さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

試練でもあり、好機でもあり

2010-11-19 09:53:42 | 関東ボクシング
やっと、なのか、ついに、なのかは置いておくとしまして、
内山高志と暫定王者ホルヘ・ソリスとの王座統一戦が決まりました。

人によると前王者ファン・カルロス・サルガドをも含め、内山が勝った世界戦三試合は
いずれも世界レベルにはないという見方もあるそうで、私はサルガド戦の完勝については
もう少し高く評価すべきかと思っていますが、ご多分に漏れず、防衛戦二試合の相手に関しては、
どうも力量不足があからさまに見えてしまう、と感じたのも事実です。

良い表現か悪い表現か自分でもわからないのですが、内山高志にとって、
「世界戦」という大きな舞台で闘うことを、あの程度の相手に二試合も経験できたのは、
彼にとっては非常に大きな経験であり、幸運だったと思います。
この幸運を、真の強敵ホルヘ・ソリスとの対戦に、是非生かしてほしいですし、
彼のような逸材だからこそそれが出来るだろうとも。

って、けっこ辛口になってしまいましたね...(^^;)
もちろん、誰あろう内山なんだからもっと出来る!という期待感が基本にあってのものなので、
どうか誤解無きようにお願いしたいのですが。


さて対戦相手のホルヘ・ソリスですが、米大陸のリングでもその技巧が高く評価される実力者です。
スーパーフェザー級時代のマニー・パッキャオと対戦し8回、TKO負けを喫した一戦では
メキシコの名匠ヘスス・リベロ仕込みの防御技術で善戦し、敗れてなお強い印象を残し、
その後IBFフェザー級王座奪取に失敗したのち、WBAでスーパーフェザー級暫定王者となり二度防衛。
このあたりの試合はWOWOWでも放送されているので、我々にもおなじみの選手ですね。

とにかく巧い、間違いのないボクサー、という印象です。
立ち位置が良く、相手を良く見て防御し、空いたとこ空いたとこを狙って打てる。
技巧派のメキシカン、というイメージそのままのボクシングですね。

リナレスやバレロのような、見た目に鋭く斬りつける強打というイメージではないんですが、
タイミング合わせが巧いし、連打の中で何発目のどのパンチに力点を置くか、の切り替えも巧いので、
一瞬の隙が致命傷になる、という点では共通します。


言うまでもなく内山にとって過去最強の相手となるでしょう。
内山の世界的評価がこの試合でほとんど固まると見て間違いのない一戦です。
今までのどの試合よりも、ベストの状態で仕上げ、集中を切らさず、厳しく丁寧に対応する、
内山らしいボクシングの集大成を見せて、是非この強敵を退けてもらいたいです。

先の西岡の試合もそうでしたが、これぞ世界戦、と誰もが認める強敵との闘いは
選手にとって厳しいものでしょうが、そういう試合を堂々と闘い抜くボクサーの姿こそ、
勝ち負け以前に、ファンによる真の尊敬を集めることでしょう。
内山高志にもとうとうそういう試合がやってきました。しかと見届けたいと思います。



で、ダブル世界戦のもう一試合は李冽理の初防衛戦で、なんと相手は下田昭文なんですね。
なんと、と書くのもおかしな話で、言われてみれば実現して不思議のないカードなんですけど、
なんか12月に試合あるとかいう話だったもので。そりゃ、世界出来るならキャンセルくらい当たり前なんですが。

あの驚きのプーンサワット戦を経て、李はずいぶん自信つけたことでしょうし、
下田も昔の子供っぽい感じが消えてきて、しっかりした印象に変わってきました。
日本人同士の世界戦というと、見る前から食傷気味、って感じもありましたけど、
このカードに関しては、かなり楽しみにしています。
どっちもキャリアの中でかなり良い時期だろうと思える選手同士ですし、きっと中身のある、
切れ味鋭い攻防を見せてくれるんじゃないでしょうか。


新春早々、楽しみな興行が組まれましたね。
TV東京系列恒例の新春興行、今年も大いに楽しませてくれそうです。
でもうちの地域だとTV放送がどうか...BSジャパンさんだけが頼りです。
出来れば生中継プリーズです。ホントによろしくお願いします(^^;)


コメント (4)
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