーの
姿形からは、そういう風に思わされることが多いです。残念なことですが。
フューリーは極めて刹那的に「覚悟」の問題だ、と投げやりな言いようをしています。
もちろん、対戦相手への皮肉、牽制、心理戦も兼ねてのことなのでしょうが、それにしてもなぁ、と。
人生を賭して栄光を手にせんとする者にとり、勝利の積み重ねでしか辿り着けない座を争う世界で、
手段を選ばずに...という選択は、当然に存在するのかもしれません。
そして、それを完全に否定するには、ボクシングというものは、いかに健康管理が声高に叫ばれようと、
今なお現実に、あらゆる面において剥き出しの「闘い」であり、公正さを是とする「競技」としては
やはり、苛烈に過ぎるものである。
そして、そのこと自体に蠱惑的な魅力を見出している自分に、それを否定し、峻拒する権利などあるのだろうか。
フューリーがいう「オリュンポスの十二神」のような身体のボクサーに対し、私は上記したような違和感、
そして時に嫌悪感を、これからも持ち続けることでしょう。
しかし同時に、ボクシングを見るときに抱える引け目、やましさのようなものを、この問題は突き付けてきます。
この記事を読んで、フューリーの次の試合が、そういう意味づけを持って、自分の目に映ることだけは確実になりました。
WOWOWで後日、放送されるようですが、果たして、どんな試合になるでしょうか。
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ライトヘビー級史上、屈指の名王者ボブ・フォスター死す。
先日の試合中継でも、追悼のバナーか何かが出てましたね。
カルパンチェ、ビリー・コン、アーチー・ムーアらと並ぶ、ヘビー級王座奪取の夢破れた、
悲しき英雄たちの系譜に名を連ねることでも知られます。
この人の時代に、やれドーピングがどうのという話はおそらく無かったか、あっても今ほどのものではなかったんでしょうね。
それは姿形を一目見れば、だいたいそういう推測になるでしょう。
細い身体で、どえらいパンチあるお人、というのが、古いビデオで見た印象です。
ナイジェリアの英雄ディック・タイガーを倒した、ボクシング史上屈指の左フックは、
強烈な記憶として残り続けるでしょう。
ご冥福をお祈りします。
ボクシングモバイルに月額料金払って加入してる人ってどのぐらいいるのか知りませんが、おそらくよほどのコアなボクシングマニアか関係者でしょう。少数の日本人に見せて少ないお金を貰うのか、それとも動画撮影をOKにしてYoutubeなどで世界中のボクシングマニアに見てもらうのか、どちらがボクサーの先のことを考えると有益なんでしょうね?私は後者だと思っておりますが。
まあ、無料で動画アップされてもジムには何の利益もないと言われれば、ジムの経営が苦しければ仕方ないところも分かりますけども。素人が撮影した動画なんてテレビほどのレベルではないですし、別にOKでもいいと思うんですけどねえ。
映像の管理に関しては、法的には正しいと思います。表現の方法はともかく、ですが。ボクシングモバイルに入れば見られる、ということですが、仰るとおり見る人限られますよね。個々の業者が個別にCSなどに放映権を売ってもビジネスにならず、ではスマホなどによる動画閲覧、という発想自体はわからなくもないですが。ただ、ボクシング業界が全体でスケールメリットを生かしたビジネスをする体制を持たない中、個別の業者がこういう方向に舵を切っても限界があるでしょうね。これまた仰るとおり、長い目で見て選手もジム側も損をしているように思えます。
関西ローカル、フジ系列の関西テレビが取材してたようですが、そのうちニュース番組で取り上げられたりするのかもしれませんね。